コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(8)


・アメリカ人の合理性からか「日本は核兵器を持ってもよい、持つべきだ」という見解のアメリカの人々が増えているといわれます。「原発のごみ」、プルトニウムを核兵器に転用できる時代だそうです。特定の国でも核兵器の小型化を熱心にすすめているようです。核兵器の保有については、シェアリングの米軍の指導を仰ぐことになるのでしょうか。

 日本の防衛政策は、外国人や外国の軍人から笑われることが少なくなかったと語られています。傍目八目といいますが、憲法改正をしなくても、核兵器を持てば、かなりの防衛力強化ができるそうです。「核には核を」という軍事常識を一般化していく必要があるそうです。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。

 自爆テロ的な核兵器の使用は、先制攻撃を可能にします。米国の報復攻撃だけを抑止力にしても、先制攻撃で国の機能が喪失します。日本も先制攻撃をできる核兵器を保有する必要があるといわれます。焼野原になってから米国の核報復を期待しても、遅すぎるそうです。「食えなくなったテロリストが容易に自爆テロに走る」そうです。「13億人を喰わせられなくなった中国は、自爆テロ的な米中核戦争に走る」という与太話もあるそうです。米国のマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。そときはまた「貧者の核兵器」といわれる生物化学兵器が使用されるといわれます。

 米国の現在の原子力空母打撃群に対抗するには、中国海軍は百年くらいかかるといわれます。通常兵器にしても中国の兵器には先端的なものは少ないようです。しかし、核兵器と言う1発でもあれば、抑止力になる究極の兵器を保有しているので、世界中で難題を抱え込んでいるといわれます。皮肉にも中国の軍事力強化が、ソ連と同じように財政破たんを招く可能性が指摘されています。


「アメリカの原子力潜水艦一隻で中国海軍の百隻の潜水艦を相手にすることができる」そうですので、日本でもバージニア級攻撃型原子力潜水艦を長期計画で輸入か国産化して持つべきでしょうか。通常型の潜水艦は矢約600億円するそうです。約2千億円する原潜には、5兆円の限られた防衛予算では取得可能でしょうか。巡航ミサイルなど兵器のレベルを上げていく必要があるといわれます。極めて少ない核シェルターもグローバル・スタンダードで、長期計画で建設を進めるべきだそうです。地下駐車場や地下室も有効といわれます。限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字と言うことで、防衛予算を増やすことは難しいようです。財源の裏付けのない政策は実現できないといわれます。もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要です。総務省と地方自治体の管轄の「郷土防衛隊」の創設が必要だといわれます。「将来はスイス型の『民間防衛』を参考・目標にすべきだ」といわれます。


・中国経済は、統計的に、数字的にもチグハグな状態が出てきているといわれます。統計数字も怪しいといわれます。経済崩壊への現象も様々な有識者が捉えているそうです。もちろん、中国共産党は体制維持のためにさまざまな政策を取っていると述べられています。国内治安を抑えきれない場合には、対外戦争に打って出るという常套手段を使うといわれます。中国の膨大な人口問題と経済システムが致命傷になるといわれます。一方、日本は高齢化、少子化による現象にいかに対応するかによって、2050年頃には国力が衰退すると議論されています。安易な移民政策は採れないと語られています。

 中国共産党は、数百万と言われる武装警察隊という軍隊を整備し、暴動や内乱を抑えていく過程で、政治的に妥協することはないようです。世界中の有識者が中国共産党の動向、国内情勢を注意深く見守っていると語られています。

 国家経営上、最も重要な国家機関と言えば、諜報機関だそうです。占領軍により禁止されたので、日本は諜報機関を持てないといわれます。それが原因で北朝鮮の拉致事件を引き寄せたそうです。強力な諜報機関を作ろうとする動きがありますが、まだ実現してないようです。費用対効果を考えれば、情報組織は最も安上りの防衛政策だそうです。核兵器は1発でも、戦況を一変させることができるそうです。後進国は核兵器を先制攻撃に使うことでしょう。核兵器が安上りの兵器になる時代の前にしっかりとした貧弱でない諜報機関を持つべきでしょうか。国会により爆撃装置と給油装置を外されてライセンス生産された高価な航空自衛隊のF4ファントム戦闘機は、拉致事件に抑止力にはなりませんでした。


先進国は諜報機関が政府を引っ張っているといわれます。強力な諜報機関からの情報で、アメリカ大統領は動いているそうです。しかし政府の中に政府があってアメリカ大統領といえどもコントロールできないといわれます。

 中央防災会議やその他の防災機関からも多くの近未来の地震予測は出ていますので、実際の防災対策の指導・実施をしっかりとやってもらいたいものです。「とてつもない大きな地震が来るかもしれない」ということで、とうとう東日本大震災が起こりました。大津波が起こって分かったことは行政の杜撰な津波対策でした。誤った貧弱な津波対策で多くの犠牲者が出ました。

 原発事故も汚染水の問題や賠償金の問題で、いまだに国家危機が続いているともいわれます。終わっていません。円安で石油が値上がりすると漁船も出漁できない状態となります。石油が値上がりしますと、火力発電所の電力料金を値上げしなければなりません。エネルギー政策を間違うと、国家危機を増幅させることになるといわれます。石油問題で経済破綻も懸念されます。安全性を考慮して、原発の再稼働を急がないといわゆる2次危険を招くことになるでしょう。200年後に石油が枯渇するという説もあるといわれます。


・「日本は先進国だ」そうですが、予想以上に改革が遅れた点、頭の古い点、後進性があるといわれます。どの分野でも改革を急がねばならないと述べられています。先進国ではないというさまざまな統計上の欠陥が指摘されております。「失われた20年」の日本経済ですが、本当に優れた政治家や官僚が登用されていたのでしょうか。政府は優れた人材の適材適所なのでしょうか。なぜ後進性が目立つようになったのでしょうか。役割の違う官僚と政治家が対立して、改革が捗らないと語られています。官僚を縦横に使いこなせる政治家は少ないそうです。甘い国際感覚から、国益を大きく損ねる懸念があるそうです。改革には官僚と政治家の摩擦が必要のようです。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?!またベスト&ブライテストしか政府を構成できないはずですが?!私たち一般人も政治意識を高めて、投票率を上げるためにも投票所に行かねばならないといわれます。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が切に求められているそうです。このような国家危機の時代には国家経営の実務に精通した者を結集しなければならないといわれます。組織集団の知恵が今活用されるときです。


・北朝鮮の拉致事件も事件から何十年も経ち、安倍内閣の最大の懸案事項だと語られています。犠牲者も数百名(不明)ともいわれ、多くの政治家や民間人、官僚が尽力しても、いまだに未解決の国民的関心事です。多くの餓死者を出したといわれる北朝鮮は容易に、乱暴な自爆テロ的な戦争政策を取ることでしょうか。甘い国際感覚では国益を大きく損ねることでしょうか。当時、餓死者が非常に多く出たので、軍部が戦争を求めたのかもしれないといわれます。

 アメリカ国防総省(ペンタゴン)の情報を防衛省も詳しくつかみ、防衛政策に反映してもらいたいものです。米国が、諜報機関を通じて、一番中国の内情に精通していることでしょう。しかし、限られた予算、伸びない税収、福祉予算を削減する財政赤字では、日本の5兆円の防衛予算を急増できないでしょう。

 専門家のする未来予測は当たらないものだとこの本でも述べていますが、にもかかわらず未来予測をしたのがこの本のようです。昔の未来予測の中でも米ソの核戦争の第3次世界大戦の予測・予言がその最もたるものでした。21世紀に入ると20世紀に行われた第3次世界大戦の予言は全て誤りとなりました。現在では中国発の“自爆テロ”型の核戦争が懸念・予測されています。


・中国国内が、暴動や内乱で収まりがつかないとき、対外戦争を仕掛けて、国内を鎮静化しようとするシナリオだといわれます。膨大な人口も13億人なのか15億人なのかも不明だそうです。14億人ともいわれます。「13億人か15億人を喰わせられなくなったので米中核戦争で人口を半減させる」というイルミナティのみっともない人口削減計画でしょうか。人民解放軍の戦争狂人と呼ばれている将軍たちの戦争シナリオが発動されるのでしょうか。中国発の“自爆テロ”型の核戦争は、先制核攻撃を容易にします。中東諸国における“自爆テロ”の頻発は、昔は誰も予想していなかったようです。が、食えなくなったテロリストたちが必然的に自爆テロに走るそうです。シリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるといわれます。イルミナティの空飛ぶ円盤はタイム・トラベルができ、「米軍の将軍が同乗していた」ともいわれます。「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会える」という与太話もあるといわれます。世界の歴史は、秘密結社同士の戦争の歴史であると語られています。


・しかし、人民解放軍が台湾に進攻したとしても米軍と衝突しますので、通常兵器の衝突だけで終わることはないと軍事専門家から見られているといわれます。地域的な限定的な核戦争では終わらないようです。アメリカの軍事アナリストが台湾海峡を注視するのもそれだけの理由があると語られています。アメリカのマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。「核戦争の危険は冷戦時代以上に高まる」ということですから、時期は分からないでしょうか。大戦は23世紀にずれ込むのでしょうか。しかもその大戦には、核兵器ばかりでなく、細菌兵器や化学兵器も使われるといわれます。「21世紀には核戦争は絶対にない」という保証はありません。

 「ソ連が崩壊する」ということも識者のだれも予測ができなかったようです。私たち一般人は、詳しくはその間の事情を勉強できませんが、国際政治学者でも説明がつくことでしょうか。経済が破綻したので、ソビエト連邦を維持できなくなったとも言われています。それほどまで社会主義の経済はもろかったようです。

 イランやアラブ諸国が核兵器を持とうとしているようです。このような国々に核兵器が拡散しますと、イスラエルとアラブ諸国との戦争、それが第3次世界大戦になる可能性も懸念されています。「イスラエルとアラブ諸国の核戦争はイルミナティ結社員が引き起こす」という与太話があるそうですが、どうなのでしょうか。核戦争に敏感な国は、核シェルターを日本人が驚くほど整備しているそうです。日本だけが鈍感だそうです。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。


・中国についてはカシオペア座方面の異星人の未来予測が頭に残っています。異星人はタイム・トラベラーが多いので不気味です。昔は宇宙人たちが核戦争を懸念して地球に来ているといわれていました。それは以下の予測です。「中国はこれからの地球の変化の大きなポイントになっていく。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない。香港の返還によって思想的・経済的な大きな遅れがあり、アメリカとの対立構図が更に強くなる。これは東洋文明対西洋文明の対立といってもいい。また、2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある」という内容です。

 中国の核戦争というと、この予測が最も意味をなすのではないでしょうか。中国には「聖戦の台湾進攻」が一番取りやすいシナリオでしょうか。長年、台湾への武力侵攻は人民解放軍内部でも研究されているからだそうです。台湾海峡で米軍と武力衝突をすれば、すぐにでも核兵器の使用が検討されているといわれます。もちろん、米軍が米中戦争のシナリオを一番研究していることでしょうか。自衛隊も密接に米軍とコンタクトしていると思いますが。アメリカの国防総省のアナリストたちは、現在の中国の情勢をどのように分析しているのでしょうか。「核戦争の危険は冷戦時代以上に高まる」のでしょうか。


・預言や予言、予測が当たらなくなるのも、人々の世界を良くしようとする気持ちや力が働くと、良い方向に事態が動くからだそうです。しかも無数のパラレル・ユニバース(並行宇宙)が存在するようなのです。人々は不安を覚えると、不安をなくすように努力します。が、シリア内戦が激化したように、人間の性善説よりも性悪説のほうが激しく作用するようです。

 「中国経済は崩壊する」という言葉は、どこにでも出てくる言葉になりました。一種の流行語になりつつあるそうです。大手一流どころは、もちろん、中国崩壊論を素人でも書ける時代になったようです。いつのまにか崩壊論者が多数説になりました。社会主義経済は必ず(?)崩壊するという一例ですが、1991年のソ連の崩壊も私たち一般人を驚かせたものでした。あれから25年ですから激動の時代でした。「社会主義経済だから経済がまわらなくなる」そうです。ソ連の崩壊のように破綻のシナリオが動き出すのでしょうか。肝心の統計数字が怪しいと指摘する学者もいるようです。しかしながら、「中国の崩壊論」に反発する人たちが「いつ崩壊したのか」と強硬に反論しているそうです。


・ネットによると「ソ連が崩壊した主な理由が米国に対抗するために軍事費にカネがかかり、民生部門にカネを回さなかったことです。そのため農業政策がことごとく失敗。慢性的な食糧不足に悩まされていました。このように民政をないがしろにすると国民の不満が高まり士気も下がります。ソ連崩壊を一番喜んだのは自国民だったことがその証です」とのこと。13億人とも15億人とも言われる膨大な中国の人口のうち10億人の層の不満が鬱積しているといわれます。

 ソ連の崩壊時も庶民層が一番困ったようです。ソ連も膨大な軍事費が致命傷になったのは皮肉でした。軍事費が相当負担になっている国はいきおい、費用対効果で核兵器や化学兵器、細菌兵器の開発に力を入れるのでしょうか。有識者によると「こうした軍事力増強の方法の一番安上りで効率的なのは原子爆弾を持つことである。だからそちらの方(核武装)に動いていく」といわれます。

 「中国は旧ソ連の崩壊時に酷似してきた」ともいわれております。しかし、そこは歴史のある大国のこと、いろいろと違ったパターンをとることでしょうか。インターネット情報によると「1991年のソビエト連邦共和国の崩壊による経済の混乱でハイパーインフレが起こった。1992年のインフレ率は26.1倍、1993年のインフレ率は9.4倍、落ち着くのは2000年以降になった。そこでデノミが実施され、1998年1月通貨単位を1000分の1に切り下げるデノミを行いました。しかし短期国債の償還期限が次々に訪れ、利払いが税収を上回り、制御不能状態に陥った。資本の流出も続き、国債価格は大幅な下落を続け、1998年8月14日には、利回りは170%にまで暴落した。株価の暴落も続いた。1998年8月17日から90日間の対外債務の支払い停止発表(事実上のデフォルト宣言)。デフォルト宣言後、国内銀行が営業停止となり預金封鎖が行われ、資産はすべて国に没収された。銀行の貸金庫にあった資産もすべて国に没収された。株価は1997年10月のピークから15分の1にまで下落した。ソ連時代の1ドル=1ルーブルから1ドル=24ルーブルへ下落した。通貨単位がデノミにより1000分の1に切り下げられたため、換算すると通貨の価値は2万4000分の1になった」とのこと。


・報道によると100兆円規模のシャドウ・バンキングによる金融の2015年7月危機説が言われていました。中国の崩壊は、10年ほど前から言われてきましたが、ここにきて誰の目にも明らかになりました。崩壊する、崩壊するといわれてもまだまだ長く続くことでしょうか。日本の「バブルの崩壊」と同じだといわれます。7%程度以下まで成長率が減速する可能性があり、ハードランディングになれば、低所得の階層にしわ寄せがいき、「社会的にいろいろな意味でガタガタするかもしれない」そうです。マイナス成長と言う学者もいるといわれます。いつまでかわかりませんが、警察力と人民解放軍で頻発する暴動を抑え切れるようです。暴動を抑えきれないという説もあるといわれます。人民解放軍のクーデターも囁かれています。

 通貨の問題も昔は元高になるのか元安になるのか分かりませんでした。通貨を実態経済以上に膨大に発行し、過剰生産、過剰在庫なら、元安傾向ではないのでしょうか。元高では輸出企業が打撃を受けているそうです。私たち一般人は、エコノミストではないので、詳しいことは分かりません。が、元安になれば中国投資がすべて損失になることでしょうか。とにかく人口が大きいだけの大国ではないので、その破綻の影響がじわじわと大きく懸念されているそうです。中国から撤退する企業も増加しているといわれます。労賃が勢いよく上昇しているそうです。


・限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字ということで、日本の防衛予算に振り向ける原資は限られているようです。日本に関する悲観論を書く人もいますが、誤りだそうです。円安で、石油価格が上がり、漁船が出漁しても赤字になります。石油高で火力発電を増設しても電力料金の値上げが必要となります。電力料金を今以上に上げれば、中小企業が赤字で打撃を受け、操業できなくなります。電力料金値上げは一般市民も困ります。風力発電や太陽光発電では、産業電力を賄えません。米国ではオイル・シュールも開発されましたが、化石燃料は200年で枯渇しますので原発中心とならざるをえないといわれます。ましてや石油価格が値上がりしますと産業が致命傷を受けます。安全を考慮して原発の再稼働を急ぎ、将来のエネルギー需要と電気自動車の需要のために新規に安全性を高めた原子力発電所を50基新設計画しなければならないと語られています。現在、日本で動いている車をすべて電気自動車にすると、それくらいの原発の新設が必要になるといわれます。

 賠償金の問題や汚染水の問題で東京電力や原発に関しては国家危機がいまだに続いているといわれます。いまだに非常時です。原発技術を世界一にして、原発輸出ができる国にならなければならないと述べられていました。しかし、原発の子会社を抱える東芝が大赤字となりました。

 amazonに「田母神俊雄」といれますと、132件の書籍が分かります。『田母神俊雄の「戦争論」-日本が永久に戦争をしないための究極の選択』(2016/4/23)という本もあります。2014年の東京都知事選挙に出馬して落選したので、かなりの著名人といわれます。2016年4月14日「公職選挙法違反容疑で逮捕された」と報道されておりました。9月29日、保釈されました。

 守屋元防衛事務次官の汚職事件も私たち一般人は、驚きました。官僚の人事全体がおかしいのではないかという疑念が持たれました。兵器のビジネスは大金が動きますので、世界中で汚職事件が頻発しているそうです。ワイロをもらうのが常識の国も多いそうですが。パラリンピックのブラジルも汚職問題で政治が大きく揺れていました。世界中で汚職や賄賂がないところはないといわれます。


・日本の防衛政策や自衛隊のことを私たち一般人にも分かりやすく説明しているといわれます。ニュークリア・シェアリングの問題は注目されました。核装備の世論もここ10年で大きく変化してきているようです。米国でも大統領候補の選挙中のトランプ氏が、韓国や日本の核装備に言及したことは注目されました。米軍の駐留経費が膨大なので、米軍基地を削減したりなくしたりする代わりに、韓国と日本にニュークリア・シェアリングのような核装備を与えるという構想のようです。米軍基地で沖縄などが大きな問題を抱えていますが、もし「米軍の駐留なき安保条約」ということになれば、日本の自衛隊と防衛政策にとり大きな転機となることでしょうか。しかし、日本の核装備の話は、後に否定されたようです。

 この本(『円高は日本の大チャンス』)は、東日本大震災が起きた前の出版で、深刻な復興予算を考慮しないでも良かった時期に書かれたものです。限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字の状態で、なお首都直下地震津波や南海トラフ巨大地震津波に対する対策予算も考慮しなければならない厳しい状況です。社会保障も年金も防衛費も必要予算は上昇する一方のようです。さまざまな経済施策が打たれておりますが、税収が大幅に伸びることがあるのでしょうか。財源の裏付けのない政策は実現できないという限界があるといわれます。

 「貧者の核兵器」の「細菌兵器」や「化学兵器」の時代に「サムライの心」でもないでしょう。「貧者の核兵器」の前には、通常兵器は陳腐化して抑止力ゼロです。また憲法を改正して「普通の国」になれば、米軍の作戦に参加したり、国連軍参加で大量の自衛隊・国軍兵士の死傷者がでるということになります。憲法を改正して「普通の国」にする動きがあります。「普通の国」になれば、米軍と共同作戦をして「歩兵の大量出血が強要される」事態も起こりましょうか。スイスの国防政策や「民間防衛」を参考にする必要があるといわれます。


・首都直下地震津波や南海トラフ巨大地震津波が発生する確率は、東日本大震災を機会に、地震研究所や危機管理機関の警告も「発生確率が非常に高い」という深刻なものに変っております。ひとつでも大地震が起これば、200兆円の損害、2つで400兆円以上の損害となります。日本経済は完全に破綻することでしょうか。「熊本地震」も執拗に余震が続いていたようですが、このような大きな地震が続き、不気味な南海トラフ巨大地震津波に繋がっていくという地震学者の話もありました。人口減少の問題もあり、本当に優れた政治家や官僚の叡智を結集して、国家戦略のシナリオを作らないと、「ひよわな花」の国になってしまいそうです。毎年の自殺者も多くて「ひよわな花」のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要だともいわれます。そして日本に国立の「政治研究所」が必要だそうです。


・今まさに大胆で斬新な「国家改造計画」が必要の時です。しかし、軍人が「国家危機」「非常時」と叫び出し、「国家改造計画」に熱をあげだすと歴史が示す如く危険な兆候ということになります。各政党の現代の「国家改造計画綱領」はどのようになっているのでしょうか。当然ながら、すべての官庁には長期計画や中期計画があるはずですが。「失われた日本の20年」ということで、日本社会の予想以上に遅れた面、頭の古い点、後進性、非近代性が浮かび上がっており、「日本は先進国だろうか」という声が街中で増えてきております。「肝心の政治が遅れている」とも言われ続けてきました。何十年もかかっても日本の政治の近代化が計れないのでしょうか。やはり国民の政治風土でしょうか。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるといわれます。


・「本当に優れた政治家や官僚が登用されなかったので、日本の衰退や劣化が進んだ」といわれます。日本のネガティブな状況を変えていけないようです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」ということで、私たち一般人は、自らの政治意識を高めていかなければならないようです。昔は「経済一流、政治二流」といわれていましたが、二流では拉致事件は解決できないといわれます。この閉塞した事態を「チェンジ」する妙案はあるのでしょうか


・著者(田母神俊雄氏)は自衛隊の元航空幕僚長ということで、当然ながら核武装論者です。民主主義国ですから、日本が核武装するには、国民の多くが核武装を支持しなければ、政治は動きません。さまざまな条約、憲法・法律上の問題もありますが、できるだけスムーズに実現できるようなプロセスを選択すべきでしょう。「ニュークリア・シェアリング・システム」の導入も選択肢のひとつでしょうか。このような状況ですから国民も右傾化してきており、自民党が選挙に勝つような風が吹いているといわれます。核武装に対する世論も変化してきているといわれます。

 米国は日本の核武装に反対するでしょうから、「核兵器周りの兵器」、例えば、バージニア級の攻撃型原子力潜水艦の国産化、巡航ミサイル、核シェルターなどの兵器を長期計画などで計画すべきでしょうか。「核兵器を持たなければ核ミサイルを撃ち込まれない。が、有事には必ず、横須賀などの米軍基地は核ミサイルが撃ち込まれる」という矛盾した議論では、らちがあきません。すでに北朝鮮の核恫喝をうけたばかりです。「核には核を」が冷厳な国際政治のルールだそうです。「平和運動が核攻撃を招き寄せる」といわれ「日本列島を核攻撃で沈める」という恫喝も頻繁に現実に一般国民がうけています。「敵は一番の弱点(核シェルターのないこと)を攻撃してくる」といわれます。核シェルターがないことが、核攻撃を招き寄せると指摘されています。


・しかし、限られた予算では、世界最強の米軍の核打撃力に頼ることが、米国の望む賢明な道ですから、どこかの国のように、国民福祉を犠牲にしてまで、国防費を増大することには、まだまだ国民的な議論が必要なようです。また法律を変えなくても米政府との交渉でかなり実質的なことができるそうです。日米安全保障条約も将来は変質してくるといわれます。5兆円という限られた防衛予算で、抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、費用対効果の点からも問題にされるそうです。国会の形骸化が指摘されています。


航空自衛隊と言えば、かつて国会で「外国に脅威を与えてはならない」「外国の基地を攻撃してはいけない」ということで、F4ファントム戦闘機の爆撃装置と空中給油装置を外してライセンス生産された時代がありました。このような軍事的な非常識のことでもまかり通る時代でした。ところが、ライセンス生産された時期と北朝鮮の拉致事件が激化した時期が奇妙にも一致するそうです。北朝鮮に国会の軍事知識の脳天気(ノー天気)ぶりが見透かされたのではないでしょうか。春秋の筆法によると「国会の軍事常識無視が北朝鮮の拉致事件を招きよせた」といえるでしょうか。歴史に「もし」ということはないそうですが、F4ファントム戦闘機から爆撃装置と空中給油装置を外さなければ、北朝鮮の拉致事件という面倒くさい、長期間にわたる事件は起こらなかったそうです。北朝鮮は拉致被害者関係の書類は全部焼却しているのかもしれません。

 軍事常識的に外国人や外国の軍人に笑われるようなことをしておれば、大きく国益が損なわれるという一例だそうです。「国会は良識の府だ」そうですが、国民としては軍事常識を競ってもらいたいものです。各国の政治家の軍事常識の差が、各国の核シェルターの数の差となっているのでしょうか良識の国会の「ノーシェルター政策」は、一般国民が恥をかくといわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。限られた予算ですので、税金の無駄使いをやめて、有効に使ってもらいたいものです。そうでないと、国そのものもなくなるような昨今の原子爆弾の破壊力だそうです。「想定外」の原発事故のために多くの国民の生活が破壊されましたが、「想定外」というのは、想定を超えたすぐそこにあるものですから。グローバル基準を採用して核シェルターはいかがでしょうか。日本人に特有な「甘い国際感覚、貧弱な語学力」では大きく国益を損ねると語られています。


・北朝鮮の拉致事件についても警察が何をしていたのか、不思議です。犯罪の検挙率も下がっています。現代の振り込め詐欺についても、被害が巨額ですし、被害者も高齢者で、なぜ全員検挙できないのか私たち一般人は、不思議です。防犯カメラやコンピュータを駆使して検挙率を上げることができるのではないのでしょうか。警察官の数が足らないそうですが、数万人でも増員することは予算的にも可能だと思いますが。元警察官僚で国会議員の人が、「警察がしっかりしておれば拉致事件は起こらなかった」と言っていますが、私たち一般人は、不思議な思いです。政府の「失政」も増えているそうで驚きます。失政を厳しく追及する国民の関心が欠けているのかもしれません。

 現在の中国でも当然ながら、日本のマスコミの論調を監視する組織があり、マスコミ関係者を色分けしているそうです。人口大国ですから、原理主義で何事にもしつこいといわれます。「諜報機関には諜報機関を」「スパイにはスパイを」ということで、彼らに倍する能力の諜報機関を持たなければ国際社会の厳しい戦いには生き残れないといわれます。反日教育をしている国は、日本国内の動向や世界の中における日本の動きを日本人が想像する以上に詳細に観察して分析しているそうです。もちろんその中心はスパイ教育を受けたネイティブ・スピーカー、コンプリート・バイリンガルの民間人たちです。反日国家に対する国会の甘い国際感覚では、大きく国益を損ねる懸念があるそうです。またハニートラップ大国ともいわれます。


・元公安部長によると「日本は本格的な諜報機関を持たない珍しい国だ」そうです。外国人にバカにされないような諜報機関を持っておれば、北朝鮮も拉致事件のような暴挙をあえてしなかったことでしょう。日本の自衛権の武力制裁を北朝鮮は狙ったのでしょうか。餓死者が多数出たので、日本と戦争をしたかったのかもしれません。経済制裁もすぐにせずに、ひたすら平和的解決ですと数十年の歳月が流れました。詳しくは知りませんが拉致被害者の多くも亡くなっていることでしょう。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件は、大きな失政になったようです。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われるといわれます。特に北朝鮮と常日頃コンタクトしていた政治家は何をしていたのでしょうか。

 本当に必要な本格的な諜報機関もできていませんので、無駄な時間が経過したようです。核兵器に関する政治家の発言はタブーとなっていると語られています。核兵器について大胆な発言をすることは、マスコミにもたたかれますし、極右の政治家として烙印をおされ、選挙民と気まずい思いをすると述べられています。おぞましいこと、過激におもわれることのタブーに上手に触れないことが政治家として大成するそうです。

 「航空自衛隊のF4ファントム戦闘機から国会が、爆撃装置と給油装置を外さなければ、北朝鮮は拉致事件を起こさなかったかもしれないし、拡大しなかったかもしれない」という話もあるそうです。歴史には「もし」ということはありません。拉致事件も数十年も経ちますが、諜報機関も作ろうという動きもなく政治の非力さが窺われるそうです。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、諜報機関のない国で国益を大きく損ねている結果となったといわれます。


・私たち一般人は、軍事専門家ではないので、詳しくは知りませんが、「この狭い国で核兵器を持たなければ、絶対核兵器を撃ち込まれない。確率ゼロである」「だが、横須賀に核を撃ち込まれたらどうしよう」という平和信仰から「核兵器を持てば、核兵器で恫喝される確率は少なくなる。実際に打ち込まれる確率も少なくなる」という「確率」という合理的な思考に転換するのに、日本の平和愛好知識人は数年かかるのでしょうか。「平和運動が核攻撃を招き寄せる」といわれ「日本列島を核攻撃で沈める」という恫喝も頻繁に現実に一般国民がうけています。

 「素人がリーダーになり専門問題を扱うのは非常に危険だ」そうです。数十年経っても解決できない「拉致事件」の政治家の非力さを考えれば、誰も責任をとらないという不思議な状況だそうです。否、責任を取る必要もないという意見もあるそうで奇妙です。さまざまな懸念があり、事件の解決まで「タブー」になっていることもあるのかもしれません。

 「貧者の核兵器」という「生物化学兵器」を熱心に作っている国々の指導者に「合理的な思考」を求めるのは、無理な話だそうです。5兆円という限られた防衛予算で抑止力のない高価な通常兵器を少数揃えて、拉致事件程度の問題解決も数十年かかっているのでは、現実に「抑止力」という概念があるとはいえないそうです。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」必要があるようです。


・平和主義者も現実に拉致事件や領土問題で平和を破られているのに、ひたすら「平和を世界に叫び続ける」のは、「憲法で保障されている自衛権の放棄をしている」ことと同じで「外国人の目からは奇異に映る」そうです。平和主義者にこそ、拉致事件を早急に平和的に解決してもらいたいものです。拉致被害者はかなり多くて、その家族も高齢化で亡くなっている人々も多いという話もあるようです。国民の関心の的である拉致事件の平和的な解決は、ないのでしょうか。平和主義者も数十年、平和を唱えていましたが、拉致事件ですら解決できませんでした。「日本を海に沈めるぞ」と核の恫喝を受けているのに「平和」を叫んでいるのは、「いかがなものか」といわれます。

 それこそ「税金の無駄遣い」をやめて、バージニア級の攻撃型原子力潜水艦や巡航ミサイルの装備で、通常兵器のレベルを上げて抑止力も上げていく必要があるそうです。「そこにある実際の被害と危険」から「拉致事件」の解決や「原子力潜水艦の装備」など数十年遅れていますが、「諜報機関のない国は既に国益を大きく損ねている」ようです。

 amazonに「日中戦争」といれますと7920件、「米中戦争」といれますと134件の書籍が分かります。「日中戦争」の本が多いのは、第2次世界大戦のものが多いからでしょう。自衛隊と人民解放軍の兵器を比較したカラー写真の雑誌も多く出版されたりしましたが、売れたのでしょうか。出版界は、売れるものに飛びつくといわれています。特に尖閣諸島の問題が起こってから、「日中戦争」関連の本が急増したそうです。


・私たち一般人には、軍事専門家ではないので、軍事問題については理解不能なことが多いようです。しかし、私たち一般人は、軍事問題に無知であってもいけないようです。軍人官僚と政治家のために、無謀な太平洋戦争に巻き込まれ、徴兵で死に、庶民が無差別爆撃で命と財産を失ったように、「生命と財産」を守ってもらえなかった歴史的事実があります。だから一人一人が政治意識を高めていく必要があります。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、現代でも100%政府(防衛官僚や政治家)に頼れないということだそうです。太平洋戦争でも、旧軍のほとんどの将官や将校も「戦争に勝てるとは思わなかった」といわれます。そして、「戦争に負けることが、どういう意味を持つのか」という認識もなかったそうです。


「徴兵は苦役である」という法律解釈から「国を守る義務は崇高な義務である」という憲法のある外国人の国防意識まで、その差は「雲泥の差」といえるでしょう。「核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。すぐに核兵器を持つことは、今までの経緯から「平和ボケ」では無理なことだといわれます。時間がかかります。憲法のように外国人の信義と善意を信頼して頼っていても拉致事件は解決しませんでした。人間に闘争心がある以上、いつの時代でも武力制裁が必須となるそうです。ヨーロッパの歴史も昔から国や民族の殺し合いの血で血を洗う歴史でした。


・生物化学兵器は「貧者の核兵器」といわれています。周辺諸国が核シェルターや核兵器、生物化学兵器の開発に熱心なのに比べて、「日本は、お人好しを通り越した存在ということになる」そうです。「戦争狂人」といわれている人民解放軍の将軍たちが熱心に真面目に「米中戦争のシナリオ」を研究しているそうです。今の米中間のサイバー戦争は、「すぐそこにある危機」のようです。マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。その時は生物化学兵器も大量に使われるようです。「イルミナティ・エージェントが第3次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。今世紀にも第3次世界大戦が起こらないという保証はないそうです。

 「憲法を厳格に解釈実行して国が滅んだ、地図から消えた」ということではなく憲法を改正しなくても核兵器が持てるそうです。太古から「滅んだ民族や消えた国」の数は非常に多いようです。また公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない世界的に珍しい国だ」そうです。「諜報機関のない国は拉致事件にも無力だった」そうです。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、「最終戦争の未来の時代」には日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。日本の防衛政策は憲法にかかわる戦後の流れから、非常に特殊で、外国人の目から見れば非常に奇異に映るといわれます。


・国会によって爆撃装置と給油装置を外されてライセンス生産された高価な航空自衛隊のF4ファントム戦闘機は、拉致事件に何らの抑止力にはなりませんでした。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件は、これ以上、進展がなくなるのかもしれません。拉致被害者、その家族や支援者たち、事件の担当者たちも大変苦労していることでしょう。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われますが、その後の警備の強化が図られているのでしょうか。スパイのテロは、大衆に恐怖を与えました。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。5兆円という限られた防衛予算で巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数そろえる防衛政策」が必要だそうです。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核シェルターも超長期計画で整備していくべきだそうです。スイスに習えとよくいわれます。スイスの国防政策は、国民全部への核シェルターと小火器の備蓄だそうです。これで、スイスは核戦争が起きても、サバイバルできるようです。総務省と地方自治体の管轄の「郷土防衛隊」の創設が必要だといわれます。


清水幾太郎という当時の代表的な知識人で社会学者も、急速に「右転回」して1980年に「日本の核武装」を主張して注目されたこともありました。このように戦後から、さまざまな有識者が「核武装」を主張してきた長い歴史があるようです。清水幾太郎は言いました。「最初の被爆国である日本が核兵器を所有しなければ、有事の際、世界中の国国が日本に遠慮してくれるという滑稽な幻想を抱いているのではないか」「核兵器が重要であり、また、私たちが最初の被爆国としての特権を有するのであれば、日本こそ真先に核兵器を製造し所有する特権を有しているのではないか」と。


・時代は流れて変わり、依然として戦争経験者は「絶対に戦争をしてはいけない」と主張する人々も多いようです。しかし、核装備を当然のように語る人々も無視できない勢力というより、以前では想像を絶する水準・かなりの状況になりつつあるといわれます。

 国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」「防衛計画」が求められていますが、国として当然ながら、現在でも長期・中期計画があるはずです。おそらく優れた長期計画があることでしょうか。「貧弱な国際感覚で大きく国益を損ねてきた」そうです。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。「先進国ではない」というよりも、はっきりと述べれば「後進国だ」と指摘されています。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。


・深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし自滅していくという「中国崩壊論」がさかんです。中国経済の減速が誰の目にも明らかになっています。チャイナ・ウオッチャーの発言に今後とも注目していきたいものです。

 ロシア軍が巡航ミサイルを始めてシリアで実戦に使用したというニュースが流れました。ロシアも常に戦争を意識している国の一つのようです。「人類の歴史は、平和な時代よりも戦争の時代が長かった」といわれます。「彼ら蛇人はすでにロシア共産主義勢力としてやってきており、マルクスとレーニンはその勢力のいわば幹部たちだった」という説もありました。ロシアのイルミナティが一番過激なのかもしれません。社会問題に起因する国民の不満の爆発を対外戦争で抑え込もうとする遅れた国の古典的な手法が中国共産党の手法だったようです。国内でみっともないことが激増すれば、人民解放軍としてもやりきれなくなるのでしょうか。近頃では「人民解放軍のクーデターが、最も可能性が高い」という説もあったそうです。中国経済の大減速の社会の結末が、メディアにも頻繁に載るようになりました。中国では学校に通えない子供が増えているといわれます。

  




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・ブログ名称:UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」「フリーメーソン結社はこの大地が創出されるよりずっと前から、さまざまな太陽系をめぐって、存在していたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

「シリウス星人の故郷である天体イジュニュは、もっと高い周波数で共振する6次元の天体であり、地球の宇宙と同時に存在するパラレル・ユニバースに存在するのだろうか」


グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド





コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(7)


 ■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■


(2021/4/17)

 

・ネット情報によると、(JIJI.com 2021/4/17)

世界の死者300万人超 変異ウイルスで感染者増加―新型コロナ

「米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、新型コロナウイルスによる世界の死者が日本時間17日、300万人を超えた。昨年9月末に100万人、今年1月中旬に200万人を超え、それから約3カ月でさらに100万人が亡くなった。米CNNテレビ(電子版)によると既に170以上の国・地域でワクチン接種が始まっているが、ワクチン入手をめぐる国家間の格差が解消されていない上、変異ウイルスの感染者が急増しており、収束にはほど遠い状況だ」と記載されています。

 変異ウイルスのために重症化がすすみ、死者数が増えているようです。

また「うちわ会食の「うちわ配布」はとりあえず中止に 兵庫県で過去最多507人感染(4/14)」と報道されています。なかなか名案はでてこないようです。1にもマスク、2にもマスクのようです。想定外の状況が続きます。


・日本はすでに医療先進国ではないといわれます。イメージとしては「医療先進国」ですが、実際はそうでないと指摘されています。新型コロナウイルス問題のワクチンや特効薬についても欧米諸国との遅れがあるといわれます。ワクチンの開発もできないのでは、技術大国のイメージが台無しです。

社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。時代遅れの面の改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されなかった結果だそうです。新型コロナウイルス感染には「先手必勝」ですが、遅れを取っています。「人は城、人は石垣、人は堀」と言われますが、冴えた有能な人材の登用がなかったのでしょうか。資質の問題でしょうか。発展途上国から「日本は反面教師にされている」といわれます。

 パンデミックの国家危機の時こそ、国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。


インタ―ネット情報によると

「日経ビジネス 2021/3/20

国産ワクチン、なぜ出てこない? 塩野義・手代木社長に聞く

塩野義製薬を含む日本の製薬会社のワクチン開発が欧米勢より遅いのはなぜでしょうか。

手代木功・塩野義製薬社長(以下、手代木氏):「ワクチンや治療薬、診断薬を開発するフットワークが重いのではないかと見られていることについては、真摯に受け止めないといけないと思っています。

 もちろん、日本の製薬会社は規模が欧米に比べて小さいとか、バイオ医薬品の潮流に全体として乗り遅れたとか、そういった理由もあるでしょう。ただ今回、欧米で接種が始まっているメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンにしても、ウイルスベクターワクチンにしても、日本にそうしたプロジェクトをやるベンチャーや製薬会社がなかったのは、産官学でそうした基盤を育ててこなかったからです。その点については、欧米に学ぶところは多いと思います。

 また、緊急事態だという割には、緊急時に備える制度が不十分という点もあります。米国では、Emergency Use Authorization(EUA、緊急使用許可)という、通常の薬事承認ではない制度があります。今、日本で接種が始まっている米ファイザーのワクチンなどは、通常の承認ではなくてEUAを受けています」と報道されています。


・地政学がビジネスパーソンに読まれているそうです。海外進出も非常に困難な問題が増えてきており、「地政学」的な要素の勉強は欠かせないといわれます。中国との交易も想定外のことが増えてきています。ミャンマーに進出した企業も大変です。発展途上国に進出して儲けようと思っても、為替を考えれば、結局は「援助」になるといわれます。中国もランドパワーとして「人口大国」の力で周辺諸国に圧力をかけています。「人口大国だから、なんでもありという状況」といわれます。「21世紀は人類が中国問題に直面する世紀となる」といわれます。

中国は「経済統制」を強化しており、その共産党の実態が分かるのには時間がかかるそうです。その「異質性」の認識が共有されつつあるといわれます。

 シー・パワーの日本は、ランド・パワーのひしめく大陸に進出してもろくなことがないといわれます。むしろ「南下政策」をとるべきだともいわれます。

著者は、「日本としては、コロナウイルスの世界的蔓延で露呈した中国の外交的弱点を利用しつつ、中国懐柔戦略を考えるべきだ」、「こうした「パワー」を駆使した外交戦略は「シャープパワー」と呼ばれていたが、コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった」と主張しています。



 (2020/2/1)

・地政学的な危機として「衛生危機」があります。2020/2/1において、ネット情報によると、「新型肺炎 中国で1万人超感染259人死亡 米“緊急事態”を宣言」と報道されています。世界を地政学から見ると、さまざまな事象が密接に繋がってくるようです。「衛生危機」も過去において何度もありました。「衛生危機」も今日では、ネット・メディアで世界に一瞬に広がるのでインパクトは非常に大きいといわれます。新型コロナウイルスは、2002年のSARS[重症急性呼吸器症候群]と比較されているようです。

 1918年のスぺインかぜの流行が大規模な「衛生危機」として知られているようです。

 ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)によると

「スペインかぜ(英: 1918 flu pandemic, Spanish Flu、スペイン語:La pandemia de gripe de 1918、gran pandemia de gripe、gripe española)は、1918年から1919年にかけ全世界的に流行したインフルエンザの通称。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によるインフルエンザ・パンデミック重度指数(PSI)においては最上位のカテゴリー5に分類される。感染者5億人、死者5,000万~1億人と、爆発的に流行した。

流行源はアメリカであるが、感染情報の初出がスペインであったため、この名で呼ばれる。当時は第一次世界大戦中で、世界で情報が検閲されていた中でスペインは中立国であり、大戦とは無関係だった。一説によると、この大流行により多くの死者が出、徴兵できる成人男性が減ったため、大戦終結が早まったといわれている」と記載されています。

 著者は、「世界に大きな不安定を招き、それらがもたらす結果を予測できない要素や要因はほかにもある。たとえば、掌握不能な大規模な移民、地球温暖化、人口の不均衡、広がる一方の社会的・経済的格差、新たに生まれる権力や領土拡大への欲望衛生危機、サイバー攻撃、自然災害、テロ、世界の広範囲に存在する不安定な状況などだ」と述べています。

著者(ベドロ・バーニョス)は、スペイン軍の予備役大佐、欧州合同軍の防諜・治安部隊長官を歴任。


・「大衆は3S(スクリーン(映画娯楽)、スポーツ、セックス(性風俗))の大衆娯楽で政治を忘れさせよ」というシオンの議定書は偽書といわれます。「大衆は常に間違う」とも「大衆は常に正しい」ともいわれます。しかしながら、「世界の大衆も賢くなってきている」ともいわれます。現代では、武器で戦う以外のあらゆる手段を「争いの武器」として、常に戦っていると指摘されています。『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』(角川新書)( 2020/1/10)という本が出ています。

「■超限戦 あらゆる手段で制約無く戦う戦争。通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦等々」のことだそうです。日本もよく「人質外交」に巻き込まれています。無理矢理に戦闘や戦争に引きずり込もうとする勢力もあるといわれます。「戦争は別の手段による外交の継続である」「戦争は政治とは異なる手段で行う政治の継続にほかならない」といわれます。「瀬戸際政策」とか「近隣窮乏化政策」もあります。「油断大敵」「常在戦場」ということだそうです。

 ネットを見てみますと、「慣用句としまして、【油断大敵 火がぼうぼう】というのがあります。油断していると、火がボウボウと燃え広がるから注意しなさい、と思っている方が多いと思いますが、違います。「油断大敵、火が亡々」と書きまして、油を断つと火が消えてしまいますので、絶やさないようにしましょう、と言うのが正解です」とのこと。日本語は解釈も難しいようです。

 近年、大組織では「危機管理室」のような部局が作られているようです。大相撲でも「危機管理委員会」が前面にでて、暴行事件のスキャンダルに対応しているようです。石川五右衛門がいった「浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」のように「浜の真砂は尽きるとも世にトラブルの種は尽きまじ」のようです。これからもいままでのように、様々な、森羅万象の問題、トラブルが起きてくるようです。


・今は「地政学リスク」としては、「北朝鮮リスク」がこの冬最大のリスクと世界中で語られています。どのメディアでも「北朝鮮リスク」が群を抜いているといわれます。「強力な経済制裁においても北朝鮮が、向こう数年も継続すれば、北朝鮮リスクはより一層大きくなる」と指摘されています。また「北朝鮮は国家が滅びるようなことはしないだろう」という楽観的な見方もあるといわれます。インタ―ネット情報(ニフティニュース・201711/27)によると「朝鮮半島で戦争が起これば、北朝鮮が核兵器不使用でも韓国人が毎日2万人死亡と想定か」とされ、「米国防総省が朝鮮半島で戦争が起こった場合の状況を予測しているという」「北朝鮮が核兵器を使わない場合でも、毎日2万人の韓国人が死亡することになるらしい」「NATO軍の元最高司令官は核戦争の可能性が10%、従来型の戦争は50%とみているという」と報道されています。

 ある雑誌に載っていた「2018年も地政学リスクが経済を揺さぶる年になりそう」の記事によれば、世界全体では「不公平な所得分配」「グローバリゼーションの逆流」、「欧州の行ったり来たり」、「不名誉な米国政治」、「北朝鮮の無思慮」、「夢見る中国」、「日本の製造業の再点検」、「アフリカの開発への障害」、「中南米の開発の障害」が地政学リスクだと語られています。


・amazonに「地政学」といれますと461件の書籍がわかります。現代では「地政学」は人気のテーマのようです。ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)の定義によりますと、

「地政学(ちせいがく、英: Geopolitics:ジオポリティクス、独: Geopolitik:ゲオポリティク、仏: Géopolitique:ジェオポリティク)は、地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を、巨視的な視点で研究するものである。イギリス、ドイツ、アメリカ合衆国などで国家戦略に科学的根拠と正当性を与えることを目的として発達した。「地政学的」のように言葉として政治談議の中で聞かれることがある。

歴史学、政治学、地理学、経済学、軍事学、文化学、文明、宗教学、哲学などの様々な見地から研究を行う為、広範にわたる知識が不可欠となる。また、政治地理学とも関係がある」とのこと。大変な知識量が必要のようです。

 著者(日高氏)は、トランプ大統領の実現を予想していた数少ない日本人のジャーナリストだったようですトランプ大統領の選挙中の刺激的で人種差別的な発言は、いわゆるプロのジャーナリストからは、全く否定されていました。それほどトランプ大統領の勝利を予測した人は、少なかったようです。その結果、今でもジャーナリストとは仲が悪いといわれます。トランプ大統領の過激な発言が、アメリカの大衆の心理に火をつけたといわれます。反常識的な新しい選挙手法が当たったそうです。有能なビジネスまでしたが、政治家としては経験のない素人でしたので、手堅さという面で懸念されているといわれます。


トランプ大統領は、政治家経験や行政経験がないために、その方面の多くの法律やルール、規則に疎く、民主党からの攻撃の標的にされているといわれます。トランプ大統領はロシアの外務大臣に国家機密を漏らした問題が大きくマスコミに取り上げられています。クリントン候補ですら、国務長官時代に私用のメールサーバーを公務に使っていた問題で、選挙中多くの批判を浴び、選挙にマイナスになりました。フリン補佐官も「民間人が外交交渉をしてはならない」というルールに違反した問題で辞任しました。

 法律訴訟大国の米国では、弁護士が非常に多数で力が大きく、常に法律を問題にしているようです。トランプ大統領やそのスタッフたちも行政の多くの法律やルールを詳細に知らないので、慣れないことが多いようです。これからも問題にされていく機会が増えてくるのかもしれません。トランプ大統領がホワイトハウスでの会談でロシア当局者に秘密情報を漏らしたという問題は、今後大きな問題になっていくのかもしれません。ネット情報では「2016年の米大統領選挙にロシアが介入したとされる疑惑を捜査する特別検察官が任命されたことについて、トランプ大統領は5月18日、「最大の魔女狩り」「我が国を恐ろしく傷つける」などと反発した」と報道されています。「トランプ大統領を引きずり降ろそうとする動きは活発化する一方であるといわれます。


・サイバー戦争でとくに米中間のサイバー戦争が懸念されています。両国の政府高官達は、何を話し合っているのでしょうか。私たち一般人には、サイバー戦争やサーバー犯罪については理解不能なことが多いようです。「頭隠して尻隠さず」の状態といわれます。餓死者がみっともなく大量に出たら国境紛争を起こし、対外戦争を仕掛け、関心を外国に向けるという共産党の常套手段が懸念されているといわれます。餓死者が大量に出たら対外戦争を仕掛けなければならないという共産党の鉄則でもあるのでしょうか。ソ連やインド、ベトナムに対しても大規模な国境紛争を起こした歴史があります。「彼ら蛇人はすでにロシア共産主義勢力としてやってきており、マルクスとレーニンはその勢力のいわば幹部たちだった」という説もあると語られています。マルクスの旧産主義思想も元をたどれば、異星人のものだったともいわれます。中国の共産党一党独裁が数世紀続く可能性があるともいわれます。

 共産主義は、その源流となる思想の歴史は古いといわれます。ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)でみると「共産主義の源流とされる思想の歴史は古く、プラトンの国家論、キリスト教共産主義などの宗教における財産の共有、空想的社会主義と呼ばれる潮流における財産の共有、フランス革命でのジャコバン派、一部のアナキズムによる無政府共産主義などがある。19世紀後半にカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスが共産主義思想を体系化し、市民革命で確立した私有財産制を制限し、共有化する財産の種類を資本に限定した、資本家による搾取のない平等な社会をめざす「マルクス主義(科学的社会主義)」が共産主義思想の有力な潮流となった」とのこと。


・「政治は税金なり」といわれます。税制や政治の劣化がひどくなっているようです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないといわれます。「富山市議会で政務活動費の不正で抗議が続いています。一連の問題で辞職する議員は6人となり、公職選挙法の規定により、市議会議員の補欠選挙が行われる見通しです」というニュースが流れていました。今の時代、このような地方のニュースも全国に流れ、全国的に非難が生じます。そして、ネット時代ですから世界にもニュースは流れるといわれます。「クールジャパン」ばかりではなく、日本の劣化がさまざまな面で目に付くそうです。真面目な議員が多いですから「氷山の一角ではないでしょう」ともいわれます。しかしながら、全国的にタックス・イーターが密かに増殖しているといわれます。地方議会も改革が求められています。

女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」といわれます。ヒューマンリソースの活用では、女性が最も活用されていないと指摘されています。国恥的なことを国際的に発信することはいかがなものかといわれます。


・核兵器を保有することについては、法律上、条約上、政治上の多くの問題がありますが、「核兵器周りの兵器」を国家100年の計として準備しておく必要はあると語られています。バージニア級の攻撃型原子力潜水艦や長射程の巡航ミサイル、核シェルターなどを少しづつでも整備する必要があるといわれます。原潜は輸入でも国産でも長年の技術の蓄積が必要のようです。シーレーンの確保という事で海上自衛隊が保有できることでしょう。海上自衛隊では、コスト面から要求していないと指摘されています。自衛隊の通常型のそうりゅう級の建造費が約600億円、米国の原潜のバージニア級の建造費が約1400億円といわれます。

 日本の核シェルターはほとんどありませんが、周辺諸国が核兵器や「貧者の核兵器」といわれる細菌兵器、化学兵器を対米決戦に向けて、整備に余念がないそうです。核シェルターも米ソの核戦争の危機、第3次世界大戦の危機以来、特に主要国では整備されており、殆どないのが主要国では日本のみだそうです。しかし、限られた予算でも少しづつ、有事の際に指揮をとる任務に当たる政治家や政府高官のためのシェルターは完備しておいた方がよいと思います。「福祉予算を削るように、予算の余裕がない」ということが大きな理由でしょう。限られた予算、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字で、難問が多いといわれます。財源の裏付けのない政策は実現できないと指摘されています。


・私たち一般人は、核兵器や核シェルターについて詳しくありませんが、防衛議論もなぜかこのあたりの問題については低調のようです。政治家たちはしっかりと防衛政策を考えているのでしょう。私たち一般人は、新聞を読んで、あれもこれも深く勉強する時間はないようです。新聞の社説もよく知りませんが、具体的な核シェルターや民間防衛の政策の提言をしているのでしょうか。ただ北朝鮮の核ミサイルの脅威を騒いでいるように思えます。核シェルターにもグローバルスタンダードを適用する必要があるようです。「ノーシェルター政策は、敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、一般国民が恥をかくといわれます。

 戦場の想定シナリオが変化すると装備する兵器も違ってくるそうです。例えば、自衛隊では従来戦車を1000台くらい装備することを目標にしていたようですが、新しい防衛力整備計画では300台に減少すると語られています。機甲部隊の衝突は想定せず、装輪戦闘車で代替するようです。また水陸両用の装甲車を装備したり、想定の状況に応じて兵器体系を変化させていくようです。往年の陸戦の王者、戦車も役割が低下してきているようです。5兆円の限られた防衛予算では大幅な兵器の強化はできないようです。防衛予算では人件費などが多いため新規の兵器の購入費は限られてきます。戦争のパラダイム・シフトが起きているといわれます。


・日本の核装備に言及する知識人が増えてきています。まだ、タブーにふれたくないという政治家が多いようです。選挙民の反応を考えるからでしょうか。趨勢としては世界の発展途上国でも核兵器の保有に動くことが予想されているそうです。「核には核を」という簡潔な軍事理論が支配するからでしょうか。近代の戦争は、敵部隊の壊滅から都市生活者の壊滅へと動いています。つまり、通常兵器の陳腐化が進みます。核兵器の前では通常兵器は役に立ちませんし、周辺諸国が核兵器を持つなら当然核兵器を保有すべきでしょう。「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核兵器が安上がりの兵器になる時代がきているようです。核戦争を常に想定内にしているからでしょう。それこそ専守防衛ならシェルターは必須といわれます。

 誰でもすぐには核兵器保有は無理だと考えています。唯一の被爆国として平和を唱えるとともに「核兵器周りの兵器」を徐々に準備しておくべきだという見解が増えているといわれます。「巡航ミサイル、バージニア級攻撃型原子力潜水艦、核シェルター等」を限られた予算内で今から準備をすすめるべきだという主張が軍事専門家の間では有力だそうです。非常時に備えて、いろいろと準備をしておくべきだという事だそうです。発展途上国が核兵器を持てば「使える兵器」として使うと語られています。周辺の仮想敵国が核兵器、細菌兵器、化学兵器、核シェルターを着々と熱心に装備しているそうですので、いつまでも日米安保条約に頼りきるのも大衆が疑問を感じ始めるころでしょう。米国も安保条約のコスト負担を一層、求めてくるともいわれます。


・アメリカの大学は社会の中心的な役割をしているようです。社会に役に立たない学問や「学問のための学問」では、投資効率が悪く、大学自身が生産性を高めることを求めているそうです。日本の大学の在り方とは大変違うようです。大学が研究で特許をとり、大学の運営経費にあてるという意識が非常に高いといわれます。

 人口が減少する日本も「技術立国」を目指して資源を集中する必要があるといわれます。移民問題も多くのレベルで検討されているようです。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます移民を法律的に認めなくても、日本に「職」を求めて、近未来には1000万人の外国人労働者が住みつくという説もあるといわれます。さまざまな研究機関やシンクタンクで、日本の未来シナリオが研究され、その対応策も考えられていることと思います。生産性の向上のためには、女性の一層の活用が必要のようです。中国に対する米国の議会や政府、米軍の見解も変化してきており、トランプ大統領の登場により対中国政策も変わってくるものといわれます。

 当時から米軍は中国を仮想敵として準備を怠らなかったことが窺われます。ほとんどの米国の原潜が太平洋上にあり、中国の都市を狙っていると指摘されています。経済的には交易をすすめるが、軍事技術に関しては最先端技術を絶対に渡さないという姿勢から中国共産党への猜疑心が窺われます。つまり米国政府当局者は、「中国共産党が西側の基準とする民主政治に移行せずに、共産主義的な政治体制を断固維持するし、その結果、台湾問題なので米国と衝突することもありうる」と見ているそうです。


・私たち一般人は、米国や中国の政治については詳しくはありませんが、「中国を敵と見る」米国議会の議員も増えているといわれます。「瀬戸際政策」で緊張を維持しようとする古い手法を依然としてとっているそうです。ソ連は莫大な軍事費で崩壊しましたが、中国も膨大な軍事費で崩壊するのでしょうか。軍事専門家の懸念が強まっているそうです。

 人民解放軍の「戦争狂人」と呼ばれる将軍たちが着々と米中戦争のシナリオを描いているともいわれています。“貧者の核兵器”と言われる「生物化学兵器」も熱心に作っているといわれます。「国内が乱れると国境紛争を起こし対外戦争に打って出る」というのは、中国共産党の常套手段のようです。中国経済がうまく回らなくなると国民の不満がどのような形で表れるのか分からないようです。軍事クーデターの懸念もあるといわれます。

 「香港の情勢も混とんとしている」そうですので、チャイナ・ウオッチャーも目が離せないといわれます。「サイバー戦争では既に米中戦争が始まっている」そうです。「13億人を食わせなければ、何でもする大国と思い込んでいる共産党の国だ」そうです。「イルミナティの人口削減計画」でもあるのでしょうか。

 amazonに「人民解放軍」といれますと102冊の本が分かります。が、人民解放軍と中国共産党との関係は一体といわれますが、複雑のようです。チャイナ・ウオッチャーからはネガティブな情報が依然として満載のようです。ちなみに、『私の第七艦隊』という本は2012/6/1に徳間書店からも出版されていました。


・「2012年9月20日の声明でパネッタ米国防長官は、アフガニスタン駐留米軍のうち3万3千人の撤退を、計画通りに完了したと発表した。撤退完了で駐留米軍は6万8千人になった。2014年末にはアフガニスタン政府に治安権限を完全移譲する計画」と報道されました。米軍の撤退のあとに、現在は雌伏しており、民衆に紛れ込んだアルカイダなどが、アフガニスタン政府の要人や軍人、警察に大規模な報復の暗殺攻撃が予想されていたそうです。すさまじい復讐戦になりそうだという話でした。米軍は民衆に紛れ込んだゲリラを現在でも殺せないそうです。長年の怨念から、アフガニスタン国内では、壮絶な殺し合いが展開されるかもしれません。2016年7月現在、米軍は約1万人が活動中といわれます。

 アルカイダの復讐を恐れて、政府関係者はパキスタンに逃げるかもしれないという話もありました。パキスタンが混乱して、インドとの核戦争も懸念されているといわれます。アフガニスタンは日本も援助していますが、最近の状況は私たち一般人は、よく知りません。アフガニスタンの灌漑設備を作った中村医師のNGO「ペシャワール会」の活動は知られていると述べられます。

 古代叙事詩の『マハバーラタ』にあるように、超太古にインド大陸で核戦争があったという神話もあるようです。神々や悪魔がスター・ウォーズをしたようなのです。「インドラの雷」の描写が核兵器を連想させるという話もあるようです。

 パキスタンとインドの関係も私たち一般人は、詳しくないのですが、「戦争は隣の国々とする」ということでしょうか。隣国同士で頻繁に人的な交流がありますが、だんだん仲が悪くなり戦争をするようです。昔から「遠交近攻」といわれ、隣国同士の戦争の歴史が人類の歴史だったようです。


・「オバマ政権の首脳は、ほとんどが中国派である、ということはアメリカ的な金儲け主義よりは労働組合主義、官僚主義、社会主義を信奉する人々が多いということになる」ということだそうでしたが、共和党の抵抗により、オバマ大統領の改革が進んだのでしょうか。またアメリカ議会全員が中国をアメリカの敵と認識するのはいつのことでしょうか。

 『最終目標は天皇の処刑』(2012)中国「日本解放工作の恐るべき全貌」という本は、右翼が怒りそうな刺激的なタイトルです。中国共産党は暴力革命をしなければ、政権を取れないという認識があり、激しい内戦をしてきました。「政権は銃口から生まれる」と言われ、内戦で、血で血を洗う歴史であったようです。餓死や虐殺で膨大な人口が失われたそうです。中国共産党はチベットでも血で血を洗うことを当然のようにしたと述べられます。戦後、進駐軍が来た時には、天皇制の是非についてどのような動きがあったのか私たち一般人は、詳しくは知りませんが、新憲法では象徴天皇制ということになりました。


・日本国籍を取得した元外国人の多くが「日本も核兵器を持つべきだ」と主張しているといわれます。外国人の有識者も「日本は核兵器を持つべきだ」と考える人が少なくないようです。ペマ・ギャルポ氏は、チベット人でしたが、日本に帰化した政治学者です。当然のことながら、この本も一部の人々からは「デタラメ本」と酷評されているそうです。ことの信憑性はともかく、「日本は核兵器を持て」という主張をする有識者が増えてきているといわれます。「日本は核兵器を持て」と言う声が米軍からも聞こえてくると述べられています。「原発のごみ」の処理で困っているそうですが、核兵器に転用することも可能だといわれます。潜在的核保有国の政策を取るべきだといわれます。知恵を使えば何でもできるそうですが、限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字ですので、資金力にも限度と言うものがあるといわれます。

 しかし戦闘機を新型に機種変更するようには、簡単にはいかないようです。費用対効果という観点から、核兵器が「安上りの兵器」になる時代が将来くることでしょうか。中国が最初に核実験をしたときには、日本も核兵器を持つべきであるという議論がされたようです。核兵器保有は、法律や条約面から、また当時のコスト面から、小さい島国であること、唯一の被爆国であることなどから、実際の兵器装備の議論から外されてきたようです。また核兵器の実験場がないことも指摘されています。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な十条兵器を少数揃える」必要があると語られています。


・外国軍が連発の自動小銃を持って戦っているのに、自国軍が火縄銃を持って戦えば、全滅します。焼野原になってから米国の報復核戦力に頼ってもすでに後の祭りです。生物化学兵器も使われる可能性もあります。先制攻撃ができる核兵器を持つ必要がありましょう。また限られた予算からの拒絶があることでしょう。通常弾頭のミサイル攻撃でも原発が攻撃を受ければ、放射能拡散で致命傷を受けることがあるといわれます。まずは議論から始めなければならないようです。憲法を改正しなくても核兵器は持てますし、戦争は超法規のもとで、行われます。憲法改正という国論を2分する必要もありません。

 NATO方式の核兵器シェアリングを提唱する向きもありますが、このニュークリア・シェアリング方式にも軍事専門家の間ではさまざまな議論があるといわれます。現在ニュークリア・シェアリングを受けている国は、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダです。日本の防衛政策においては、外国人や外国の軍人から馬鹿にされ、笑われている国防政策が少なくないといわれています。軍事的な常識から見ると、大きな問題があるそうです。

 このような時代には、世界の軍事常識の見地から議論をすすめるべきでしょうか。旧共産圏は軍事教育、反日教育から軍事や戦争問題に熱くなる傾向があるといわれます。「軍が国を救った」という感情移入が盛んのようです。悪者で残忍な日本軍を倒す、正義の解放軍の戦争ドラマがよく放映されているといわれます。そうなれば、意識的にも無意識的にも電気仕掛けのように「軍への賛美」が当然となるようです。サイバー戦と同様に、ハニートラップ大国でスパイ戦も真面目にやっているといわれます。


現実には北朝鮮が核兵器をなくすわけがありませんので、核シェルターや核兵器の整備を議論すべきでしょう。核シェルターの空白地帯を敵は狙ってくるでしょう。軍事常識からいえば先制核攻撃をできる核兵器を持つべきだといわれます。世界の軍事常識から、あまりにもかい離していると国益を大きく損ないます。さまざまな改革にも実施には時間がかかっています。日本が諜報機関を持ち、本当に優れた官僚や政治家によって指導されておれば、北朝鮮の拉致事件は起こらなかったそうです。北朝鮮の拉致事件も事件から数十年たっております。拉致被害者の会の人々の活動をテレビで見ますと気の毒に思えます。

 この本(『数年後に起きていること』(2006))の出版から10年以上たっていますが、まだ中国は完全に崩壊していませんし、北朝鮮の拉致事件の問題も解決していません。専門家の予測と言うものはこういうものでしょうか。しかし、中国に関しては、かなり崩壊が進んできたようです。ソ連の崩壊のときは、モスクワが遠いためと、東欧諸国の情報には馴染みがなかったためにあまり情報は流れてこなかったようです。ソ連の崩壊には驚きましたが、当時には、日本の知識人には社会主義国を賛美し信奉する人も少なくなかったといわれます。しかし、当時でも現地で生活してみると社会主義国の欠陥がすぐに分かったといわれます。


・中国については、インターネットの時代でもあり、毎日大量にさまざまな情報が流れてきます。観光客も多く、一般市民が、チャイナ・ウオッチャーになれる時代なのかもしれません。環境面とか衛生面で北京に是非住みたいという人は少ないようです。「文革の地獄を知ればだれでも中国が嫌になる」といわれます。「ましてや中国人が文革の地獄を知ると国を捨てる」とも言われています。「国を捨てた人でないと信用できない」という中国特有の話もあるようです。

 文革の前の飢饉も自然現象と言うよりも、共産党の無知と無理な経済政策が原因だったといわれます。農業の実際を良く知らない、共産党が農民を苦役に駆り出したのが原因だと語られています。中国人にとって外国に移民することが唯一の光・希望だったと述べられています。

 北朝鮮の拉致事件も解決していないので、政府はいろいろと手を打っているようですが、うまくいかないようです。私たち一般人は、拉致事件の詳細は知りませんが、反面教師として、反日教育をしている国の有様を再認識できたようです。甘い国際感覚で対応すると国益を大きく損ねることにもなるのでしょうか。「世界の常識は、日本の非常識」ということで、進歩的文化人や似非有識者が蔓延りました。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われます。

 北朝鮮は核兵器を切り札として、自爆テロ的な使用、暴発に向かう可能性があるといわれます。経済制裁で経済が全く回らなくなるのはいつごろになるのでしょうか。核兵器というのは、1発でも持つと抑止力になる特殊な兵器だそうです。「核には核を」ということで、日本も核兵器を持つべきだという主張を一般人の常識にしなければならないと語られています。


コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(6)


ゆきすぎの専守防衛

・外交交渉においても、この専守防衛は、まったくもって不利な戦略であることはおわかりだと思うが、先にも書いたが、この専守防衛戦略をとる以上、自衛隊は攻撃的な兵器をもてない。いまの自衛隊の装備を見れば、一目瞭然なのだが、海自、空自の能力は専守防衛をもとに装備されている。たとえば、長距離ミサイルや爆撃機といった攻撃的な性格をもつ兵器はないのだ。


・しかし専守防衛をとっている日本では、自衛隊がこうしたことを調査することができない。たとえば、こうした調査を通して自衛隊が、北朝鮮のミサイル基地攻撃について研究していたとしたらどうだろうか。そうしたことが明らかになれば、マスコミはこぞって攻撃計画を立てていると大騒ぎをし、政府は関係者を処分することになるだろう。


・本来、軍隊というものは、国家の非常時に、敏速な対応をするためにあらゆることを研究、シュミュレーションするものである。外国では軍隊のこうした仕事について、普通国民は「ありがとう」と感謝するものであるが、日本では「余計なことをするな、処分するぞ」となる。私は、こうしたマスメディアの反応や政府の対応が信じられない。まったくもって、おかしな国である。このような考え方が続くようでは、誰が国防を担当したところで、国の安全は確保できないのだ。


軍事力は外交交渉の後ろ盾

・ところが、日本は違うのだ。威嚇射撃をしたら、どこぞの政党が騒ぎ出し、それに対応する政府はひたすら自衛隊の責任問題に摩り替えて、処分をする方向へと流れていく。このような体制だから、海外諸国、とくに近隣の国々に好き勝手されてしまうのだ。


・しかし、だからと言って、外交交渉上軍事力の意義が減ずるものではない。外交交渉を支える軍事力の存在は、ますます重要となるのだ。たとえ国同士の関係が悪くなっても、こちらの軍事力の優位性が保たれていれば、相手と交渉を続けることができる。


・しかし、侵略や略奪こそなくなってはいるのだが、国際社会の安定は、金持ちの国が、貧乏な国より強い軍事力をもたなければ成立しない。

 その答えは明白だ。もし、経済力が弱くてもその国の軍事力が強ければ、経済力はあっても軍事力の弱い国の富を、略奪することができるからだ。


守屋という男の素顔

・守屋氏が逮捕されたとき、自衛隊員のほとんどが“あいつだったらやるかもしれない”と思っただろう。

 彼は以前からうさんくさい噂が絶えず、業者にたかっているとか、業者も要求されて困っていると聞いたこともあった。実際に彼が毎晩業者と飲みにいったり、特定の業者が長い時間、次官室にいたりするのを目にした者も多かった。

 守屋氏が直接こうしろと指示をしなくとも、絶大な権力をもつ事務次官がこう思うと言えば、相手は意図を汲めと言われていると感じることもあっただろう。

 2007年に新任だった小池防衛大臣と退官をめぐる衝突があったが、守屋氏はその当時で次官を4年やっていた。

 通常、事務次官に4年も居座る人などいないのである。


・いま官僚がいろいろ言われている。政治家も官僚を叩く。本来、行政・立法・司法の3つは独立しているものだが、政治家は自分が大神でなくとも行政府の上にいると思っているふしがある。また官僚も政治家は自分たちの上にいると認識している。政治家がよってたかって官公庁を叩いたら、官僚は政治家に協力しなくなる。政治家というものは役人に教えてもらわないといけないことがたくさんあるのだ。あなたたちのおかげで国が成り立っていると、ほめて使わないと人は動かないことを忘れてはいけない。


抑止力としての自衛隊のあるべき姿

国際社会は性悪説で眺めるべきもの

・日本国憲法の前文には、「世界の国を性善説で見なさい」と書いてある。非常に、外国にとって都合のよい憲法だと私は思う。日本が武力行使をしなければ世界は平和だというが、実際はどうだろうか。世界を見回したとき、国防に力を注ぐ国はあるが、それを縮小しようとする国は日本だけだ。


・しかし、国際社会を性善説でとらえるとしたら、この国の進むべき道は間違ってしまう。ざっと見渡してみても、日本の周りでは腹黒いことがたくさん起きていることがこのことを裏付けているといえるのではないか。



『円高は日本の大チャンス』

「つくって売る」から「買って儲ける」へ

堀川直人   PHP  2010/12




いまの政治家は「使命を忘れたカナリア」

・歌を忘れたカナリアに、歌を思い出させるというか、「稼ぐ」ことや、「国を豊かにする」という本来の使命を忘れた国会議員に、坂本龍馬や池田勇人の精神を思い出させようというわけだ。それには、「言って聞かせる」より、実際に制度をつくって「やらせて見せて、ほめて」やるのが一番、というわけさ(笑)。


「出るを制する」より「入るを図る」ほうが楽しい

・それよりも、人間は後ろ向きにムダの削減をやるよりも、前向きに「収益を上げる」とか「売り上げを上げる」ことを考えているほうが、ずっと積極的で、人間も明るくなる。プロフィット・センターという考え方をこの国に導入すると、国全体がもう少し明るく、前向きになるかもしれないね。


国民が国の危機を感じた時、日本は甦る

・プロフィット・センターが、国の利益戦略をつくり、世界から富を集める。そういう時代にしていけばいいんですね。1億3000万の国民が、みんなで「国を豊かにする」ことを考え、一丸となって知恵を出す。何か、夢と元気が湧いてきますね。


豊かさランキングの上位の国に学べ

・昔から、豊かな小国ほど知恵が詰まっているところはない。


戦後の日本は、フヌケの「町人国家」なのか

・この『日本町人国家論』がきっかけとなり、日本は町人国家でいいのか、それとも武士国家に戻るべきか、という論争が始まったんだ。この議論は形を変えて、いまでも続いている。

 武士国家論のいまの急先鋒は、自衛隊OBの田母神俊雄氏のグループだよね。最近では『田母神国軍―たったこれだけで日本は普通の国になる』(産経出版)という本を出している。


日本は重武装した「町人国家」を目指せ

・要するに、自衛隊のハード面に自信がないから、国民も政治家もフヌケみたいになっている、というわけですか。


・であるなら、この解決方法は簡単だよ。国民が自信を持てるだけの防衛力をつければいい。そうすれば、日本人は再び二本差しのサムライの心を取り戻し、誇り高いサムライ国家に生まれ変わる。勝てる見込みがあれば、討ち死に覚悟で必死に戦う。それが、人情だというもんだよ。


・田母神氏の試算だと、単年度当たりの防衛費を1兆5500億円増額し、これを20年間続けるだけで、日本は中国やロシアに対しても十分な抑止力を持つ「普通の国」になれる、としている。

 その場合、日本は、中露および北朝鮮に対抗して、原子力空母、攻撃型原子力潜水艦、戦略爆撃機、戦略ミサイル、巡航ミサイルなどを保有する。これだけの装備が、初年度における子ども手当2兆2500億円分の3分の2程度の予算でできる。安いもんじゃないか。

 田母神氏は核武装を前提にしているが、費用対効果の問題がある。アメリカの核の傘では不足なのか、この点はもっと議論が必要だろうね。


ふだんは町人国家でいい。しかし、いざ事ある時は、1億3000万人の国民が全員サムライに変身し、国土防衛に立ち上がる。永世中立国のスイスや北欧三国のようにね。


・要するに、重武装した町人国家になる。それもアメリカとがっちり提携し、万全の安保体制を敷いた、付け入るスキのない国にする。これが、国家の基本フレームだね。


ツケ入るスキのない深謀遠慮の国に

・あとは、ソフト面だね。それは本書で述べてきたとおり、老練かつ狡猾で、「ソフィスティケイト」された、一筋縄ではいかない国になる、ということだよ。

 資源の問題では、エネルギーを自給化したり、レアアースも技術開発で外部資源に頼らない体制をつくる。


・日本人はこれまで、どちらかというとお人好しのお坊ちゃんで、あと先を考えずに行動するところがあった。そのために新幹線技術も、うまうまと中国に取られてしまった。こうしたお人好し時代はいい加減に卒業して、これからは、したたかで、昔の武士のように深謀遠慮の国になる。そうすれば、相手に不用意なスキを見せることもない。


・それと、日本の表の顔は町人国家なんだから、金融立国と、政府をプロフィット・センターになぞらえる思考習慣は、ぜひここで確立しておきたいね。そうすれば、日本はたちどころに甦り、再び豊かな国になれるよ。


・日本人が行うべき方策とは、世界から富を求めて人と情報が集まるような国にすることである。すなわち、日本をビジネス・チャンスにあふれた、魅力的な国にすることであり、海外の人々が日本にやってくる理由・必然性がある国にすることが大切である。




『田母神塾』   これが誇りある日本の教科書だ

田母神俊雄   双葉社    2009/3/1




究極の抑止力、核兵器で国防と外交を強化せよ

・世界の多くの国々は、積極的に核兵器をもちたがっています。その理由は、核を持っている国のほうが、核をもっていない国よりも強い安全保障体制を構築できるからです。核を持たないほうがいいと主張しているのは、日本の政治家ぐらいしかいません。より強い軍事力をもつことによって、より安全ではなくなると考える政治家は他国にはいない。軍事力が強いほうが、より安全というのが、常識的に考えもごく普通の考え方でしょう。


・「核兵器を持てば日本は戦争と破壊の危険にさらされる」。自虐史観に染まっている人は、そういう考え方をします。


・絶対に使われることがない兵器ではあるのですが、核兵器を持っている国と持っていない国とでは、外交交渉において格段の差が生まれてしまう。


・日本の外交交渉力を世界と対等にするために、日本も核兵器を持つべきであると、私は、敢えて提言します。核兵器を持たない国は、最終的にアメリカやロシア、イギリスやフランス、中国のいうことを聞かざるをえない状況に置かれているのです。


少なくとも非核三原則は撤廃し、日本が核兵器を持とうと意識すればいつでも持てる状態にしておくことが必要でしょう。「もたない」と強く宣言したとたんに、安全保障上の抑止力は一気に低下してしまう


・アメリカは日本に、どうしても核兵器をもたせたくないのです。日本はNPT(核拡散防止条約)に加盟しているわけですから条約による縛りは今も利いている。


・普通の国の政治家であれば「絶対に武力行使はしない」「核兵器を持つことはありえない」とまでは断言しません。「国家を守るため、あらゆる手段を放棄しない」というのが普通です。

 

・核兵器とほかの通常兵器との最も大きな違いは、核兵器は戦力の均衡を必要としない兵器だという点です。つまり、一発だけでも持てば、充分抑止力になる。


イスラエルのように核兵器で武装した国は、軍事攻撃によって潰すことはできません。


自国で核兵器を持つことが難しいのであれば、日本も「ニュークリア・シェアリング・システム」の導入を検討してみてはどうでしょうか。これはアメリカが持つ核兵器の発射ボタンを共有するという試みです。実はすでにNATOのうちドイツ・オランダ・イギリス・ベルギー、トルコの5カ国はニュークリア・シェアリング・システムが導入されています。これらの国が核の脅威にさらされたときには、アメリカが持つ核兵器を引き渡すという取り決めです。


・日本はとにかく、国防に関するタブーが多すぎる。民主主義社会なのですから、核兵器保有に関してもタブーの枠内に押し込めることなく、何でも自由に話し合えばいい。


「核武装しないほうが我が国はより安全を保てる」。そんなことを主張する政治家は、世界中見渡しても日本の政治家以外にいません。




『国(暴)防論』

田母神俊雄・松島悠佐・川村純彦・勝谷誠彦

アスコム     2009/5/2




タブーを乗り越え、長過ぎた沈黙を破るべき時がやってきた

・どこそこの国では戦争という言葉そのものにさえ目を背けさせる教育をしてきた。こういう国は、周辺諸国にとって「危うい」。戦争を作り出すのは無知なのだ。


核兵器を持たずとも、核抑止力を保持する方法がある

・そこが同盟の難しいところなんです。確かに同盟は抑止には役に立ちます。しかし、いざというときの国家の運命は、自国で決断しなければなりません。今回は明確にしてくれましたが、アメリカが助けてくれない最悪のケースまでも考慮した上で、あらゆる戦略を立てておかなければならない。したがって、「非核三原則」とお経のようなことを唱えていれば、日本の安全が守られると考えることは、大きな誤りなんです。


NPT(核拡散防止条約)加盟国のなかで、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコの5ヵ国は、ニュークリア・シェアリング・システムというものを採っています。アメリカの核兵器を使って日常的に訓練しています。


日本が原子力潜水艦を持てば、中国・原子力空母の最高の抑止力になる

・(原子力潜水艦)は絶対に必要だと思います。ディーゼルエンジンを動力とする在来型の潜水艦は、どうしても息継ぎが必要なんです。潜水艦は浮上してディーゼルエンジンで発電機を回し、発生した電気を蓄電池に充電する。水中ではディーゼルエンジンが使えないので充電ができないからです。それと、艦内の換気のためにも、ときどき浮上しなくてはならない。そのような場合、海峡や東シナ海など、地形が入り組んだ海域なら隠れる場所もあるからいいのですが、太平洋のような広い外洋で海面に顔を出すことは潜水艦にとって自ら隠密性を放棄する非常に危険なことです。広い海域で、息の長い行動をするにはやはり原子力潜水艦でなくてはだめなんです。潜水艦がほかの水上艦船に同伴して行動するためにも原子力潜水艦が必要です。


・将来、日本が航空母艦を持つとなったら、これを守るためにも、一緒のスピードで航海できる潜水艦が必要です。それは原子力潜水艦でないと無理ですね。


・日本がすぐに核武装はできないとしても、先ず原子力潜水艦を何隻か持って、南シナ海から沖縄近辺の海域に遊弋させれば、中国は嫌がりますよね。中国は原子力空母を建造すると言っていますが、たとえ造ったって、こっちが原子力潜水艦を持っていたら、怖くて動けませんよね。最高の抑止力になると思います。


・それに、予算をどれだけつぎ込んだとしても、中国の対潜水艦能力は西側に比べてまだ30年以上の遅れがあると見ています。したがって、当分は中国海軍が日本の潜水艦を捕まえることはほとんど不可能でしょう。ですから、日本が原子力潜水艦を持つことは、最高の抑止力になるはずです。これは断言できます。


・非常に有効な手段でしょう。もうひとつあります。日本が核武装をした場合にどういう兵器体系が必要かを改めて検討できる。もし原子力潜水艦を建造できたら、ミサイルを発射できる装置を置いておけばいい。潜没中の潜水艦は探知が困難で残存性も高いですからね。


日本のような狭い国では、あちこちに核ミサイルの基地は造れません。潜水艦に積めば、そこが核基地になる。海洋国家としては非常に強いですね。


兵力の均衡を必要としない核兵器は、ひとつ持っているだけでいい

・核兵器のバランスの問題もありますが、たとえ10発でも抑止力になります。威力が非常に大きいですから、常に1隻を配備して発射できるようにしておくためには潜水艦の隻数としては3隻は必要でしょう。それだけでも最小限の核抑止力は確保できると言えます。


・アメリカはたくさん予算を持っていて、中国も持っている。そこで日本が核を5発や10発ぐらい持ったからって何になるんだと言う人もいます。しかし、5発や10発でも充分に意味があるんです。核兵器は、兵力の均衡を必要としない兵器ですから。


・通常の兵器ではあり得ない話ですが、核に関しては兵力比が1対10でも1対100でも抑止が成り立つんです。核兵器は二度と使われてはいけない兵器です。また、使われる可能性もゼロに近い兵器です。しかし、外交交渉で発言権を確保する上でも非常に必要かつ重要な兵器なんです。


・核に対してアンタッチャブルのままでいてはいけません。国会でもきちんと議論をしなければ。ところが非核三原則がまずあって、核抑止力はアメリカに依存するというところで話が終わってしまっている。


・それよりも、原子力潜水艦を持つのがいちばんいいでしょう。しかし、そのためには時間も金もかかります。


いちばん手っ取り早いのは、アメリカのトマホークを買ってくることでしょう。


北朝鮮の体制が崩壊するとき、何が起こるか

・口封じと証拠隠滅のために、北朝鮮にいる拉致被害者、それから数百人いるといわれている特定失踪者が殺されてしまう可能性もあるわけですよね。アメリカだったら特殊部隊を突入させて救出しているところでしょうが、私はそれをぜひ自衛隊にやってほしい。


拉致被害者を奪還するのは、能力的にはゼロではないと私も思います。しかしながら、作戦の基本である情報を積極的に取集する情報機関が日本にはありません。これが最大の問題です。そのため被害者の方が北朝鮮のどこにいるのか、どこに救出に行けばいいのかという情報を得ることができない。大変難しい状況です。


・情報戦でもっとも大事なことを「 Humint」と言います。ヒューマン・インテリジェンスの意味です。情報というのは人間に接触し、そこから情報を引き出すのがいちばんいいわけです。日本はその面で諸外国に比べて極端に見劣りがします。


・やはりきちんとした情報機関がないということが異常なんですね。そこで調べて勝てるか勝てないかを判断して、だめならどうやれば勝てるかを検討して、勝てるとなって初めて戦争を始めるわけですからね。


<●●インターネット情報から●●>


清水幾太郎

その60年安保にかけての時期、安保条約反対の論陣を張った清水幾太郎(社会学者)という人物がいる。安保改定後は急速に「右転回」して、1980年9月に『日本よ国家たれ――核の選択』(文藝春秋社)を出版。日本核武装を主張するまでなった。清水はいう。「最初の被爆国である日本が核兵器を所有しなければ、有事の際、世界中の国国が日本に遠慮してくれるという滑稽な幻想を抱いているのではないか」「核兵器が重要であり、また、私たちが最初の被爆国としての特権を有するのであれば、日本こそ真先に核兵器を製造し所有する特権を有しているのではないか」と。清水が提言する核政策変更への4つの選択肢はこうだ。(1)独自の核武装、(2) 核運搬手段を日本が持ち、核弾頭を米軍から提供してもらう、(3) 核兵器を保有する米陸軍の新たな駐留、(4) 米軍の核持ち込みの許可を宣言する、である。清水は、核武装を含む軍事力強化の道を、「日本が一人前の国家になること」への第一歩と見ている。安保反対論者から核武装論者へ。実に振幅の大きい生きざまではあった(1988年8月10日、81歳で死去)。


  


『巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない』

北村淳   講談社    2015/3/23




中国軍の対日戦略が瓦解した日

・現実には(2015年3月現在)日本には中華人民共和国に対してだけでなく、いかなる国に対しても海を越えて報復攻撃を実施する軍事力は存在しない(ゼロとはいえないものの、ほぼゼロに近い)。


・ただし、「日本には日米安全保障条約があるではないか」という人々が少なくない。これらの人々は、「たとえ日本自身が報復攻撃力を保持していなくとも、日本の防御力で敵の攻撃を防いでさえいれば、アメリカ軍が助けに来てくれて、彼らがやり返すことになっている」というふうに信じ込んでいるようである。

 その結果、日本は防衛のために必要な軍事力の片面にしか過ぎない「防御力」しか保持せず、「報復攻撃力」がゼロに近い状態でも、平然として国家をやっていられる、というのである。まさに「アメリカは矛、日本は盾」というレトリックに頼りきっている点、これこそが、日本社会が「平和ボケ」といわれている最大の理由ということができる。


・そもそも「防衛」のために莫大な税金を投入して軍事力を保持しなければならない究極の目的は、日本が外敵から軍事攻撃を仕掛けられたら「防御」するためではなく、「外敵が日本に対して軍事攻撃を実施するのを事前に思いとどまらせる」こと、すなわち「抑止」にある。

 自衛隊が「防御」する段階に立ち至った場合には、いくら自衛隊が頑強に「防御」したとしても、日本国民の生命財産が何らかの損害を被ることは避けられない。したがって「防衛」の理想は「防御」ではなく「抑止」なのである。


・そして、日米同盟のレトリックに頼りきった日本が「防御」のための軍事力しか持たないならば、いくら世界最強の防御力を持っていても、アメリカが助けに来てくれるまでは「やられっぱなし」の状態が続くことになってしまう。

 日本を軍事攻撃しようと考える外敵にとっては、「やられたらやり返す」という軍事能力を持たない日本を攻撃する場合、アメリカが登場するまでのあいだは「やり返される」ことを考えに入れる必要はないため、軍事的には日本攻撃にさしたる躊躇はいらないことになる。


・日本が「防御力」しか持っていない状態と、日本が「防御力」に加えて最小限度の「報復攻撃力」を保持している状況とでは、外敵に対する抑止効果という点では、雲泥の差が生ずることになる。

 極言してしまえば、暴力によって勝敗を決してしまう軍事の根底に流れるメカニズムは、実はこのように単純なのだ。そして、「外敵からの武力攻撃を受けないためには、適正な報復攻撃力を持たなければならない」ということは、国防の鉄則なのである。


・本書では、現在日本が直面している最大の軍事的脅威は何か、それを明らかにするとともに、その軍事的脅威が実際に発動されないように抑止するために、日本自身が可及的速やかに手にしなければならない「とりあえずの抑止力」を明確に提示したい。


「とりあえずの抑止力」の脆弱性

・憲法第9条や「専守防衛」という奇妙な原則に拘泥してきた日本は、自衛隊という大規模な軍事組織を構築してきたにもかかわらず、中国や北朝鮮に限らずいかなる外敵に対しても、報復攻撃を実施するための軍事力を保有しないように努めてきた。その結果、現在の自衛隊は、様々な優秀かつ高価な兵器を手にしてはいるものの、中国に対しても北朝鮮に対しても、海を渡って攻撃する能力はほとんど保有していない。


中朝への報復攻撃力を持つと

・逆説的にいうと、「日本から攻撃される」という変数が存在するだけで、対日攻撃計画は複雑になってしまうわけだから、そのような変数を初めから捨ててかかっている日本は、お人好しを通り越した存在ということになる。


・このように、これまで通りの自由に攻撃作戦を立案させないようにするという効果があるだけでも、日本が「とりあえずの抑止力」を可及的速やかに手にする意義は大きいし、絶対に必要となる。


トマホークのピンポイント攻撃で

・そのようなピンポイント攻撃を敢行できる方法としては、現在のところ、長射程ミサイル(弾道ミサイル・長距離巡航ミサイル)による攻撃が唯一の選択肢である。

 日本は弾道ミサイルを製造する技術力は保有しているが、実際に中国や北朝鮮を報復攻撃する兵器としての弾道ミサイルを開発するには、ある程度の年月が必要である。しかし、「とりあえずの抑止力」を手にするためには、日本自身による弾道ミサイルの開発を気長に待っているわけにはいかない。かといって、弾道ミサイルを輸入することはまったく不可能である。


 一方、長距離巡航ミサイルは、弾道ミサイル同様に独自開発には時間がかかり過ぎるものの、アメリカからトマホーク長距離巡航ミサイル(トマホーク)を購入するというオプションが存在する。


中国が恐れるトマホークの配備

逆に考えると、約9600億円では、トマホークが9600基も手に入ることになる(それほど多数のトマホークは存在しないが)。このように、破壊力と装備費だけを比較すると、いかにトマホークがコストパフォーマンスに優れているかが理解できる。


発射可能なトマホークの数は

・このように現在、海上自衛隊には、最大1024基の水上戦闘艦発射型トマホークと、最大108基の潜水艦発射型トマホーク、合わせて1132基を一度に装填する能力が備わっている。


・以上のように考えると、海上自衛隊の現有艦艇によって、約800基のトマホークを発射することが可能である。そして、水上戦闘艦発射型トマホークは1基およそ1億円であり、潜水艦発射型トマホークは1基およそ1億5000万円である。すると、海上自衛隊は、約900億円で上記のような駆逐艦と潜水艦から発射されるトマホーク約800基を手にすることができる計算になる(実際にはテスト用数十基を含めて約1000億円)。

この場合、自衛隊艦艇の稼働状況や展開状況を考えると、現実的には保有する800基全弾を一度に発射するのは困難であり、400~500基が報復攻撃として連射されることになる。


北朝鮮への「4倍返し」の値段

・このように、年間の防衛費の約2%、1000億円を投入してトマホークを海上自衛隊艦艇に配備するだけで、日本は北朝鮮に対し最大で「4倍返し」の報復攻撃力を手にすることになる。


対中報復攻撃は日本海から

・国際軍事常識をはるかに凌駕したスピ―ドで長射程ミサイル戦力の充実に邁進し、短期激烈戦争を周辺国に対する侵攻(可能性による脅迫)のドクトリンとしている中国に対しては、トマホーク400~500基による報復攻撃だけでは「とりあえずの抑止力」を超えた抑止効果は期待できそうにない。


中国でより深刻なトマホーク被害

・したがって、日本が1000億円で手にできるトマホーク戦力は、少なくとも「とりあえずの抑止力」であると、中国共産党指導部は考えるはずだ。


さらに強力な抑止力の構築には

・1000億円を投入して、自衛隊が800基のトマホークを装備することによって、本書での目的である「とりあえずの抑止力」は手に入れることができる。本書の目的はここにおいて達成されるが、日本の防衛は「とりあえずの抑止力」を手にすることによって、真の防衛のスタートラインに立ったことになる。


・いうまでもなく、抑止力を強化するためには、報復攻撃力だけを強力にしていくのは得策ではない。できるかぎり受動的抑止力と報復的抑止力をバランスよく増強していくとともに、場合によっては報復攻撃力を予防的抑止力に転用する途も工夫して、すべての形態の抑止戦力を手にしていかねばならない。


・そして、日本の技術力のすべてを投入すれば、最大射程距離2500キロで最高巡航速度マッハ2を超える巡航ミサイルの開発に成功する可能性は十分にある。


・何をおいても1000億円で「とりあえずの抑止力」を手に入れよ――。

「封じ込めうる抑止力」に近づけるための各種抑止力の増強策、そして国防戦略そのものの大修正を行うための大前提は、1000億円を投入して「とりあえずの抑止力」を手に入れることである。これなくしては強力な抑止力はいつまでたっても手に入らず、それほど遠くない将来に短期激烈戦争を突きつけられ、実際に戦闘を開始する前に中国の軍門に降らなければならなくなる。または、北朝鮮から大量の弾道ミサイルが原発に降り注ぎ、福島第一原発事故の数十倍の放射能被害を受けるかもしれない。


<●●インターネット情報から●●>


「三峡ダム」の恐怖! 攻撃されたら万事休す・・・軍壊滅、民は「億単位で飲み込まれる」=中国メディア         (サーチナ)


 中国の軍事情報サイト「捷訊網」は21日、米国や台湾と戦争の事態になった場合、三峡ダムがミサイル攻撃を受け破壊された場合には、戦争に必要な軍部隊も水に飲まれ、民間人の被害は数億人にのぼると紹介した。


 三峡ダムの危険性については早い時期から指摘があり、応用数学などを研究した著名学者の銭偉長氏(1912-2010年)は、三峡ダムが通常弾頭付き巡航ミサイルで攻撃されて崩壊すれば、上海市を含む下流の6省市が「泥沼」となり、数億人が被害を受けると試算した。


 記事によると、三峡ダム下流の長江沿岸には軍の駐屯地が多く、軍も戦争遂行が不能になるという。


 記事は、三峡ダム攻撃をまず研究したのは台湾と指摘。中国軍が台湾侵攻を試みた場合、台湾は同ダムを含む大陸部のインフラ施設攻撃を念頭に置いたという。


 記事は次に、尖閣諸島で対立する日本による攻撃も取り上げた。奇襲すれば「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)はポケットの中の物を取り出すのと同様に簡単に手に入る」と豪語するタカ派軍人もいると紹介する一方で、三峡ダムへの攻撃リスクを考えれば、「釣魚島奇襲は不可能」と指摘。それまでに、時間をかけて三峡ダムの水を抜いておかねばならないと主張した。


 記事はさらに「釣魚島を奪取しても利は小さい。三峡ダムの被害は甚大だ。しかも、(尖閣奇襲で)先に手を出した方(中国)が国際世論の非難を浴びる」と論じた。


 記事は、尖閣諸島が原因で戦争になった場合、米国による三峡ダム攻撃もありうると指摘。さらに、国境問題で対立するインドが攻撃する可能性にも触れた。(編集担当:如月隼人)



<●●インターネット情報から●●>

産経ニュース」(2017/10/6)

「北朝鮮が核攻撃なら死者210万人 米大推計、東京とソウル」

ワシントン=黒瀬悦成】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は4日、米国と北朝鮮の間で軍事衝突が起き、北朝鮮が東京とソウルを核攻撃した場合、両都市で合わせて約210万人が死亡し、約770万人が負傷するとの推計を発表した。


 一部の専門家によると、北朝鮮は爆発規模15~25キロトン(TNT火薬換算)の核弾頭を搭載した弾道ミサイルを20~25発実戦配備しているとされる。


 データ解析を専門とするマイケル・ザグレク氏が38ノースに寄せた分析は、米軍による北朝鮮の弾道ミサイル迎撃や、核・ミサイル関連施設の攻撃を受けて、北朝鮮が報復核攻撃に踏み切った事態を想定している。

 北朝鮮が25キロトン弾頭のミサイル計25発を東京とソウルに向けて発射し、うち20発が日韓の迎撃ミサイルをかいくぐって目標の上空で爆発した場合、東京で約94万人、ソウルで約116万人が死亡するとしている。


 一方、搭載された弾頭が、9月3日に北朝鮮が地下核実験で爆発させた「水爆」と同規模の250キロトンで、発射されたミサイル25発のうち20発が東京とソウルの上空で爆発した場合、東京での死者は約180万人、ソウルでの死者は約200万人、両都市の負傷者の合計は約1360万人に上るとしている。


 米国が広島に投下した原爆は16キロトン、長崎は21キロトンだった。



<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)

<超限戦>

『超限戦』(ちょうげんせん、中国語:超限)とは1999年に発表された中国軍大佐の喬良と王湘穂による戦略研究の共著である。


概要

中国空軍の喬良、王湘穂は、これからの戦争を、あらゆる手段で制約無く戦うものとして捉え、その戦争の性質や戦略について論じた。


本書の第1部は、新しい戦争についてであり、第2部では、作戦の新しい方法についての議論となっている。この中で喬良、王湘穂は、25種類にも及ぶ戦闘方法を提案し、通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙している。そして、このような戦争の原理として、総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げている。


このような戦争は、別に中国に限らずグローバリゼーションの時代の戦争に特徴的なものであり、軍人と非軍人の境界もまたあいまい化する。したがって、本書は、単に戦争手段の多様化を示すだけではなく、それに対応した安全保障政策や戦略の研究の必要を主張している。




コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(5)



『数年後に起きていること』

日本の「反撃力」が世界を変える

日下公人   PHP   2006/9/19




中国経済の発展はもうじき終わる

中国経済過熱の将来はどうなるか。これは誰が考えてもじきに終わるはずである。終わる原因は経済以外から来る。


・衛生というのは大切なインフラで、突然人口が増えると伝染病が流行する。病院がない、検査がない、という国は100万都市を持つ資格がない。

 20~30万人ならいいが、300万都市を中国は持つ資格があるのかどうか、持てば市民の健康や生命が危ない。それ以外にも都市警察とか、都市消防、都市裁判所とか、そういうものがきちんとできるかどうかである。


・中国人が昔から怒る相手は、まず外国人資本家で、その次はそれと結託した買弁資本家である。それらと結託した中国の軍がそれに続く。


・北京オリンピックや万博まではとりあえずいいとしても、2010年代になるとかなり危うい。・・・とみんなそう言っているが、私はあえて、それより前ではないかと心配する。


「衛生破壊」や「汚職革命」が世界に広がる危機

・なるほど、中国でたくさんの人が働いてくれるようになったことは、経済計算上良いことが多い。しかし、エコノミストが言わないことを言えば、何事にも光と影がある。「衛生破壊」や「汚職革命」が世界に広がる。


北朝鮮問題の解決は近い?

・日本にとっての防衛的脅威といえば、その筆頭は北朝鮮である。


・私は長い間「北朝鮮の脅威はなかなか解決しない」と言ってきた15年前あたりからの通説は「北朝鮮はものすごく貧乏で、食べ物がないし餓死者が出ている。この政権はもうもたない」だったが、しかし、100万人が餓死しても国としてはもつことがある。実際もっている。


・いま北朝鮮問題の解決は近いような気がする。それは次の理由である。北朝鮮のGNPの規模は正確には分からない。しかし、大体のことを考えるとまず人口は2000万人である。そのうち300万人が餓死したという説もある。


・その人たちの一人当たりの所得水準を仮に大目に見て3000ドル。もし3000ドルあるのなら、もっと汽車が走っているし、電気がついているはずだが、大目に見て3000ドルあったとしても、それは日本の10分の1にすぎない。そのうえ、人口は日本の6分の1だから、3000ドルあったとしても60分の1になってしまう。GNPは日本の60分の1、それより半値ということはあっても、2倍も多いことは絶対にない。すると日本の60分の1の経済規模と言えば46都道府県の中の小さな県、一つである。


・それだけで軍隊を持ったり、各国へ大使館を出したり、というのは無理に無理を重ねている。原子爆弾をつくるために経済力を集中すると先に自国民が100万人ぐらい餓死しているとは呆れた国である。だから、本当は怖くない。貿易をして得るものがあるかといって日本からの援助が日本に戻ってくるだけだ。一部政治家や業者の還流利益になるだけである。これはもちろん国民としては許しがたいことだ。




『アメリカにはもう頼れない』  日本外交戦略の失敗をどう正すか

日高義樹  徳間書店   2010/10/31




やはり核兵器は必要である

・アメリカを始め核兵器を持つ国が外交上、有利な立場に立つことができるのは、究極の軍事力である核兵器を背後に持っているからである。だから自ら「核アレルギー」を標榜し、核兵器を忌避している日本人は、核兵器が国際社会でいかに重要な役割を果たしているか、まったく理解していない。


・日本人にはこうした核兵器についての常識が全く欠けている。北朝鮮のような弱小国がアメリカの鼻先をとってふり回すことができるのは、核兵器を持っているからである。この事実に、目を向けず、北朝鮮が核兵器を撃ち込んでくることだけを心配している。


核攻撃によって国民が皆殺しの目にあうのを防ぐためならば、先制攻撃をするほかない

日本は核兵器を持っても構わない

・世界第2の経済大国として、アメリカや中国と肩を並べて経済活動を行っている日本は、その経済力に見合う抑止力として核兵器を持って構わない。むしろ持つべきだ、という考え方をするアメリカ人が増えている。


実際には「日本が核兵器を持っても構わないではないか」と思っているアメリカ人が大勢いるのだ

・いま日本が核兵器を持とうとすれば、国の国外から猛烈な反発が生じて内閣のひとつやふたつは吹っ飛んでしまうだろう。それほどの問題であるから、日本は真剣に考えなくてはならないし、考え始めなければならない。


・アジアでは中国はもとより北朝鮮、インド、パキスタンが核兵器を持っている。核兵器を持つ国の間では戦争が起きないという現実を見すえて、日本も核兵器の保有について考えるべきではないか。

 日本の人々は、核兵器をひたすらおそれ忌避するのではなく、核兵器は使えないからこそ強力な抑止力として国を守ることができると理解するときに来ている。


経済拡大が止まり中国共産党は崩壊する

・だが中国はいま、日本の脅威になるどころか国そのものが崩壊に瀕している。10年もすれば中国の脅威は虚像であることが明確になるだろう。


10パーセントの経済の拡大を続けることが不可能になる

・第1の理由はアメリカ経済がバブルの崩壊後長く停滞を続け、世界経済全体がデフレに移行していることである。


・第2の理由は、技術の革新が進み、安い賃金に依存しきって物をひたすら大量生産している製造業が行き詰ることだ。


・3番目は、資源不足である。安い人民元政策を続ける限り、輸入石油の値段は高くなり続ける。以上のような事情から中国が年10パーセントの経済拡大をし続けられるのはあと1、2年に過ぎないと専門家の多くが見ている。


・経済の拡大が止まってしまえば、中国共産党政府がすすめてきた「共産主義的資本主義」というまやかしが通らなくなる。沿岸地域の上前をはねて、それを生産権を持たない国民にまわすというシステムが動かなくなるのは明白だ。


・中国軍の実力は、一部を除けば、技術的に劣っているため、恐ろしく思う必要は全くないとアメリカの専門家は指摘している。「アメリカの原子力潜水艦一隻で中国海軍の百隻の潜水艦を相手にすることができる」アメリカ海軍の首脳が私にこう言ったが、空母についてもアメリカの専門家は少しも心配していない。


・中国は驚くべき経済の拡大を実現し、軍事力を強化しているが、実際には国のまわりを敵性国家に囲まれている。


・「中国人は指導者が誰でもかまわない。十分に食べさせてくれればそれだけでよい」私の友人の中国人がよくこう言うが、10パーセントの経済拡大が止まり、地方の人々に対する福祉政策が実施できなくなれば、食べさせてもらえなくなった中国人が不満を爆発させて大混乱が起こるだろう。


・ロシア政府の首脳は「すでに5百万人の中国人がシベリア一帯に不法に住み着き、その数は増え続けている」と述べた。


・実際のところ中国は崩壊に向かっており、政治的にも外交的のも追いつめられて苦しい立場にある。


・キッシンジャー博士は私にこう言った。「中国が地政学的に見てもそろそろ限界にきていることは間違いがない。石油だけでなく、水の不足という大きな問題を抱えている。中国がこのまま大きくなり続けることは不可能であろう」。


・中国は経済で資本主義体制をとりながら、資本を管理して経済を拡大してきた。資本主義の基本に反するこのやり方は、必ず行き詰るだろう。


資源だけでなく、あらゆる点で大きすぎることによる欠点が目立ち始めた

・共産党は内戦に勝って一党独裁体制を作ったが、内戦のときに中国共産党を上回る数の反対勢力がいたことは歴史の事実である。中国共産党体制はやがて歴史の一章になる。私たちは、中国共産党と中国人は別であると考えなければならない。


2050年、建国以来の危機が日本を襲う

・それは日本がいまのままの国家体制を続け、人口が減って労働者の数を減るままにした場合である。労働者が減少していく日本経済を大量の移民を入れることなく、いかにして維持していくか。この課題を解かなければ、日本はまちがいなく危険に陥る。




『悪魔の情報戦略』    隠された「真実」を看破する戦略的視点

浜田和幸   ビジネス社   2004/4/1




中国有人飛行成功の裏に隠された情報戦略

・国民の平均年収が8万円でありながら、3000億円近い経費を投入した今回の打ち上げに対しては、内外から批判的な見方もあったが、ひとたび成功のニュースが流れるや中国人の間では「偉大な中国の科学力の勝利」といった歓迎ムードが広がった。


・中国共産党にとってはかってない規模での政治ショーを成功させたことになる。国内では貧富の差も広がり、教育や福祉、環境、人権などさまざまな分野で国民の不満が溜まっているところだったから、今回の宇宙ショーは、その国民の気持ちを高揚させ、共産党支配の未来に希望を抱かせる上で、極めて効果的だった。


「2017年米中宇宙戦争勃発」のシナリオを描くアメリカ

・なぜなら、中国の宇宙開発計画は将来の「宇宙戦争」を念頭に置いていることを、もっともよく理解しているのはアメリカに他ならないからである。ラムズウェルド国防長官の特別補佐官を務め、現在はノースロップ・グラマン・ミッション・システムズ副社長となっているリッチ・ハパー氏は「このままではあと20年以内にアメリカと中国は宇宙での戦争に突入する」との見通しを明らかにしているほど。実際、アメリカの国防総省では「2017年米中宇宙戦争勃発」とのシナリオに基づく模擬戦争演習を行っている。


ライバル視する中国、誘い込むアメリカ

・一方、中国の人民解放軍の幹部も、「科学技術の粋である宇宙戦争を戦える力を持たねば、我々はアメリカによってコントロールされる」と言う。それのみならず、「宇宙大戦争計画」と称して、やはり「アメリカとの最終戦争の舞台は宇宙になる」との見方を示しているのである。


・曰く、「中国は陸、海、空の領土保全に加え、これからは第4の領土である宇宙に目を向け、その開発に積極的に取り組むべきである。宇宙の資源をめぐる争奪戦での最大のライバルはアメリカとなるだろう。この戦いに勝利するため、我々は、必要な宇宙兵器の開発を早めねばならない」


宇宙から選ばれし国家「中国」という情報操作

・中国UFO調査協会では中国の宇宙開発を支援するための教育啓蒙活動に熱心に取り組んでいる。なぜなら、今回の友人宇宙飛行にも関わった北京航空航天大学の沈士団学長がこのUFO協会の名誉会長を務めるほど、中国では「飛碟」(UFO)や「外星人」(宇宙人)研究が政治的に認知されているからである。


内部書類「対米全面戦争勝利戦略」の信憑性

・このところ、北朝鮮の新聞やラジオは盛んに「アメリカの攻撃に対して大規模な反撃を準備しよう」という呼びかけを続けている。北朝鮮には100万を超える陸軍兵力に加え、470万の予備役もいる。数の上では世界第4位の軍事力と言うのがご自慢で「イラクの軟弱兵士と比べ、我々には高いモラルを維持しているので、徹底的にアメリカ軍を殲滅できる」と意気盛んな限りである。


<大地震は本当に起こる?>

<情報に対して未熟な日本>

とてつもない大きな地震が来るかもしれない。中央防災会議では「東海地震はいつ発生してもおかしくない。東南海地震と同時発生の可能性もある。東南海、南海地震は今世紀前半の発生が懸念される」と発表している


・地震学的に間違いないといわれているものの、根拠なき理由から、たとえ大地震が来ても自分だけは助かるという、信じる者は救われるような情報の価値とはまったく異なる次元で人は生きているところがある。


脆弱な日本の情報機関

・日本でも以前には「明石機関」や「陸軍中野学校」などで知られる諜報組織や情報機関と言うものがあった。ところが占領軍によって壊滅させられたのである。


・英米の諜報機関のような大組織によって世界中に張り巡らされているネットワークから上がってくる情報に基づいて政策を策定する、そういった情報サービス機関はない。


・日本版のCIAといわれる内調でさえ内実は国内情報分析で60人、海外の情報分析で80人の計120人体制なのである。例えば、日本に最も影響の大きいアメリカの情報分析にも4、5人でフォローしているという状況である。


・そこで、どういう対応をするかというと国家予算を使ってアメリカの法律事務所やコンサルタント会社と言ったビジネスの情報機関から定期的にワシントンやニューヨーク情報を買うのである。




『2050年の世界』    英『エコノミスト』誌は予測する

英『エコノミスト』編集部  文藝春秋   2012/8/5




弱者が強者となる戦争の未来>(マシュー・シモンズ)

中国の台頭、技術の拡散、新しい形のテロ戦争などでアメリカの超軍事国家としての優位性は、さまざまな領域で崩れ始める。そうした中で核戦争の危険は冷戦時代以上に高まる。


・第2次世界大戦後、戦争による死者の数は劇的に減っている。それは冷戦期、米ソの対立によって戦争が逆に管理されていったからである。


・一方、地域間の紛争の危険も高まっている。その紛争の原因は宗教を起点として、水やエネルギーなどの資源を実利として行われる。


・そうした地域間の紛争で、核兵器の使用の懸念がある。米ソ冷戦期においては距離的な緩衝材があったために核戦争は管理され実際には起こらなかったが、国境を接する国々ではそうした抑止の力がない。


・イランは確実に核保有国家になるだろう。米国と同盟関係にあるはずのアラブ諸国は、米国を信じてはおらず、米の核抑止力には頼らず、独自に核を持とうとするだろう。サウジアラビアとエジプト、そしてイラク、シリアなどが核を保有しようとする。


・先進国は高齢化による財政悪化でかってほどは防衛費に国家予算を回せなくなる。


中国という難題

・ 中国の戦略的な目標は、作戦地域に入ろうとする米軍を足止めし、中国軍の支配地域内で活動する場合に許容範囲以上の損失が出ることをアメリカに覚悟させることなのだ。


・ 中国と近隣諸国もしくは中国とアメリカの関係が悪化し、“冷たい戦争”ならぬ“涼しい戦争”に突入し衝突のリスクが極めて高くなるというのは必然的なシナリオではない。しかし、中国が台頭するにつれてアメリカの影響力は低下していくだろう。


・ カシミール地方やイスラエルの占領地は間違いなく21世紀における世界屈指の危険な火薬庫でありつづけるだろう。しかし、アメリカの軍事計画立案者の警戒リストでは、台湾海峡が右肩上がりでランクアップしていくと予想される。なぜなら、中国政府が独善性を強め、能力を拡大する中国軍がいじめや蛮行に走るとアメリカがこれらの事態に直面するリスクが増大するからだ。中国といくつかの隣国のあいだでは、西太平洋の島々(と周辺の天然資源)を巡って緊張が高まっており、状況がいつ悪化してもおかしくない。


・中国が近隣諸国やアメリカとの関係で、おおむね経済上の協力的競争という従来の進路を保って、おおむね国際システムの規則の中で活動するのか?それとも高まる国内の緊張によってもっと厄介で喧嘩っ早いライバルとなるのか?


予言はなぜ当たらないのか>(マット・リドリー)

・1970年代になされた予言を検証すると、みな悲観的でしかもそのほとんどすべてが間違っていた。2012年の時点の予言も悲観論よりは楽観論のほうがずっと根拠がある。


・なぜそうした予言がはずれるかと言えば、理由はふたつある。ひとつは、良いニュースは目立たず、人々の記憶に残りにくいからだ。もうひとつは人間が対策を講ずることを無視しているからだ。


・1950年代には、平均賃金の人がハンバーガー1個の代金を稼ぐのに30分かかったが今では3分だ。


過去40年間に世界で起こったことがどれほど不可測的であったか

・例えば、1972年の時点で次のような地政学的新世界を誰が予測しただろうか。


1、ソ連が崩壊する

2、中国が世界第2の経済大国にのし上がる

3、新興国パワーのインド、ブラジル、南アフリカがサミットを開催する

4、日本が20年間の「失われた時代」の揚げ句、没落する

5、米国とEUが深刻な債務危機にあえいでいる


いやインターネット革命が世界を覆い、フェイスブックがインド、中国に次ぐ10億人の“大国”となることを誰が夢想しえただろうか。




『2014年、中国は崩壊する』

宇田川敬介  扶桑社新書   2012/6/1




下層民衆の反乱によって中国は崩壊する

・下層民衆が中心となって中国共産党政府と対立し、欲望のまま拡大主義を自主的にすすめると予測している。現在の体制が続く限り、よほど画期的な改革がなければ、チベットや内モンゴルなどの地方自治区の反乱、人民解放軍による内乱、あるいは下層民衆をはじめとする中国人民によるあらゆる手段を使った政府転覆の企てによって、共産党体制は倒されるだろう。その時期はいつか。それは明日起きてもおかしくない。


いつ中国は崩壊するのか?

2014年に中国は崩壊する

・温家宝首相が発表した8%を下回る経済成長が続き、有効な経済政策を打てないまま、バブル経済がハードランディングした場合、中国人民の生活レベルは一気に下がる。そうなれば、2014年にまさに本書のタイトルのように中国は崩壊に向かうだろう。


・武力衝突は、崩壊の象徴として行われ、体制が崩壊する過程であることを表しているのだ。


崩壊後の中国は予測がつかない

・しかし、現在の一党独裁が崩壊しても、どの方向に国家が向かっていくのか、誰がどのように国家をつくるのかは全く分からない。それは中国の「歴史そのものがそうしたことの繰り返し」であり、内乱も長期ヴィジョンや国家観に基づいたものではないからだ。


崩壊をシュミュレートする

(★バブル経済が崩壊する日)

・株価の暴落によって都市生活者のドロップアウトが進む、先に挙げたバブル不動産のスラム街化は、中国企業の株価を引き下げ、治安の悪化から外国企業の撤退を招き、中国国内における「負のスパイラル」を完成させる。


(★人民元高が進行)

・つまりバブル崩壊でデフレが進行する中、変動相場制に移行しても通貨安にはならず、通貨高にしかならないのだ。


・経済が低調になれば通貨の価値も下がる。


(★製造業が壊滅する)

・通貨高によって輸出産業は壊滅的なダメージを受ける。


(★中国国務院の政策から世界恐慌へ)

・国務院は、なりふり構わずに景気浮揚を図る政策に舵を切る。それが保有する外国債の売却と、保護関税の創設だ。はっきり言えば、改革開放経済前の中国に戻ってしまうことだ。習近平版、または21世紀版の「文化大革命」が発動されるのだ。


・中国による国債の売却は、世界恐慌に至る可能性すらあるのだ。


(★中国の内戦が拡大)

・最初は「下層社会出身の兵士」と「軍エリート」の戦いだが兵士には8億人の下層民衆がついている。


(★その後の中国)

・その後、ドイツが長い間「東西ドイツ」に分断されていたように、中国は統一した政府ではなく、現在の地方政府が主体となって支配するようになる。


<社会主義には戻れない>

・ここまでのストーリーは決して大げさなものではない。現在の中国は、バブルが崩壊すれば、何が起きても不思議ではないのだ。


1年間に10万回デモが起きる国




『真・国防論』

田母神俊雄  宝島社   2009/4/20




攻撃力を備えた自主防衛ができるとき

・いままで書いてきたとおり、いまの自衛隊をみて本当に国を守れる防衛力があるかどうかと問われれば、これはまた不完全だろうと答えざるを得ない。

 にもかかわらず、F-15(通称:イーグル)戦闘機を200機もち、世界第4位の軍事費をもつ、いまの自衛隊の装備は過剰なのではないかと言われることがある。しかし軍事力というものは、国力に応じて備えるべきもので、経済力にあった軍事力をもつことは、国際社会を安定させるために国が果たすべき責任である。


・このままいけば日本の自主防衛に、私は、20~30年かかるのではないかと思っている。日本政府が大きな政治決断をすれば別だが、それはなかなかむずかしいだろう。

 防衛力整備には長い時間を必要とするのだ。

 政治決断をするにしても、いまの政治をみていると、国内の勢力争いでうまくいかないことが多いように感じている。政治家のみなさんには、政局よりも国家や国民を重視した行動をとっていただきたいものだ。


核とはどんな兵器なのか

・新たな攻撃法を考えると、最初にあがるのは核だろう。しかし被爆国ということもあり、日本には核アレルギーが根強い。核兵器と聞いただけでとんでもないと思う人たちもたくさんいる。その上政治家の中には、核をもっているより、もたない方が安全が保障されると信じる人達がいる。こんなことを信じる政治家がいるのは日本だけだ。

 私に言わせると彼らは本当に無知か、選挙目当てか、タカ派と言われたくないか、リベラル派と言われたいかのいずれかであろう。多くの国では、核武装をしないよりもした方がより安全と考える。だからこそ、核武装している国が身近に存在する我が国は、核兵器についても冷静に議論をしなければならないはずである。


・核兵器をもつ国は特権的地位を占めることができるが、もっていない国は核保有国が決めたことに従わざるを得ない。

 なぜ核兵器がそれほどの力を持つのか。それは核兵器が戦力の均衡を必要としないからだ。通常戦力の場合、10対1の戦力比だと抑止は成り立たないが、核兵器は1発でもあれば抑止が成り立つ。核攻撃を受けた国は、たとえ1発でも被害に堪えられない。たった1発の核兵器が、アメリカで起きた9・11テロどころではない被害をもたらすのである。


・いま北朝鮮が核をもとうとしているのは、1964年の中国と似ている。あのとき中国は貧しく、餓死者が出るほどだったが、毛沢東は国民がズボンをはかなくても核武装をすると言った。


日本も核武装をするべきだ

・私は、大国としての責任を果たすためにも日本は核武装をするべきだと思う。しかし日本はNPT条約に加盟しているため、いまの世界の枠組みの中では、核武装はできない。

 もし日本が核武装しようとしても、アメリカは力一杯妨害するだろう。


・自民党の政治家の中には、石破氏のようにどうせできないんだから核武装しない方がよいという人もいる。しかし国家としては、結果できなかったとしても、核武装すると言い続けたほうが核抑止力はぐんと高まるのである。


さて、核を巡る新しい仕組みに、『ニュークリア・シェアリング』(nuclear sharing)というものがある。

 これは、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコの5カ国がアメリカと結んでいる条約で、これらの国がロシアなどから核の恫喝を受けた場合、アメリカの核を使って反撃ができるというものだ。だからこの5カ国は、アメリカの核を使って日常的に訓練をしている。これらの国は核武装国ではないが、アメリカの核をいつでも使えることで核抑止力を担保しているのだ。

 第2次世界大戦で共に敗戦国同士であったドイツやイタリアでさえもこうやって、アメリカの核を担保にして自国の安全保障を追及しているのである。同じことを日本がやって悪かろうはずがない。

 日本もこの仕組みを使えるようになれば、中国から核の恫喝を受けるようなこともなくなるだろう。


・もし日本が最初にもつべき核兵器は?と聞かれたら、私は第一にSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)だと考えている。四方を海に囲まれた日本にとっては、潜水艦のほうが隠密性が確保できるからだ。情報化が進んでも、潜水艦は地上に比べ捕捉しにくい。現実的には、海上自衛隊の隊員をアメリカの原子力潜水艦に乗せて日常的に訓練させたらよいだろう。日本が中国から核の恫喝を受けたら、海上自衛隊にミサイル発射権限をもたせるという条約を日米で結んでおけばよいのだ。


強いことが戦争を回避する

・日本が抑止力をもつということは、自衛隊を強い存在として認識させる必要があるということだ。そしてその力を発揮させるためにも、日本が理不尽な要求をされたときには、強い自衛隊をもって相手を攻撃する能力と意志があると示すことが重要になる。日本を攻撃したら自衛隊に徹底的に叩かれる、勝てる見込みがないということが、他の国に広く知られていれば、これが抑止力となる。抑止力が効いていれば、他国は簡単に日本に武力行使をしようとは思わないものである。拉致被害や領海侵犯なども、自衛隊が法律でがんじがらめになっており、行動できないために被害が拡大しているのだ。


政治家自らが、抑止力を低くしている

・最近では、福田内閣のときに高村外務大臣が「日本は絶対に戦争をしない国だ」と発言をした瞬間に抑止力は大きく下がってしまう。国を代表する政治家からこういった発言が何度もされることにより、日本を攻撃しても反撃されない、簡単に屈服させることができるという誤ったメッセージを他国に伝えてしまい、日本への侵略を誘発する危険性を高めてしまう。本来であれば、「日本はあらゆる手段を排除しない」でなければならないのだ。


・こういった発言は、本来国益を追究する立場にある政治家が、逆に日本を危険に陥れるという皮肉な結果をまねいてしまう。

 またこのような発言が何度も重なることで、他国に与えるイメージだけでなく、国内も影響される。日本は戦争をしないという大臣の発言を、何度も聞いているうちに、だんだんと国家はその発言に縛られるようになってしまう。


・国際社会ではどの国も理不尽なことを言われたら断固戦うと宣言しているのに、日本の場合はあくまでも話し合いでと言う。これではまったく抑止力にならないのだ。

 国を代表する政治家が、こうして危機を誘発するような発言をするのは、国際社会では考えられないことである。


・なかなか進展をみせない北朝鮮の拉致問題でも、いざとなったら日本は、最終的に軍事力を行使してでも拉致被害者を取り返すという気構えを、これまで見せていたなら、事態は大きく違っていただろう。

 絶対に軍事攻撃をしないと日本政府が宣言することで、北朝鮮にこの問題をどこまでも引き延ばせるという確信を与えてしまっている。拉致被害者を返してしまったら、日本を恫喝する手段がなくなる北朝鮮が、自ら拉致被害者を返すとは到底考えられない。戦争をしないという日本政府の姿勢を変えない限り、これからも拉致被害者が帰国する可能性は低い。

 これまで何度も領海侵犯をしている北朝鮮の工作船についても、警告に応じない場合は沈めるという意志を日本政府が示せば、いまのように好き放題にやられることはなくなり、不審船は二度とこなくなるだろう。


・日本政府のこうしたやさしい対応で、多くの国民が拉致されるという悲劇が起こったのである。やさしさが国益を守るのかといえば、決してそうではない。本当に国益を守るためには、国家として断固とした対応をとる必要があるのだ。


いま何が起きても、黙って見ているしかない自衛隊

・もちろん他の国の軍隊で、日本の自衛隊のようにやってよいことが決められている法律はない。外国では軍隊というものは政府の判断で動き、禁止されていること以外は何でもできる。

 本来、国際法上では、外国の軍隊のように自立した行動ができる自衛隊だが、国内法の縛りで動けなくなっている。やってはいけないことを決めるのは禁止規定(ネガティブリスト)と言われ、軍隊はこの禁止規定で動くのが国際常識である。逆にやっていいことを決めるのは、根拠規定(ポジティブリスト)と呼ばれ、一般の官公庁はこの根拠規定で動いている。

 軍隊は通常、ネガティブリストで動き、禁止されていること以外は自己の判断でやってもいいことになっている。それが国際社会のグローバル―スタンダードなのだ。


・しかし自衛隊は、一般の官公庁と同じポジティブリストで、行動が細かく決められる存在となっている。これでは、自衛隊はポジティブリストにない想定外のことが起きたときや、あいまいなケースには対応できないのだ。世界の中で、唯一、自衛隊だけがグローバルスタンダードに反しているという状況なのである。


専守防衛では国を守れない

・いま、日本はこの専守防衛を考え直す必要に直面していると言っていいだろう。専守防衛で守りに徹し、攻撃的兵器をもたないということでは、国を危険にさらしてしまうことになりかねないのだ。こうした危険を回避するためにも、攻撃的兵器をもつことで、殴られたら殴り返すぞと言えるようになることが必要なのだ。


具体的な例で言えば、北朝鮮の拉致もまさに専守防衛の悪影響といえる。北朝鮮にしてみたら、日本は絶対に自分達を攻撃しないとわかっているから、交渉に3年から5年かけても拉致被害者を返さないのである。これがもし、日本政府が相手に対して、返さないのであればぶん殴るぞという態度を示せば、交渉の結果も違っていただろう。ところが、日本は絶対に武力行使しませんからと北朝鮮に向かって言ってしまうのである。


・拉致被害者を隠しもっている限り、北朝鮮はずっとさまざまなことで日本をゆすることができる。日本が、何があってもこちらから武力行使はしませんと言った途端、返さなくても何もされない北朝鮮は、ああ、じゃあ彼らを返すことはやめようと思ってしまう。


コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(4)



『アメリカが日本に「昭和憲法」を与えた真相』

日高義樹  PHP 2013/7/8




核兵器の国際管理と独自の核兵器を提唱する

・アメリカは核戦略の三本柱としてICBM大陸間弾道ミサイル、原子力ミサイル潜水艦、それに長距離戦力爆撃機を保有し、ロシア、中国、北朝鮮、イラン、パキスタンといった敵性国家の拠点1000カ所に対して、常時、攻撃態勢を取り続けている。だが、オバマ大統領は、現在の国防費削減の強い要求の中で、この態勢を続けることはできないという悲観的な見方をしている。


・アメリカ軍事戦略の中心である核戦略を支援するために、財政負担を申し出る事自体、非常識だと考える人も多いであろう。だが、非常識であろうがなかろうが、思い切った提案をしないかぎり、NATO型の安全保障の取り決めをアメリカに承知させることはできないと思われる。


・さらに日本がやらねばならないことが少なくとも二つある。一つは核兵器を運搬する手段の開発と整備を本格的に始めることである。もう一つは核爆弾をいつでも製造できるようにしておくことである。


・核兵器というのは抑止力である。使ってしまえば本来の意味がなくなってしまう。報復を受けることもありうる。


・核のボタンに手を置くことをアメリカに要求するには、財政的な負担を申し出るとともに、「いつでも核兵器を製造する」という抑止力を使って交渉することが必要である。


日本は自らの力で自らを守る国家として、アメリカ、中国、ロシアと交渉していかなければならない。アメリカの影響力と軍事力は急速に後退しつつある。日本が独立しようがしまいが、独自の力であらゆる国際情勢に対応しなければならないときがきている。




『いまアメリカで起きている本当のこと』

日本のメディアが伝えない世界の新潮流

日高義樹 PHP   2011/3/19




核戦争の危機が高まっている

・冷戦時代は、二つの超大国が核兵器を保有していたため、抑止力によって核戦争が起きなかった。だが、北朝鮮とイランが核兵器を開発し、連鎖的に中東やアジアに核兵器が拡散しようとしている。核戦争と核テロの危険が高まっているのだ。

 こうした状況の中で、日本政府の責任者がやるべきは、アメリカ政府と現実的で具体的な協力体制を作り上げることである。


・アジアで北朝鮮が核保有国になれば、韓国、台湾が当然のことながら核兵器を持とうとするだろう。インドネシアやベトナムも核兵器保有に向かうと思われる。そうした状況についてキッシンジャー博士は「世界各地で忌まわしい核戦争が起きることを予測させる」と私に言った。


日本は三つの基本的な政策を検討する必要がある。第一は「核兵器は要らない」などというイデオロギー本位の姿勢を改め、現実政策として核問題を取り扱うべきである。二番目は、核戦争を回避するために、アメリカとどのような協力体制を新しく作るのかを考えるべきだ。三番目は、日本が独自の抑止力を持つことを考えはじめることである。核兵器反対、国連支持と言っているだけでは、世界は安全にならない。


・安全保障上の原則はもともと単純で明確である。アジアで中国、ロシア、北朝鮮に続いて、韓国、台湾、あるいはシンガポール、ベトナムといった国々が核兵器を持ち地域の安全が危うくなる場合は、日本も抑止力を持って、自国を守ればよい。


<米中友好の時代は終わった>

・中国のやり方は、安い人民元によってダンピングを続けるというものだが、この中国と闘うには、アメリカもまた対抗して保護貿易とダンピングをやるほかはない。


・「中国人は、政府が食べさせてくれさえすれば、どんな政府でもいいと思っている」中国の友人が私にこう言うが、13億の国民に十分に食べさせることができなくなる日が近づいている。これまでは、毎年10パーセント以上の国民総生産の伸びを続けながら「今日よりも明日」と国民生活を豊かにしてきたが、そうした状況が終わろうとしている。


・オバマ大統領がクリントンよりも悪い弱腰外交で中国をすっかりつけあがらせてしまった。アメリカの国民の大多数は、こうした米中関係に我慢がならなくなっている。やがて必ずや強力で毅然とした政治家が次の大統領として現れるに違いない。強いアメリカ大統領がアメリカの力を結集して、中国と正面から対峙すれば、いくつかの重大な弱みを持つ中国は崩壊する。


中国は百年後もアメリカの軍事力に追いつけない

・アメリカはサイバー戦争のための準備と開発にも全力を挙げている。アメリカ海軍はこのほどサイバー戦略のための艦隊司令部を設置した。アメリカと中国、北朝鮮の間ではすでにサイバー兵器を使っての宇宙戦争が始まっている。


・アメリカのサイバーコマンドは、コンピュータに対する外部からの攻撃を避けるために、さらに強力なシステムも作成に取りかかっているが、作戦担当者によれば、中国からの攻撃はすでに始まっている。アメリカ側も外部からの攻撃に備えるだけでなく、攻撃することを検討している。


・中国軍がアメリカに追いつき、アメリカと同じ兵器体系を作り出すには、まだ百年はかかるだろう。

 アメリカ人が常に新しいものを作り出し、中国がそれを追いかけるという構図は将来も変わらないはずだ。


・「普通の国であれば、人口が減少すれば移民を考える。だが、日本は単一民族である人々がしっかりと編まれた社会と独特な文化を作り上げているため、移民が入り込めない。日本が移民を考えずに人口問題を解決するには、突出した科学技術の革新が必要である」


・日本がいま最も必要としているのは、将来を見据えた産業政策である。日本には世界に冠たる優れた技術はあるが、優れた産業政策がない。


・米中衝突がもたらす日本の危機は、7百年前の蒙古襲来、元寇を超える、日本にとって国の命運を左右する難局なのである。


世界の技術はアメリカの大学が改革する

アメリカの強さの秘密は、アメリカの大学にある

・最近の国連の教育白書は世界で最も優秀な20の大学のうち、17はアメリカの大学であると指摘している。


・こうした大学が中心となってアメリカの産業技術を開発している。アメリカ技術の中核は大学であるという事ができる。アメリカの最先端の技術センターとも言えるシリコンバレーを支えているのは、スタンフォード大学とその周辺の大企業である。


・ハーバード大学は自らの政治力で議会を動かし、企業に働きかけて資金を集めている。そういった大学の在り方と企業とのかかわりが、アメリカの大学を技術ネットワークの中心的な存在にしているのである。このネットワークがアメリカの技術を常に革新し拡大し続けている。




『私の第七艦隊』   

日高義樹   集英社インターナショナル  2008/9




・本書は「第七艦隊番」として取材してきた著者の40年にわたる記録

であると同時に、第七艦隊と日本の将来を描くものである。


アメリカ海軍のハイテクノロジーが中国を圧倒する

・アメリカ海軍の最高責任者であるラフヘッド海軍総司令官は、今後アメリカの水上艦艇をすべて原子力にしたいと考えている。


・アメリカ海軍のハイテク化は、おそるべき勢いで進んでいる。


・空母を中心とする機動艦隊のほかにアメリカ海軍は、ソビエトと冷戦を戦っていた時に作り上げたげた潜水艦隊をほぼすべて中国に対してふりむけている。太平洋のアメリカ艦隊は、中国をいつでも攻撃する態勢をとっている。

 アメリカ海軍は歴史的に、潜水艦隊については秘密にしている。その戦略や戦術についてほとんど明らかにすることはなかった。


中国の資源戦略とアメリカがぶつかる

・中国は資源不足とりわけ石油不足に真正面に取り組んでいる。中国の将来だけを考えて世界の石油を独占しようと考えているが、そうした姿勢は当然、世界経済全体を考えるアメリカとは正面衝突することになる。


・私のいるハドソン研究所の石油専門家は、これからも石油の値段が上がりつづけると予測し、1バレル250ドルになれば、「石油の時代が終わる」と考えている。250ドルというのは、メキシコ湾や太平洋の底から石油を採掘するために要する費用をもとに算出した値段である。

 こうした極限の状態が生じるのは2020年前後、いまから10年先のことになるという。いまや世界は本格的な石油不足、資源不足の時代に入ろうとしているが、資源をめぐるアメリカの世界戦略と中国の世界戦略の衝突はすでに始まっている。


・中国には現在、11カ所の原子力発電所があるが、2020年までにさらに150ヵ所の原子力発電所を建設する計画である。ウランが大量に必要になるが、中国はすでにウランの獲得合戦に全力をあげている。


中国は能力を超えて軍事力を拡大している

・「中国は自らの国力を無視して、無理に軍事力を拡大している」


・中国はまたサイバー兵器の拡大にも力を入れている。アメリカをはじめ日本など、世界の国々のサイバーシステムや国防ネットワークに損害を与えようとしている。


・「沖縄は完全に中国の中近距離ミサイルの射程内にある。中国はいつでもアメリカ海兵隊の基地を攻撃することができる。台湾で緊張状態が起きた場合、アメリカ海兵隊が応援に駆けつけようとすれば当然のことながら攻撃対象になるであろう」


中国軍はアメリカにはかなわない

・そうしたアメリカでいま中国に関わる二つの新しい状況が起きていることに注目しなければならない。一つはアメリカの人々が中国をますます嫌いになっていることである。そしてもう一つは、中国を対象とする新しい軍事戦略が「テロリストに対する戦い」にかわって、展開されようとしていることだ。


・こうした中国の人々のあまりにも自分勝手な態度に、アメリカの人びとは中国嫌いになり始めている。最近のアメリカの世論調査を見ると、あらゆる世論調査で70パーセントから90パーセントの人びとが「中国は嫌いだ」と述べている。中国に対するアメリカ人のロマンチックな幻想は完全に消え失せたのである。


・これまで「中国という眠れる獅子を起こすな」と言われてきたが、起き上がった中国という獅子は恐るべき軍事国家アメリカの正面切っての挑戦に直面することになった。中国は自らしかけた資源戦争のための軍事力強化が裏目に出て、自滅への道を歩み始めた。


中国は自滅する

・中国共産党体制が崩壊して国家体制がいつ崩れ去るか分からないという危機にある。国家崩壊が起きるかどうかではなく、「いつ」崩壊するかが焦点になって来ている。オリンピックが終わってますます自己肥大した若者や中国軍の責任者が中国を大国だと思い込んで台湾を合併し、


チベット人やウイグル族をさらに弾圧するようなことになれば、アメリカをはじめ世界は中国に対抗して動かざるをえなくなる。


・中国が長期間にわたって台湾海峡を封鎖し、日本と韓国という世界経済の3分の1を占める大経済地帯を活動不能に陥れることになれば、アメリカはもちろん国連も世界の各国も対策に動かざるをえなくなる。中国はそうした西側の動きに対抗するためにすでに見たように異常なスピ―ドで軍事力を強化し、いまやアメリカの空母にまで脅威を及ぼそうとしている。


・これはまさに「恐怖の均衡」と呼ばれる軍事的な動きである。どちらが先に手を出すかが注目されるが、中国の若者たちや軍人の常軌を逸した思い上がりようから見るかぎり、胡錦濤や温家宝といった中国の指導者に、彼らを説得する力があるように思えない。


「中国は大国である」と思い込んでいるこうした中国人たちは、オリンピックを主催した報酬として、台湾を手に入れるのは当然だと考えている。チベットの人々を弾圧して国内体制を強化するのも当たり前だと思っている。


・ますます傲慢になる中国に正面から対抗する力を持っている国はアメリカだけである。国連は中国に取り込まれて何の助けにもならない。アメリカが断固とした態度をとらないかぎりアメリカの存在そのものが疑われる。私は中国が台湾海峡を封鎖するようなことがあれば、アメリカは核兵器の行使を含めて全力をあげて中国にぶつかることになるだろうと思っている。


中国は軍事上のアメリカの敵だ

・ブッシュ政権の首脳はアメリカが中国の経済を大切にし、中国をパートナーとして扱おうとしていることを隠そうとはしない。だがはっきりしているのは、軍事的には中国を敵であると考えていることだ。

 アメリカはこのことを口にはしない。口にすれば中国との関係が緊張し、経済関係に影響を及ぼすと懸念しているからだ。だがブッシュ政権が行っていることを仔細に分析すれば、中国を軍事的には敵と見なし、経済の問題とは切り離そうとしていることは明らかだ。


・ブッシュ政権は中国に対してダブルスタンダード、つまり二つの基準をもって接しているのである。

「中国は経済面ではアメリカの友達であり、いっぽう軍事的にはアメリカの敵だ」

こうはっきりと明言しなければならないところだが、軍事的対決ということになれば、経済関係が阻害されるのは当然で、アメリカ政府としては、ことをうやむやにしておきたいと考えている。


・ブッシュ政権の、経済的には中国政府と協力し、軍事的には敵対するという政策は中国の軍事的な影響が劇的に世界に広まることを妨げているが、基本的には13億という国民を抱えた中国の政府が多くの人々を苦しめ、世界貿易を阻害しているという事態を良くするためにはまったく役だっていない。


・ブッシュ政権は中国の軍事力開発をおさえることが、中国の共産主義体制を壊すことにつながると考えている。


『<インターネット情報から>2014/5/20』


アメリカ司法省は、中国人民解放軍の将校5人がアメリカを代表する企業のコンピューターに違法に侵入して情報を盗み取ったとして、5人を産業スパイなどの罪で起訴しました。


起訴されたのは、上海に拠点を置く中国人民解放軍の「61398部隊」に所属する5人の将校です。


アメリカ司法省によりますと、5人は2006年頃から先月までに、大手原発メーカーの「ウェスチングハウス・エレクトリック」や大手鉄鋼メーカーの「USスチール」をはじめとする6つの企業などのコンピューターに違法に侵入し、情報を盗み取ったとして、産業スパイなど31の罪に問われています。


ワシントンで19日、記者会見したホルダー司法長官は、5人の将校が中国の国有企業などのために産業情報を盗み取っていたと指摘したうえで、「盗まれた情報の範囲は広範囲にわたっており、強い対応が求められる。アメリカ政府は、アメリカ企業に対する破壊行為を許すことはできない」と述べ、中国軍の対応を非難しました。


起訴を受けて、FBI=連邦捜査局は、5人の名前と顔写真をホームページ上に載せて情報の提供を呼びかけており、アメリカ政府は今後、5人の身柄の引き渡しを中国政府に求めるものとみられます。


中国外務省は談話を発表し、「アメリカによるねつ造だ」と反発したうえで、「アメリカがインターネットを通じて海外の首脳や企業に関する情報を盗んでいたことは世界各国から非難されている」と反論しています。


アメリカ政府は、これまで中国当局によるサイバー攻撃に強い懸念を示し、去年も首脳会談や両国の閣僚が安全保障や経済などの課題を話し合う戦略経済対話で、やめるよう求めてきましたが、アメリカ通商代表部は先月30日に公表した報告書で、中国によるサイバー攻撃が依然続いているとして重大な懸念だと指摘していました。




『米中軍事同盟が始まる』   アメリカはいつまで日本を守るか

日高義樹  PHP   2010/1/5




2012年、オバマ大統領が再選されれば・・・・

・オバマ大統領はアメリカ国民の30数パーセントを占めるようになった黒人とヒスパニック系の支持を背景に、ブッシュ前大統領の極端に右寄りの政策に反発した白人グループの支持をとりつけて、ホワイトハウス入りを果たした。


・だが再選を目標としながら、オバマ大統領は公約を果たすために、これからも「アメリカを変える」という方針に従ってアメリカの仕組みを変え続けるだろう。


・オバマ大統領は官僚や労働組合員を使って、アメリカを完全な資本主義から日本のような社会主義的色彩の強い社会体制に変えようとしている。オバマ大統領は、2008年の金融危機が行き過ぎた資本主義の金儲け主義から起きたと考えている。このため、アメリカの体制を労働組合主義と社会主義的なものに変えようとしているのである。


・オバマ政権の首脳は、ほとんどが中国派である、ということはアメリカ的な金儲け主義よりは労働組合主義、官僚主義、社会主義を信奉する人々が多いということになる。中国がオバマ大統領の再選を心から願うのは当然である。


インド、パキスタン核戦争が始まる

・パキスタンの中心になっている情報局戦略本部は、インドとの戦いにすべてを捧げてきたグループである。そこへアフガニスタンでアメリカとともに行動をともにしてきた人々が加われば、このグループは間違いなく拡大する。


・核兵器を管理している情報局戦略本部が勢力を拡大し、平和主義的な民間勢力を押しやるとともに、民族主義的な動きを強めるインドにとっては重大な脅威になる。つまりアフガニスタンの崩壊は、そのままインドの脅威につながり南西アジアに混乱と危険をもたらす。


・ここで突如として星雲のごとく、核戦争の不安が姿を現す。カシミールをめぐるパキスタンとインドの紛争はいまだに解決していない。「カシミールの帰属は住民投票を実施して決めるべきだ」とするインドの立場は、依然として真っ向から対立している。


カシミールをめぐる紛争には宗教と言う厄介な問題もからんでいるためカシミールをめぐって3回の全面戦争を戦ったが、それだけでなく何回か武力衝突を繰り返している。


・いまやパキスタンもインドも核兵器を保有している。カシミールを巡って再び深刻な武力衝突が起きれば、敗戦の屈辱を雪ごうとパキスタンがインドに核兵器による先制攻撃をかける恐れはないといえない。アメリカはアフガニスタンで敗退すれば、影響力を一挙に失い、パキスタンの民族主義的な軍部を抑えることはできなくなるだろう。


・インドも座してパキスタンの先制攻撃を待つつもりはないに違いない。懸念が生じれば核戦争の原則どおり、インドも先制攻撃に踏み切るだろう。どちらの攻撃が先になるにしろ、インドとパキスタン間で、核戦争が始まる恐れは十分にある。


パキスタンで大混乱が始まる

・オバマ大統領がアフガニスタンのアメリカ軍を増強しようがしまいが、アメリカの戦争は失敗する。アルカイダが住民の中に溶け込んでいるからである。


・「アフガニスタンの人々は占領軍に強く反発する。アメリカ軍の数が増えれば、アフガニスタンの人々のすべてが抵抗を始める」


・これまでアフガニスタンを占領した軍隊は、アレキサンダー大王の遠征軍、イギリス軍、それにソビエト軍だが、アフガニスタン人の強硬な抵抗に逢って、ことごとく撤退を余儀なくされた。


・「オバマ大統領のアフガニスタン戦争」は、ほどなく敗北に終わるが、短い間にしろアメリカ軍を助けた多くのアフガニスタン人がいる。カイザル大統領とその政権、さらには新しくアフガニスタン軍や警察に入った人々は、報復を恐れて外へ逃げ出さざるをえない。


・アフガニスタンの政治家や軍人、警察官が逃げ出す先は、隣の国しかないと思われる。


・パキスタンは、これまで大統領や政治家の暗殺が何度も起きている。政治的に極めて不安定な国である。アフガニスタンから大勢の政治家や軍人、警察官たちが逃げ込んでくれば、パキスタンは深刻な政治的混乱に陥り、中東だけでなく世界中に大きな影響を与えるだろう。




『最終目標は天皇の処刑』  中国「日本解放工作の恐るべき全貌」

ペマ・ギャルポ  飛鳥新社   2012/1/27




中国の一自治区

・私がこの本を通して一番警告したいことは日本がチベットの二の舞となって中国の一自治区とならないように、ということです。


・中国では世界最大規模の400万人の武装警察、つまり治安維持専用の軍隊が13億人の人々を鵜の目鷹の目で監視しています。


・日本は一日も早く、自らに課している憲法9条を始め、非核3原則、武器輸出3原則などの制約を取り払う時期に来ていると思います。法というものは、今の社会に生きている人たちのためにあるはずです。時代の変化によって矛盾が生じたら速やかに見直すのが当然でしょう。


・今、アメリカや東南アジアの国々が中国の脅威にどれだけ神経を遣っているかということに注目すべきです。


・私は、中国に侵略されたチベットの亡命難民として、40年間この日本で過ごしました。それだけに中国の悪意や謀略が手に取るようにわかります。


・まずは、恫喝する、そして相手が弱腰なら儲けもの、毅然とした態度に出られたらいったんはひっこめる、というのが中国の国際政治における常套手段なのです。


最終目標は“天皇制の廃止”

操られている日本人

・国民新聞が「日本解放第二期工作要綱」という資料をスクープして掲載したのは、1972年8月5日のことです。この要綱は中国がいかにして日本を侵略していくかというロードマップで、中央学院大学の故・西内雅教授がアジア諸国を歴訪した際に現地の情報機関から入手したとされています。


・この種の文書としては、ロシアがユダヤ人迫害のために作成したとされる「シオンの議定書」や、中国国民党政府が「日本が世界征服を狙っている」とした「田中上奏文」という偽書の先例があるので、これも偽物と疑われるのも仕方がないのですが、その中身は実に精緻に出来ています。


日中記者交換協定

・ところが68年の改定で中国側から「政治3原則」が押し付けられ、各社は否応もなくそれを飲まされることになりました。


1、 中国を敵視してはならない

2、 「2つの中国」を作る陰謀に加担しない

3、 中日両国関係が正常化の方向に発展するのを妨げない


これ以降、中国はジワジワと日本のマスコミに圧力をかけていくのです。


・その武装警察の規模が390万人にまで膨らんでおり予算面から見ても、いわゆる軍事費より大きくなっています。


・その頃と比較して現在のアメリカでは多くの軍事専門家が中国脅威論を口にしています。


・しかし、日本の外交はある意味硬直化していて、自分が約束を守れば相手も守るはずだと信じているところがあり、それが大きな間違いなのです。


・「日本と言う国の至高な利益が脅かされるような緊急事態になったら、核兵器を持つというオプションも完全にルールアウトしない。(中略)日本において核に関する真剣なまじめなしかも実体の脅威を頭に入れた議論を巻き起こすべきなんです」今日の中国の動きを見れば、とうに議論をするべき時に来ていると言えるでしょう。


客家・華僑・華人

・では、在外中国人(華僑、華人)人口はどれくらいなのでしょうか。例えば、アジアの華僑・華人人口は1948年に約838万人だったのが、2007年には2900万人を超えています。また2009年現在でインドネシアでは約780万人、日本には68万人近くの在留中国人がいます。


・ちなみに、日本に住む70万人の中国人は中国籍のままで民主党の党員になることができます。当然、党首(代表)選挙にも参加できますから民主党政権であれば、日本国首相を選べるわけで、これは憲法に抵触する恐れがあるのではないでしょうか。


「日本解放第二工作要綱」

・工作員の具体的な任務は、第一期目標が日本の国交を正常化させること、第二期目標が日本に民主連合政府を成立させること、第三期目標が天皇制の廃止(天皇は戦犯として処刑)と日本人民民主共和国の樹立となっています。


経済的侵略

・チベット亡命政府は、中国による侵略の結果として1959年から79年までの間に死んだチベット人は、120万人以上になるとしています。内訳は次の通りです。


○戦闘や蜂起によるもの 43万2705人

○餓死 34万人2970人

○刑務所、強制労働収容所での死 17万3221人

○処刑 15万6758人

○拷問死 9万2731人

○自殺 9002人           合計120万7387人


この数字は四半世紀前のものであり、87年や89年、あるいは北京オリンピック直前の2008年に起こった大規模蜂起での犠牲者は含まれていません。


彼らには、「隙あらば」という気持ちは常にあるのです

・自衛隊に対する挑発行為は、おそらく武力侵攻を実施する際のシュミュレーションの一つといえるでしょう。


中国によるチベット支配開始

・私が、なぜ口を酸っぱくして「日本が危ない」と言うかという事を理解してもらうために、いささか回りくどいと思いますが、チベットの歴史、私の個人史を知ってもらいたいと思います。


2050極東マップ

・中国外務省から流出したものとして少し前にネット上で話題になったものです。この地図自体偽物との声もありますが、あながち荒唐無稽とも言い切れません。



コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(3)


現代日本の地政学的課題

・かつて日本の地政学野心はとほうもないものだった。現在は国境を越えた介入は少しずつ増えてはいるものの(アフガニスタンやイラクへの派兵、台湾への明確な外交支持)、日本の地政学的問題は限定的になっている。


実際は、日本の地政学的な課題は、領土よりも国のイメージの問題だといえる。近隣諸国は日本に対して、かつての帝国主義のイメージを抱いているからである。韓国人は、日本の植民地時代や第2次世界大戦中に自国の男女が受けた扱いを忘れてはいないし、中国人は日本軍の行い、とりわけ1937年の「南京大虐殺」における残虐な行為をつねに思い起こしているのである。

 北朝鮮の問題と同政府が核兵器をちらつかせる戦略は、直接的には韓国に向けられているが、日本もとりわけ関係があるといえよう。北朝鮮はすでに、弾頭非搭載のミサイルを日本の頭越しに太平洋に撃ちこんで、自国の力を誇示しているのである。


中国と日本の競争は、石油分野と地政学的戦略面でも表れはじめている。中国政府は今、カザフスタンと西シベリアから石油を受け取っているが、日本は西シベリアやカザフスタンから来るパイプラインがロシア連邦の沿岸地方まで、すなわち日本海側まで到達することを望んでいる。日本は広島への原爆投下の記憶がありながらも、エネルギーの安全確保のために何十年も前から原子力発電所建設の大規模計画を実現してきたが、これは福島の大惨事以後非常に問題視されている。とはいえこの原子力の民生利用計画は、日本が自力で国の安全を守らなければならなくなった場合に、簡単に軍事目的に転用できる手段でもある。


・1946年にアメリカに押しつけられた憲法によって、日本は公式な軍隊はもたないものの「自衛隊」を備えており、その艦隊は力を増しつづけている。2007年1月、防衛庁は省に昇格したが、これは日本における軍隊復活の兆しかもしれない。日本の地政学的課題は北朝鮮の挑発に限られているのではなく、中国国内で高まるナショナリズムの流れにも関係している。中国は西側諸国には軍事力をアピールし、日本に対しては、先の大戦で日本軍が犯した残虐行為を思い起こさせている。


<「日本はアジアにおけるアメリカの空母」>

・日本がロシア、韓国、中国と領有権を争っている対象は実際には副次的な存在で、いくつかの小さな島々にすぎない。しかし、日本の地政学的立場は安穏とはいいがたい。日本は、国力を増し続けている隣の中国と、日本の経済、政治、軍事面のすべてにおいて存在感を誇るアメリカとの間に挟まれているからである。中国は日本がつねに中国の意向を阻止しようとしていると疑っており(ロシアの石油資源をめぐる競争や、北京政府を苛立たせる日本による台湾支持)、日本はアジアにおけるアメリカの空母だと批判する。アメリカが、1945年以来日本が守りつづけてきた慎重な外交姿勢や軍事的立場を変えるように仕向けているだけになおさらである。こうした状況の中で、北朝鮮の核問題については中国も懸念している。


<歴史と地政学>

・1945年からナチズムに関する言及がいっさい禁止されたドイツと異なり、日本は半世紀もの間、ある問題に悩まされつづけている。それは第2次世界大戦中に日本軍が中国で行った残虐行為に関する歴史認識の問題だ。


・しかし10年後になると、この南京大虐殺や「従軍慰安婦」といったその他の非道行為を、「完全な捏造」として否定する動きが生まれた。A級戦犯が埋葬されている靖国神社へ小泉純一郎総理大臣が何度も参拝したことによって、この問題は再燃した。2005年には、日本の小学校で配られるいくつかの歴史教科書に事実を否定する記述がなされていることに対して、中国で大規模な抗議デモが起き、論争はさらに過熱した。


・中国政府はこのほかにも、この状況に乗じて、日本が主張する尖閣諸島の領有権異議を唱えた。この尖閣諸島(中国では「釣魚群島」と呼ぶ)周辺には、石油や天然ガス資源の存在が確認されている。

 何はともあれ、日中両国はパートナーシップを解消するわけにはいかない。2004年には中国は日本にとって第1の貿易相手国となり、2009年には世界第2の経済大国になっているからである。


東日本大震災

・2011年3月11日、巨大地震(マグニチュード9)が太平洋にある日本最大の島、本州の東海岸近くで起きた。続いてほぼ直後に大津波が起こり、巨大な波が沿岸に近い福島の町を襲った。時間がなく警報も間に合わずに、2万人以上の人が命を落とした。


・日本社会にとってこの惨事の影響は計り知れないものであった。それまで日本人は、大地震の影響をほぼゼロにするために数十年前から構築されてきた地震対策を(そして地質学者や技術者を)信頼しきっていたが、以後東京が激しい地震に襲われる危険が現実化した。


・数年前から核エネルギーを告発していた環境保護団体は、大震災以後、かつてないほどどこであれ原子力発電所の禁止を求めるキャンペーンを行なった。ヨーロッパでは、ドイツが遅くとも2022年には原子力発電所をすべて閉鎖することを決定した。風力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーを開発するまでの間は、代わりに石炭火力発電所によって発電するという。エコロジストたちはこれまで主に化石燃料の焼却で生じる「温室効果」を批判してきたが、いまや原子力を糾弾するようになった。しかしこれは大気の温暖化を防ぐもっとも強力な方法なのである。フランスでは電気の70%が原子力エネルギーによるものだが、原子力計画は鈍り、原子力発電所の安全強化が求められている。


  


『核の戦国時代』が始まる

日本が真の独立国になる好機

日高義樹  PHP   2016/7/13



  

イスラエルの核兵器保有

・イスラエルはすでに核兵器を保有しているが、これまではこの核兵器を使ってテヘランやモスクワを攻撃するといった基本戦略を明らかにはしてこなかった。

 しかしながらアメリカに対する信頼を失えば、イスラエルは必ず独自の核戦略を世界に向けて発信することになるだろう。標的はイランの首都テヘランとモスクワになる。


・オバマ大統領は2009年に就任した直後、「核のない世界をつくる」と述べ、ノーベル平和賞を獲得した。だが現実には、世界の核兵器は増えつつある。オバマ大統領は結局、「核のない世界」などをつくろうとは思っていない。言行不一致の典型といえる。


アメリカ政治の強まる不条理

吸収されない「国民の不満」

・本書を書いている2016年6月の段階では、両者の支持率は拮抗したまま、11月の大統領選挙に向けて、闘いが始まっている。


・だがアメリカの政治を長く見てきた私からすると、2015年から長々と続いてきた大統領選挙をめぐる混乱は、アメリカ政治と言う火山の噴火の前兆にすぎない。新しい大統領は、本格的な噴火に遭遇することになる。


アメリカのこうした状況から見て私は、アメリカ国民はまったく未知の人物ドナルド・トランプにすべてを掛けざるをえないと思う。アメリカ政治火山の大爆発に対処できるのはトランプしかいない、と考えられるからである。


・「考えられないようなことが起きている。ドナルド・トランプが大統領になった場合、我々はその状況をいかに凌いでいくか、いかに生きのびるかを考えておかねばならない」

 こうした危機感は、ドナルド・トランプが、アメリカ国家にとって最も重要な安全保障問題について経験や見識がまったくないことから生じている。

 だがアメリカはこの8年間、それこそ経験も見識もないオバマ大統領のもとで、外交、戦略上の失敗を繰り返してきた。


・アメリカの指導者たちは、世界情勢が不安定で危険なものであることは認識しているものの、効果的な対応策を誰も打ち出そうとはしていない。新しい考え方、新しい政策は、まったく提起されていない。


アメリカのマスコミの指摘どおり、たしかにドナルド・トランプには安全保障や国際戦略についての経験や知識がまったくない。


・アメリカを企業か組織に喩えれば、社長や会長、重役たちが、正しい行動をとることができなかったために、いまや経営が危機的状況になっている。新しい経営者を選ぶのは当たり前のことである。


・ジョンソン大統領やカーター大統領に至っては、軍の首脳に相談することなくアメリカ軍最高司令官の権威を行使して直接、現地の戦闘部隊に命令を下して大混乱を起こした。

 トランプが軍人と直接、話をすると言ったのは、もちろん、そういった突飛な行動のことではない。補佐官や専門家たちを経由せずに、軍の首脳たちの判断と見識を尊重し、顔を合わせて話をする、と言ったのである。


・オバマ大統領はこう述べた。「中国経済がうまくいかなくなれば、アメリカ経済も崩壊する。中国と争うべきではない

 こうしたオバマ政権の考え方に対してトランプは、「中国が人民元を操作し、安い製品の輸出ダンピングを行って、アメリカの経済体制そのものを破壊している」とテレビで述べた。正面切って中国を非難したのである。


<消滅する政治道徳>

・友人の共和党の政治家が、こう言っている。「誰の目にも明らかなのは、ヒラリー・クリントン政権ができれば、第3期オバマ政権になるということだ。アメリカの国民はオバマの8年間の失敗を繰り返そうとは思っていないはずだ


・「ヒラリー・クリントンとその周辺、とくにビル・クリントングループは、中国との同盟体制をアメリカ外交の基本にしようとしている。この考え方はバラク・オバマにも共通しているが、ヒラリー・クリントンがホワイトハウスに入れば、アメリカと中国の同盟体制はより強固なものになり、危険な状況になる」


・ヒラリー・クリントンがアメリカ大統領に適していないのは、国務長官時代に外交上の過ちを繰り返したことからも明らかである。もともとヒラリー・クリントンは外交よりも国内政治に関わりつづけてきた政治家なのだ。


・ヒラリー・クリントンは犯罪的な資本家グループとのつながりが強い。核エネルギー産業とのビジネスでは、世界的なシンジケートの一員に組み込まれていると噂されている。


・その外交問題の責任者はヒラリー・クリントン国務長官だったが、夫のビル・クリントンは上海やシリコンバレーで中国企業のために講演し、莫大な謝礼金を受け取っている。


「ビジネス国家」の危険性

・アメリカのマスコミは、この事実を追求していないが、明らかにビルとヒラリーのクリントン夫妻は、アメリカの安全保障を外国に売るようなビジネスに関わり、多額の謝礼を受け取ったのである。


・ビル・クリントンは何度もカナダで講演を行い、サリダー・キャピタルから合わせて800万ドル、日本円にして8億円の謝礼を受け取っている。講演料の常識をはるかに超えた額である。


・このシンクタンクの調べによると、ビル・クリントンは、ウラニウム・ワンの買収の直前、頻繁にロシアで講演し、その際にはプーチンとも連絡をとっている。

 この間、ビル・クリントンがプーチンをはじめロシアの人々にヒラリー・クリントン国務長官から得た情報などを伝えたことは想像に難くない。

 ビル・クリントンとヒラリー・クリントンの公職を利用したビジネスの相手はロシアだけではない。ビル・クリントンはサウジアラビアほかの国々で講演し、そのたびに50万ドル相当の謝礼を受け取っている。


クリントン元大統領とヒラリー・クリントン国務長官が、大統領職や国務長官の立場をビジネスに利用していることに対して、アメリカ議会からも強い批判が出ている。


・ビル・クリントンとヒラリー・クリントンが、中央アジアやアフリカ、中東の国々それぞれや、中国の指導者との関わり合いで稼ぎ出した資金は、2億ドルとも3億ドルともいわれている。日本円にして200~300億円にのぼる。


リベラル化しすぎたマスコミ

ドナルド・トランプの発言はたしかに非常識で、大統領として言うべきではないことを言ってしまい、強い反発を買っているが、アメリカの普通の人々の本音を反映しているのである。

 大統領になるための訓練を受けているとか、という点で見れば、トランプよりもヒラリー・クリントンのほうが適しているといえるだろう。

 だが、すでに触れたように、ヒラリー・クリントンは公の立場と権限を利用して、常識では考えられないような金儲けをしている。


・ビル・クリントンはこれまた「大統領」をビジネスにして、金儲けに精を出している。オバマ大統領にはこういった金銭的なスキャンダルはないものの、大統領の特別権限を盛大に利用して、一方的な政治を行ってきた。

 全米商工会議所は、オバマ大統領が就任以来、新しくつくった1000近い規制によって、ワシントンの官僚の数が20万人以上増えたと計算している。その結果、浪費された税金や時間や労力を考えると、はたしてオバマは大統領にふさわしかったか、という疑問を呈する人が大勢いる。


・ドナルド・トランプに対する既成政治家たちの度を越えた批判や反発は、これまでの政治体制を維持し、ビル・クリントンやヒラリー・クリントンのように、政治的な利権を確保しておきたいという思惑から来ている。


崩壊する保守共和党

・私が大統領選挙戦を取材するのは今度で12回目になるが、これまでの大統領候補戦のフロントランナーは、政治の基本ルール、政党のルールに従って選挙戦を繰り広げた。

 こうした常識的な選挙戦をドナルド・トランプが放棄したのは、共和党に対する不信が原因である。


・私の友人たちは、「ドナルド・トランプが台頭したのは一般党員が共和党の指導者に反発しているからで、一種の政治革命である」と指摘している。


・言葉で人々を燃えあがらせてしまうことが、ドナルド・トランプの人気を高めるのに役立っている。だが同時に、人々の対立を激しくし、憎しみを燃え立たせる結果にもなっている。

 ドナルド・トランプが使う「メキシコ移民は犯罪者で麻薬の売人」といった言葉がそのまま、ドナルド・トランプを対立の焦点に置いていると言える。

 ドナルド・トランプの現在置かれた状況は、彼の言葉が火の玉になって、人々の心に燃え移った結果である。もともとそのための準備も心構えもなかったドナルド・トランプが、アメリカを動かす人気者、ポピュリスト的政治家になってしまった。


2016年11月のアメリカ大統領選挙でアメリカ国民は、ドナルド・トランプという、政治的にはまったく未知のビジネスマンを大統領に選ばざるをえなくなっていると私は予測しているが、共和党の指導者たちは、「考えられないことが起きてしまった」と怯えている。


日本の真の独立へ高まる期待

決まらないアメリカのアジア極東戦略

・アメリカ共和党の事実上の大統領候補になったドナルド・トランプは、外交軍事上の経験や素養がまったくないと非難されている。大統領になればアメリカ外交を、さらに弱くしてしまうという批判の声が共和党内からも起きている。


終焉する日米安保条約

・「日本はいつまでもアメリカに守ってほしいと思っているのか。いつになったら、自分で自分の国を守るようになるのか。その意志があるのか」


・「日本人と日本政府は、アメリカ軍にいつまで沖縄にいてほしいと思っているのか」


・日本が、日米安保条約の基本にある軍事力にかかる経費を負担するという問題が現実になりつつあるが、日本は、アメリカの要求どおりに分担金を払って日本の将来の国際戦略を形づくるか、あるいは日米安保条約に代わる新しい戦略を独自に構築するべきか、歴史的な分岐点にさしかかっている。


浮上する「核抑止力の論理」

とくに北朝鮮のような、初歩的な核兵器とミサイルで恫喝してくる国に対しては、独自の核戦力を開発する用意があることを明示しておく必要がある。


・アメリカ国内には、日本に核装備させることがアメリカのアジア戦略にとって安上がりになるか否か検討するべきだ、という声が出はじめている。

 一方、日本ではアメリカの「核の傘」に守られてきたという現実を忘れた人々が、「核兵器反対」「憲法第9条を守れ」と声高に叫びつづけている。

 日本の人々は、アメリカの次期大統領になる可能性のある人物が、国民の声を代表して「日米安保条約をやめてしまえ」と主張していることを真剣に受け止めるべきである。


「核の戦国時代」に、どうする日本国憲法

・アメリカの力が後退するなかで、独裁者がすべてをとりしきる専制国家ロシア、中国、北朝鮮が核兵器を持ち、今後ますます侵略的な政策を露骨にしてくると思われる。そうしたなかで、まず懸念されるのは朝鮮半島である。


・すでに触れたが、ドナルド・トランプが『ニューヨーク・タイムズ』の記者や編集者と1時間20分にわたって外交、国際問題を話し合った中で、「日米安保はいらない」と述べたことから、日本では日米安保条約の将来と日本の孤立について関心が強くなっている。


・日本は国連を金科玉条のごとく尊重し、外交の基本にしているが、国連はアメリカによって設立された国際機関である。日本外交は即、国連外交だと世界中から言われているが、それはすべてをアメリカに頼っている外交という意味に他ならない。

 日米安保条約が空洞化し、アメリカが日本を見放せば、日本の国連外交は壊滅する。だが日米安保条約が空洞化することは、日本が真の独立国家として存在することを意味する。

 世界は「核の戦国時代」に入るだけでなく、予想すらできない困難な状況になろうとしている。

 だが逆に言えば、日本は真の独立国家になる機会を手にすることになる。この機会を逸してはならない。


ドナルド・トランプが大統領にならない場合でも、アメリカの政治家たちは中国を新しい敵と見なし、アメリカ国民をまとめていくことになると思われる。


崩壊する中国の国防バブル

・中国の国防費の拡大は、まさに「国防バブル」と言えるほど異常なものであった。

 中国の侵略的な領土拡大は、際限のない国防費の拡大に象徴されている。中国は過去25年、四半世紀のあいだに国防費を40倍に増やした。とくに2005年から10年間で3倍半に増えているのである。


・中国はこの有力な陸軍兵力を背景に、インドと紛争を続けているヒマラヤ地域で領土侵犯を繰り返し、過去3年間だけでもインドの領土を600回以上、侵犯している。中国はインドがパキスタンと争っているカシミールにも地上兵力を送り込み、インドの安全を脅かしている。


・中国はすでに述べたように、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなどが領有権を主張しているスプラトリーアイランド(南沙諸島)の岩礁を埋め立てて人工島をつくり、滑走路をはじめ軍事施設を建設している。中国は国際法を無視して、中国本土からはるかに離れた公海に領土をつくるという、新手の侵略戦争を始めているのである。


・モスクワでインタビューした政治家は、シベリア地方にはすでに500万人を超える中国人が不法に侵入していると言ったが、中国による実質的なロシアの領土侵犯が行われているのは明らかだった。


・国防費のバブルが崩壊すれば、中国は、最も安上がりで効果のある核兵器をさらに増やし、アジアに新たな混乱をもたらす危険がある。


増大する中国解放軍の不平不満

・「人民の軍隊」を標榜する軍部の抵抗をそらすために、南シナ海での領土拡大だけではなく、さらに多くの不法な侵略行為を始めざるをえなくなる。そしてその結果は、核兵器を手にしての危険な戦争である。


水爆をつくりつづける北朝鮮

国民の多くが飢えに苦しみ、政治収容所に囚人が溢れている独裁国家北朝鮮は、世界で最も貧しい国の一つである。


・長いあいだ秘密のベールに包まれてきた核兵器は、コンピュータ時代になると、製造法や部品、技術者に至るまで、ヨーロッパの闇市場で手に入れることが難しくなくなった。核爆弾に使用される核分裂物質の濃縮ウラン235や、プルトニウム239なども、比較的たやすく手に入るようになっている。


・「水爆をつくるのは、さほど難しくない」と私に言ったのは、水爆の父といわれるアメリカの物理学者エドワード・テラー博士だが、SIPRIのフランク・バーナビー博士も原子爆弾をつくることができれば、水爆をつくるのは難しいことではないと言っている。


ところが世界では、広島に落とされた原子爆弾の数千倍もの威力を持つ水爆が、まるで通常兵器のようにつくられるようになっている。


懸念が高まる朝鮮半島の核戦争

・現在、キム・ジョンウンが開発を進めている水爆は、海中発射のミサイルと組み合わせた場合、まさにアメリカに国家存亡の危機的な状況をもたらすものと言える。

 北朝鮮のミサイルシステムや水爆の開発は、世界が新しい核戦争時代に突入したことを象徴している。




『日本人が知らない「アジア核戦争」の危機』

日高義樹  PHP  2015/7/22




中国の核戦略思想は危険である

・アメリカ国防総省は中国の宇宙兵器とサイバー攻撃に強い関心を示し、全力を挙げて対抗しようとしているが、とくにこの宇宙司令部は、中国のアメリカ本土に対するミサイル攻撃と、衛星に対する攻撃に備えることが最も重要な任務になっている。


・「中国や北朝鮮が地上移動型の大陸間弾道ミサイルの開発を強化しており、すでにアメリカ本土を攻撃できる能力を持っている」


・「宇宙戦争の帰趨がアメリカの命運を決めることになる。冷戦が終わって以来、初めてアメリカは、深刻な安全保障上の危機に直面している

アメリカ国防総省をはじめ、宇宙戦争やサイバー戦争の責任者が強い危機感に捉われているのは、中国の核戦略が危険な考えに基づいているからだ。


・「中国は核兵器を抑止力とは考えていない。実際に使うことのできる兵器だと思っている。アメリカは核兵器を、戦争を起こさないための抑止力として使っているのに対して、中国は、戦いを有利に進めるための兵器として使おうとしている


・「中国に対しては、ライオンがネズミかウサギを狙うときでも全力を挙げるように、アメリカの核戦力のすべてを挙げて対処することが正しい」

 シュレンジャー博士は常に、こう主張していた。博士は中国が核兵器を開発しつづけていること、通常戦争で勝てないとなれば危険な核兵器を使う意志のあることを、認識していたのである。


・こうしたシュレンジャー博士の考え方は、中国を「話せばわかる相手」としているキッシンジャー博士などと対照的だが、中国政府が進めている軍事戦略を分析すれば、中国の核兵器についての戦略構想がきわめて危険であることは明白である。すでに述べたように、中国はアメリカが最新技術を駆使して通常兵力を強化したために、通常兵力で戦えば必ず負け戦になることをはっきりと認識し、核戦力を強化したのである。


・中国は核兵器でアメリカの強力な通常兵器に対峙しようとしている。それどころか中国は、アメリカ本土を核攻撃することも考えている。そもそも中国の戦争についての考え方は、歴史から窺える戦争についての常識とは大きく違っているのである。

 人類の戦争の歴史を見ると、戦争はまず利害の対立から始まる。利害の対立の延長線上で戦争が始まっている。戦争の前には外交上の駆け引きがある。このことはあらゆる戦争の歴史が示しているが、中国はそういった歴史の範疇外にいる。利害の対立があれば直ちに武力攻撃を仕掛けてくる。


日本は中国の無謀な核戦力に押し潰されようとしていることを認識しなければならない。現在、日本が進めている集団的自衛権の拡大といった、その場しのぎの対応策では、回避できない危機が日本に迫っている。


中国核戦力の大増強が始まった

・「中国政府がいかに説明しようとしても、先制攻撃に核兵器を使わないという約束はきわめて疑わしい。中国政府は核兵器を最初に使わない、また核兵器を持たない国には使わないと約束しているが、この約束は軍事的に保障されているものではない」


・アメリカ国防総省の専門家は、中国が実際に核兵器を戦争に使おうとしている理由について、三つのことを挙げている。

 まず、中国はすでに膨大な数の核兵器を製造して保有し、使う体制を整えている。アメリカやロシアが核兵器の削減を行っている最中に、中国は大量の核兵器を製造しつづけている。大量に保有していることは、核戦争を行う意図があることを示している。


 次に、中国が各兵力を強化したのは、アメリカのエア・シー・バトル、「空と海の戦い」戦略にとうてい対抗できない、つまり通常兵器だけによる中国沿岸での戦争に中国が敗れることがはっきりしたからである。中国は負け戦を避けるために核兵器を使おうとしている。

 三つ目は、中国が核兵器の効果を十分に認識していることである。日本や韓国、台湾など核兵器を持たない近隣の国々を脅かすのに、最も有効な兵器だと考えている。そういった核兵器による恫喝は、そのまま使用につながっていく可能性がある。


・「中国には広い国土がある。よって核兵器を落とされたところで、その効果を吸収してしまう。国民の多くが核爆弾で死んでも、中国人が全滅するわけではない」


中国が宇宙戦争を仕掛ける

・中国がさらに力を入れているのが、電磁波によってアメリカ全土のインターネット・システムを攻撃することである。核爆発が起きると電磁波が混乱して、まったく使えなくなる。中国は核兵器を先制攻撃に使うだけでなく、実際にアメリカの通信ネットワークを破壊する手段として使う準備を始めているのである。

 アメリカは、こうした中国の核戦略について強く懸念している。戦争についての中国の考え方、あるいは各国に対する数々の不法な軍事行動から見て、中国が宣戦布告をしないまま突然アメリカに攻撃を仕掛け、アメリカの通信網を破壊する可能性は十分にある。


・次に中国が力を入れているのは、これまたアメリカを見習っての航海用および時差修正用の衛星である。中国は高性能の航海用衛星「北斗」を数十個打ち上げ、上空はるか彼方から20メートルの誤差で地球上のすべての場所を指定する能力を有している。中国はさらにアメリカやロシアの技術を盗んだりして、GPSおよびグロノス航海用衛星システムを開発し、打ち上げに成功している。


・中国は技術的にも急速な進歩を遂げ、核や宇宙での戦いではもはや発展途上国であるとは言えなくなった。


米中サイバー戦争は本格化する

・アメリカがサイバー攻撃部隊や防衛部隊を設置したのは、中国がアメリカに対するサイバー攻撃を本格的に始めたからである。2012年、中国は上海にあるサイバー攻撃司令部を中心に、全米のコンピュータ・サーバーやアメリカ軍の戦闘司令部のコンピュータ・ネットワークに侵入した。


・中国の人民解放軍が重視するサイバー攻撃作戦の第一は、標的とする敵を確定し、敵の情報機関から情報を収集することである。そして第二に、サイバー攻撃によって集めた情報を利用して相手側の軍事行動を遅延させ、軍事ネットワークだけでなく、民間のコマーシャル活動をも混乱させる。第三は、敵側のコンピュータやネットワークに電子攻撃やレーダー波による攻撃を仕掛けて、敵の情報収集能力を破壊する。


・アメリカは中国のサイバー攻撃の拠点、つまり中国が密かに隠しているサイバー攻撃部隊や組織の所在や活動状況をすでに割り出している。中国が普通の会社として使い、サイバー部隊であることを隠している香港の司令部も割り出し、攻撃波を探知して反撃を加えたりしている。


・「中国の大規模なサイバー攻撃は台風や竜巻、地震や洪水といった自然災害よりも恐ろしく、しかも広範な地域に壊滅的な被害をもたらす」


・中国のサイバー戦争は今後ますます複雑化し、強力なものになってくると思われる。日米安保条約の18年ぶりの改定にあたってカーター国防長官が「サイバー攻撃に対抗する日米協力体制をつくりたい」と発言したのは、当然のことと言える。


・世界ではこれから、アメリカと中国の核の対立と、宇宙での戦いが深刻になっていく。アメリカと中国だけでなく、北朝鮮やイラン、さらには中東諸国を含めて、核戦争の時代が始まろうとしている。


朝鮮半島で始まる核戦争

指導者が人海戦術によって人の命を簡単に奪う野蛮な国

・アメリカが中国を相手に本格的に戦争を行うことができないのは、中国人のものの考え方が理解できないからである。戦いの相手が中国である場合、偶発的な核戦争が起きる可能性が、ソビエト相手の場合よりも何十倍も大きいのだ。


北朝鮮が核戦争を起こす

・「北朝鮮は、すでに核爆弾の小型化に成功している。2020年までに数十発の小型核兵器を製造する見通しである」


中国が偶発的な核戦争を起こす危険があるのと同じ程度、あるいはそれ以上に、北朝鮮が自らの存在を賭けて製造した核兵器によって朝鮮半島で偶発的な核戦争を起こす確率は、きわめて高い。


ロシアの核兵器が野放しになった

・プーチン大統領は。クリミア半島を占領してから一周年にあたる2015年3月16日、「祖国に向けて」という題名のロシアテレビのドキュメンタリーの中で、「アメリカはじめ西側がウクライナをめぐってロシアに挑戦してくれば、核兵器を使うことも考えた」と述べている。プーチン大統領のもとで偶発核戦争の危険は世界に広まっている。


イランが中東核戦争の発火点になる

アメリカが最新鋭の核兵器を開発する

・アメリカが開発しようとしている最新鋭の核兵器は、B60-12と呼ばれるGPSのチップを爆弾の尾翼に埋め込んだ最新鋭の核爆弾である。GPS機能を活用し、あらゆる目標を10センチの誤差で正確に攻撃することができる。


・2008年、アメリカ国民は大きな期待を持って、アメリカ史上初めての黒人大統領としてバラク・オバマを選んだ。だがいまやアメリカ国民は、反オバマで固まりつつある。そしてオバマ大統領がいなくなることで起きる変化への期待が、驚くほどアメリカ人を元気づけている。

 オバマ大統領が間もなくいなくなる。ドルが歴史的に安定している。アメリカの石油が世界を再び動かしはじめている。この三つがアメリカ人に自信を取り戻させた。アメリカのこの変化は、これからアメリカと世界に何をもたらすのであろうか。


・共和党の大統領候補は、結局のところジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が選ばれるだろう。ジェブ・ブッシュは祖父の代から続く人脈を駆使し、多くの共和党の政治家を取り込み、最後に大統領候補としての立場を確立すると思われる。


・しかしながら現実には、アメリカの選挙はマスコミがつくりだす浮ついた雰囲気と宣伝、それにキャンペーンの進め方によるところが大きい。強くて正しい候補者が勝つとは限らない。その最もよい例は、あらゆる政策に失敗し、選挙戦で述べてきたことのほとんどが噓であったオバマ大統領が、二度も大統領選挙に勝っている。これもまたアメリカの現実である。

 しかしながら、世界と歴史のことを少しでも考えれば、アメリカの人々はオバマの民主党とその後継者ヒラリー・クリントンを選べないはずである。


習近平は核の先制攻撃を考えている

日本の「非核ユートピア思想」は終わる

・アメリカやヨーロッパの核兵器現実主義者は、一方的なユートピア的思想を推し進めれば、中国共産主義という異文化に基づく勢力が地球を支配し、偶発的な核戦争がいつ起きるかわからないと警告している。この主張は、オバマ大統領があらゆる外交に失敗し、アメリカの軍事力を弱体化させるなかで力を得ている。


・中国に核兵器を使わせないことが、最も重要な戦略なのである。そうした重大な問題について何も語らずに「積極的平和主義」などと言っていれば、平和主義ではなく、平和ボケだと非難されても仕方ない。


・アメリカの絶対的な卓抜した力のもとにおいて核兵器に反対するユートピア的な思考で国際社会を生きて日本は、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮、さらにはイランまでが加わろうとしている核の乱立の時代、いまこそ現実的な核戦争の抑止を実施する軍事戦略を考え出し、実施する必要がある。



コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(2)



『国際社会を支配する地政学の思考法』

歴史・情報・大衆を操作すれば他国を思い通りにできる

ペドロ・バーニョス  講談社  2019/12/12




地政学と地政戦略学

西洋諸国の悲劇とは、自由民主主義国家に恒常的な戦略がなく、戦略と戦術が混同されていることだ。


・“地政学”という言葉の現代的な意味を理解するには、従来の語義を掘り下げるだけでは十分でない。語義を知ったうえでもう一歩踏み込み、世界の現状に照らして正しく定義しなければならない。

 古典的な考え方では、政治的な出来事は、地理的位置や歴史との関係において解釈され、正当化されてきた。そのため、過去から現在まで繰り返し起こる出来事の原因には地政学的に不変の要素が存在すると信じられてきた。


地政学の大原則は「偽善」

国際政治ほど偽善的で残酷なものはない。各国は自国の利益だけを考えて政策を練り、それを実施する。だが、利害関係はうつろいやすく、つねに変化する。しかも、ある国にとっての利益は、他の国々にとってはほとんど、いやまったくといっていいほど関係がないものだ


なぜ、戦争はなくならないのか?

「人間の自然な状態は平和ではなく戦争である」

社会的意思を押しつけるための暴力行為としての戦争は、けっしてなくなることはないだろう。自分たちの考え方や生き方を他者に強制し、平和を好む人たちさえ、降伏しないかぎり戦わせようとする人間集団は、いつの時代にも必ず存在する。

どんな危険を避けられた人でも、その人が所属する集団の存在が許せないという者たちからの攻撃をかわすことはできない」と述べたのは、古代ギリシアの政治家デモステネスだ。


・フランスの将軍で地政学者でもあるピエール・M・ガロアによれば、戦争を始めるのは必ずしも強者とはかぎらない。というのも、英国の思想家であり軍事史家でもあるJ・F・C・フラーが述べたように、「貧しい人々が権力者の富を奪い取りたいと願うことに何ら不合理はない」からである。

 いわゆる“西洋世界”の人口は9億人だが、地球上には現在、見解も文化も異なり、ある意味で発展とグローバリゼーションの敗者とみなされる66億もの人間が住んでいる。したがって、地球人口の大部分が、形勢が一変して自分たちが特権階級となることを望んでいるのは明白だ。


情報操作の10の戦略

・「プロパガンダのモデルは、メディアの“社会的目的”が国家とその国の社会を支配する特権集団の経済、社会、政治の行動計画を頭に叩き込み、擁護することにあると垣間見せてくれる」とはノーム・チョムスキーの発言であり、情報操作の10の戦略は、彼がつくったものだと思われていることが多い。


1重大事から注意をそらす:気晴らしは社会管理に不可欠な要素となる。気晴らしや取るに足りない情報という名の爆弾をつねに投下して、重要問題や政治・経済エリート集団の決定から民衆の注意をそらし、人々に本質的な知識への興味を抱かせないようにする。西洋では、真に重要なことから民衆の興味をそらすための主要な気晴らし手段として、スポーツが利用されてきた。


2問題を創出し、のちに解決を示す:この戦略は“問題―反応―解決戦略”としても知られている。民衆が何らかの反応を起こすような問題をつくり出し、指導者が押しつけたいと考えている対策を民衆自らが要求するように仕向ける戦略だ。


3段階性:極端な措置を受け入れさせるには、何年もかけて少しずつ段階的に適用すればいい。


4時間をずらす:不人気な施策も、“痛みをともなうが必要な”決定であり、将来適用されるものとして紹介すれば、民衆はとりあえず了承する。民衆に対しては、慣れるための時間の猶予さえ与えれば、最後にはあきらめて変化を受け入れる。


5幼い子どもに対するように民衆に向き合う:聴衆をだまそうという思いが強ければ、自然と頭の鈍い人でもわかるような基本的な言葉とメッセージを使って、子どもっぽく話すようになる。


6考えさせないように感情に訴える:感情に訴えると、相手は理性的な分析回路がショートして批評精神が働かなくなる。こうして無防備な状態になった人には、思想、欲望、不安や恐怖、強迫観念を植え付けたり、その行動を誘導したりすることができる。


7民衆を無知で凡庸なままにしておく:もっとも下層階級の人々に対して、欠陥のある教育を施すことから始める。支配層が民衆を支配して隷属させるために使う技術と方法を、民衆には理解できないようにするためだ。


8凡庸さに寛容であるよう民衆を促す:「リアリティ・ショー」でよく見られるように、愚かで下品で無教養であることが人々の間で流行するようにけしかける。


9自己非難の感情を強くさせる:頭がよくないとか能力が低いとか努力が足りないといった欠点は、すべての自己の責任であると人々に思い込ませる。その結果、人々は抑鬱状態に陥る。活動がないところには革命もない。


10人々が自分自身について知っているよりたくさんの情報を得る:この時代、科学技術の発展によって、人が自分について知っていること以上の情報を他人が得られるようになった。したがって、権力者は、これまでよりずっと簡単に個人を管理できるようになっている。


レーガン時代のCIAによるプロパガンダ>

・機密扱いが解除されたさまざまな文書によると、レーガン政権時代、ソビエトのプロパガンダを相殺するための心理作戦が開始されたようだ。こういった作戦は当時、西洋諸国で活発に行われていた。何年も続けるうちに強化され、どんどん洗練されていったこの心理作戦の目的は、対象国の世論だけでなく米国民自身にも影響をおよぼし(とくに“ベトナム症候群”を克服するために)、米国に有利になるような一般の支持を得ることだった。

 この野心的計画を開発し実行に移す役割を託されたのはCIA、具体的にいえばウォルター・レイモンド・ジュニア率いる秘密作戦専門チームだ。

レイモンドにそれまでより重要な肩書を与えるため、国家安全保障会議の一員とするという処置がとられた。ワシントンは当時、ソ連が中南米に食い込むことを懸念しており、コスタリカ、キューバ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグラ、パナマ、ペルーなどでさまざまなプロパガンダ活動や情報操作を実施していた。同様の活動を、米国にとって重要度の高いアフガニスタンやフィリピンでも実施した。

 機密扱いが解除された文書のなかには、社会主義インターナショナルや、ヨーロッパで思想的に社会主義や社会民主主義に近い政党のリーダーたちに働きかけ、国にとって都合のいい利害関係を保とうとした米国の外交努力が記載されたものもある。


・ポイントの一つは、心理作戦をしかける社会の弱点を見つけて、さらに効果的に操作できるようにするという点だ。この目的を達成するために、必要があればジャーナリストや編集者と共謀してニュースを操作し、別のニュースをつくりあげ、害になるとみなしたものを発禁にしてきた。


ロシアもまた混乱をもてあそぶ

・ジャーナリストのエイドリアン・チェンは、2015年に掲載された記事のなかで、ロシアのサンクトペテルブルクにあるインターネット・リサーチ・エージェンシーという企業がクレムリンの指示を受け、虚偽や歪曲した情報を広めてインターネットやソーシャルネットワークに影響を与えている疑いについて公表した。チェンによると、米国で流布した有名な虚偽ニュースに関するいくつかの事件の犯人が同社だったという同社には、トロール(荒らし)として活動し、高い報酬を受け取る20代の若い社員が数百人も在籍していた。

 チェンの記事に出てくる最初の事件は米国南部、ルイジアナ州の小さな自治体、セントメアリー郡で2014年9月11日に起きた。9・11のテロから13年目に当たるこの日、「都内にある化学製品処理会社で重大事故が発生したので、住民はすぐに防護措置をとるべきだ」という巧妙なデマのメッセージが拡散された。配信開始からわずか数分で、多数の異なるアカウントから、目撃者の証言や施設が炎に包まれる画像など、疑念を挟む余地のなさそうなデータを含む数百ものメッセージがツイッターで発信された。


・こんなことが起きたのは初めてではなかった。その前年にも、もっと小さな規模ではあったが同じようなことが何度かあったからだなかでももっと大きな反響を巻き起こしたのは、2013年12月13日、アトランタでエボラ出血熱が発生したというニュースがやはりツイッターで拡散されたときだ。セントメアリー郡の例と同じく、フェイクニュースやビデオ画像が広く使用され、このニュースに関するハッシュタグは同地方で数時間、検索上位ワードになった。偽情報作戦の実行者たちが費やした労力はかなりのもので、防護服を着た衛星職員がアトランタ国際空港で発見された犠牲者を移送する様子を映したビデオがユーチューブで公開されたのだが、駐車場に停まっているトラックに空港のロゴが入っているのが見えるほどの芸の細かさだった。


CNN効果

・「メディアのグローバル化によってテレビはきみを洗脳し、インターネットはきみの最後の抵抗さえ押しのける」とはポール・カーベルの言葉だ。

 対外政治を指揮するのはメディアだという考え方は、1990年代に生まれた。いわゆる“CNN効果”という言葉は、この米国企業が1日24時間、世界中の出来事の映像を流し続けることに由来する。ニュースの即時性が現実を作り出す。何がニュースになりそうかを決めるのはテレビ局だからである。こうしてテレビ局は、国内外の政治活動に影響力を持つ、世界の世論の発生器となる。

 CNNの影響力については、多くの研究がなされてきた。例としては1989年の天安門事件、共産主義の崩壊、第1次湾岸戦争、モガディシュ(ソマリア)の戦闘などが挙げられるだろう。実際、1990年代初めの内戦中にソマリアで飢餓が起きているという報道によって、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は人道援助ボランティア活動を援護するために2万8000人の部隊を送ることを決意したように思われる。


世界のメディアを支配する巨大な6社

メディアの考え方を一つの方向にだけ引っ張っていこうとする強大な権力があるのは明らかだ。そのやり方があまりに巧妙なため、社会が操られていることを非難しようとする者は誰でも悪人にされてしまう。近年、世界で大きな影響力を持つ主要なメディアは、一握りの人間のもとに集中しているのだ。その一握りの人たちは巨大な権力を手に入れ、政府、企業、民衆を、破壊はしないまでもぐらつかせることができるようになった。

 現在、わずか6社が、新聞1500紙、雑誌1100誌、出版社2400社、テレビ局1500社、ラジオ局9000社にのぼる世界の主要マスメディア(テレビ、ラジオ、執筆媒体、映画製作会社)の95%を、直接または間接的に所有しているという研究結果もある。さらに詳しい資料による、映画を含めたマスメディアの主要な複合企業は以下のとおり(順不同。さまざまな企業や組織が複雑に絡まっていて、それぞれの真の経済力を知ることは不可能なため)。

・コムキャスト:米国に本社を置く。世界第1位。

・ウォルト・ディズニー・カンパニー:米国に本社を置く。世界第2位。

・タイム・ワーナー:米国に本社を置く。世界第3位。

・20世紀フォックス:米国に本社を置く。世界第4位。

・CBSコーポレーション:米国に本社を置く。

・バイアコム:米国最大級の企業。

以下省略


フェイクニュースの戦略

マスメディアの目的は、起こったことを知らせるというよりはむしろ、支配的権力組織の行動計画に沿った形で世論を形成することにある。


・絶え間なく押し寄せる大量の情報は、われわれに完全に自由だという幻覚を抱かせ、独自の意見を持っていると思い込ませる。だが多くの場合、ニュースの連続爆撃によってもたらせるのは、クリアな思考ができないように頭脳がブロックされることだけだ。さらに、自分たちは実際にものごとについてきちんと考えていて、自分自身の力で結論に達することができると思い込む危険すらある。


北朝鮮の「お宝」を米国が狙う

・北朝鮮は、強い経済体制の確立を狙っていると同時に、現在の政治体制と政府の運営形態をなんとか保ちつづけようと必死になっていると、ロバート・D・カプランは考えている。朝鮮半島は中国北東の海上交通路をコントロールしており、しかもその境界線に位置する渤海には、中国の外洋においてもっとも豊かな油田が存在する。カプランは、北朝鮮と韓国がひとつになって新しい国家が誕生すれば、それは重要な経済大国になるという。なぜなら、韓国は技術力を持ち発展している一方、北朝鮮には天然資源と規律正しく教育された労働力があって、互いに相手にはない強みを持っているからだ。また統一されれば、その人口は、日本の1億2700万人に対し、7500万人となる。


・何より、統一朝鮮は、韓国にとっての最大の貿易国である中国の勢力圏に入ってしまう。そうなれば、中国政府と日本政府の対立は深刻化し、日本の軍事力強化に拍車がかかる可能性もある。

 また無視できないのは、北朝鮮に対する米国の狙いが、現在の平壌をより米国寄りの政府にすり替え、北朝鮮の有望な鉱業界に米国企業の参入を図ることだという可能性だ。あまり知られていないいくつかの調査によると、北朝鮮の領土にはまだ開発されていない大量の鉱物が存在し、総価値は10兆ドル以上にのぼるともいわれている。


ソロスが仕掛けた金融ファンド戦争

・「ビジネスに友はない。あるのは客のみだ」とアレクサンドル・デュマは述べた。

 気づいている人は多くはないかもしれないが、われわれの生活はつねに“戦争”のもとにある。今日の戦いは、官民の諜報機関、外交、メディアによる情報操作を通して行われ、昨今はサイバースペースという新しい舞台でも繰り広げられている。こうした状況において、軍事があらゆる活動の援助的役割を果たしているとはいえ、経済の重要性のほうがいっそう高まっている。


・フランスの地政学者パスカル・ロロおよびフランソワ・テュアルは、現在の地政学的特徴として、軍事的戦略が隅に追いやられて経済が中心になってきたこと、西洋および先進国政府の主要な戦略的目的がポテンシャルのある市場探しになったことを挙げている。戦略家の喬良と王湘穂もまた、国家の安全において軍事的脅威は二の次になることが多いと考える。

 いまでも戦争の大きな原因は、領土問題、ナショナリズムや宗教による対立、他国の影響がおよぶ地域での紛争だが、そうした伝統的な原因が次第に、資源や市場の奪い合い、資産の支配、さらには貿易摩擦に結びつくようになってきている


・“ポストモダン”ともいわれる時代、前述のような新しい戦場で敵を打ち負かしたり、その力を弱めたりするための有効な武器として使われているのが、経済と金融だ。具体的には、融資、制裁、格付機関の評価、政府系ファンドやベンチャーキャピタルへの投資、市場の独占、株式のコントロール、負債、そして絶えず進化している銀行ツールの操作だ。こうして経済が行動の手段となったとき、経済戦争となる。つまり、主に経済的目的を達成するために経済ツールを使う対立が起こるのである。前提として経済戦争は無血の戦いだが、ときには(あるいは多くの場合)結果的に(または戦い方によって)血が流されることもある。


米国の戦略アナリスト、ファリード・ザカリアは、経済を使って他国を操作する一例を挙げている。1990年代、ロシアは完全に米国の援助と融資に頼っていた。フランスの哲学者でジャーナリストのミシェル・エルチャニノフがいうように、このことがウラジーミル・プーチンを駆り立てたことは間違いない。世界の経済大国と戦えるように通貨ルーブルに根ざした帝国を性急に拡大させようと考え始めたのだ。

 喬良と王湘穂は、将来的に金融戦争が増えることは確実で、敗者は一滴の血も流すことなく打ち負かされるという。彼らは証として、1990年代末、IMFから550億ドルを借りる韓国に対して米国が課した条件が韓国市場の完全なる開放であったことについて言及している。この条件によって米政府は、自国の資本家たちに韓国の企業を微々たる金額で買収する機会を提供した。経済的占領の一つの形である。


喬良と王湘穂は、金融戦争が“超戦略的”武器となり、秘密裏に激しい破壊力を発揮できるようになったと断言する。彼らいわく、“金融ファンドの戦争”がいい例だ。今日、多国籍企業や億万長者たちによってつくられたファンドの富は国家とライバル関係にある。たとえば、財界の大物ジョージ・ソロスは、1992年、イングランド銀行にポンドの切り下げを強いた。多国籍企業や億万長者たちはマスメディアをコントロールし、政治機関に資金を投じ、既存の権力に反対したり社会秩序を根本から変えたり、場合によっては政府を転覆させることもできる

 別の例は、1990年代に起こったアジア通貨危機だ。喬良と王湘穂によると、突然始まった通貨の空売り攻撃は、実は国際流動資本の所有者たちがしかけたものだという。主要なしかけ人は、政治家でも戦略家でもなく、ソロスだった。似たようなやり方で、ドイツのヘルムート・コール首相も冷戦時代にドイツマルクの力を活用し、ベルリンの壁崩壊のきっかけをつくることに成功した。


中国が支配する新グローバリゼーション

・一連のグローバル化のプロセスは、とくに英国と米国のアングロサクソン系によってつくられ、推進されてきた。しかしいま、それは大きな変革期にあり、結末がどうなるかはまだわからない。そして公式には共産主義国である中国が資本主義の擁護者になろうとしている。アジアのこの国は米国に次ぐ世界第2位の経済力を誇るが、購買力平価説{訳注:2国間の為替レートは、各国通貨の同一財の購買力の比較で決まるという為替相場の決定理論}で見ると世界第1位で、いまやグローバリゼーションおよび自由貿易の世界的リーダーとなることを目指している。

 2017年1月18日のダボス会議でそう述べた習近平国家主席は、さらに貿易と投資の自由化に尽力すると強調した。同時にこの中国のリーダーはあらゆる保護主義に断固反対する姿勢を見せた。これは明らかに、ホワイトハウスに着任後のドナルド・トランプがことあるごとに公言してきた、米国経済に損害を与えている中国製品に対する関税引き上げの意思に対抗するものだ。習近平は「貿易戦争には勝者はいない」とまでいい放った。


人間の集団間の争い

・「権力を保持する者は、地球上どこにいても、どんな手段を用いても、自身の覇権を脅かす他者の出現を妨害する人間の集団間の争いは、どんなに避けようとしてもなくなることはない


新旧のパワーバランスで起きたキューバ戦争

具体的な経済的・地政学的状況から発展したキューバ戦争(1868年―1898年)は、頭角をあらわしつつあった米国という大国と、明らかに衰退しつつあったスペインとの間で起こり、避けようのないものだった。地域限定であろうが、世界規模であろうが、国々は絶えず互いにパワーバランスをとろうとするものだが、キューバ戦争もその一例である。あまりにも大きくなった米国の権力を前に、ヨーロッパの大国たちはホワイトハウスとの対立を恐れ、この米西戦争から距離を置いた。


・問題は、国内の南部から北部の工場に配送される商品がフロリダ海峡を通らなくてはならず、一方、中米や南米からの荷がさらにユカタン海峡を横切らなくてはならないことだった。さらに米政府は、キューバとプエルトリコにコントロールされたウィンドワード海峡、モナ海峡、そして度合こそ低いもののアネガダ島を通る海洋航路は、安全面ではリスキーであると考えていた。

 米国が通らざるをえないこれらの海洋航路を封鎖することで、スぺインは米国に対して戦略的な圧力をかけることができる。


・米国は海軍を強化し、領土の両側、つまり太平洋と大西洋の両方にその存在感を示すべきだという海軍の戦略研究者アルフレッド・マハンの主張が取り入れられたことで、緊張はさらに高まった。艦隊は両大洋を横断する交通路を使って流通する商品を保護すべきであり、それができるようになればわざわざホーン岬をまわる必要がなくなり時間も経費も大きく削減することができる。この交通路がその後パナマ運河となるわけだが、この構想はすでにスぺイン政府も検討していた。しかし、それを実現するためには、米国が中米とその周辺の海洋をすべて支配する必要があった。このような状況下、キューバにスぺインの影があることは、ホワイトハウスにとって最大の脅威だったのだ。

 さらにキューバの豊かな砂糖産業に目をつけた米国の有力投資家たちが、キューバの収穫量だけで北米の消費をまかなえると、キューバの支配を求めて政府にプレッシャーをかけたのである。


第1次世界大戦――英国vs.ドイツの経済戦争

・1873年に経済危機が起きると、その前の数年間に支配的だった自由貿易に替わって、高い関税を課す保護貿易主義が幅をきかせるようになった。これにより、外交ルートで問題を解決できなかったいくつかの主要な先進国の間で激しい経済戦争が巻き起こった。こうして、不安定な経済に加え、ドイツ、日本、米国など、拡大できる領土を求める新たな国々が台頭して来る。

 ヨーロッパでは、経済の支配国として優勢を誇っていた英国だったが、ドイツの勢いを不安視するようになってきていた。ドイツはあらゆる分野で効率的に働くように教育された豊かな労働人口を抱えているだけでなく、短期間のうちに鉄鋼や化学の分野で英国を超えていた。そうなるとドイツは、天然資源を安く確保でき、しかも優良な市場にもなる広い植民地を必要とした。

 英国政府も、ドイツの工業化のスピードからすると新たな領土を征服しようと打って出てくるのは時間の問題だろうと考えていた。


このように第1次世界大戦の主要因は、経済的なライバルのドイツをできるだけ早く駆逐しようとする英国の産業と貿易にあった、とフラーは断言する。19世紀末のドイツの急速な輸出拡大と商船の増加が、英国にとって大きな脅威となったのだ。さらにドイツのビスマルクは艦隊を補強して自国の輸送船を護衛し、フランスの海洋派遣を妨害しようとしていた。英国とフランスにとって、その状況は生き残りをかけた経済競争となり、そのため両国ともライバルをつぶすことを決断した

 レーニンにとって1914年の戦争の目的は、世界の分配だった。植民地や影響力のおよぶ地域および金融資本を再分配した結果、世界の人口の半分以上が、いくつかの大きな産業国に従属する形となった。一方、国際関係が専門のフランス人ピエール・ルヌーヴァンは、1917年以降の米国は、自国の威信を守り経済的利益を得るためにヨーロッパの紛争に介入したといっている。


第2次世界大戦――米国資本主義vs.ヒトラーの経済戦争

・第2次世界大戦が勃発する前、世界経済の権力を握っていたのは米国と英国だった。フラーによると、ヒトラーは覇権主義的な世界に反対し、金貸しの資本主義とは距離を置くドイツ国家をつくろうとしたのだという。そのためにヒトラーは外国からの利子つき融資を拒み、国家経済を準備された金に頼るのではなく、製造業の活性化による生産にもとづくものにした。物々交換制で輸入し、必要があれば輸出を支援するだけでなく、為替の自由を禁じることも検討した。

 しかしこれは、利子をつけて貸し付けをしていた資本主義の国際社会には受け入れがたいことだった。ヒトラーのこの試みが成功すると、他の国々もドイツの真似をする可能性がある。つまり金が不足している国家間で物品のやりとりをするようになれば、金の価値が失われてしまうのだ。当時、米国が世界の金の70%を保有していたことを忘れてはいけない。こうして、金貸しの資本主義国家がヒトラーの財政システムをつぶすことを目的とする経済戦争が勃発する。それに加えて、景気のいいドイツ産業界は自分たちの商品を売りつける市場を必要としていた。1937年、急激で破壊的な不景気に襲われた米国で何百万もの失業者が出たのに対し、そのわずか7年前の1930年には1750万人が政府の保護を受けて1500万人が空腹を抱えていたドイツでは、もはや失業問題は解決し、繁栄を確立していた。

 この第2次世界大戦中、ドイツもまた経済的利益に突き動かされた軍事的戦術・戦略をとらざるをえなくなった。


ドルに致命傷を負わせる覚悟の中国

・世界最大級の石油輸入国である中国は、原油の国際取引を人民元建てで行う計画を立てている。人民元は、上海と香港の取引所で問題なく金と交換可能になるという。それが実現すれば、人民元がアジアにおける石油市場の通貨となり、石油輸出国はこれまでのようにドルを使用しなくてもかまわない。北京が何年も前から画策してきたこの斬新な計画は、2017年末に実現する予定[訳注:2018年3月に人民元建ての取引が開始している]で、そうなると、ロシア、イラン、ベネズエラといった主要な石油輸出国のいくつかは、米国の制裁をかわすことができるだろう。


宗教を敵に回す愚かさ

イデオロギーは過ぎ去るが、宗教は残る

・犯す恐れのある最大の過ちの一つは、宗教に敵対することだ。それを実行した者のほとんどが失敗に終わっている。宗教は、情熱的に信仰を持つ者の能力と士気を途方もなく増大させ、しまいには、想像を絶する犠牲を払うことを促す。交渉が通用しないもっとも恐るべき敵は、なんらかの宗教を熱狂的に崇拝する戦士にほかならない。彼らは完璧な兵士といえ、信仰を守るために戦い、自らが命を落とすことすら望む。だからこそ、知性のある偉大な指導者たちはみな、宗教とは協定を結ぼうとしてきた。宗教の教義にケチをつけた者は長く血みどろの戦いをすることとなり、理論上は武器や兵力の面で有利だと思われるときでさえ、負けることが多かった。同じことは政治や地政学でも起こりうる。多くの場合、自分が信仰していない宗教に対して間違った認識を持った指導者は、その宗教の信者の立場でものを考えることができないために破滅の道をたどるのである。          


賢い統治者は宗教を利用する

・宗教を侮辱するのではなく、逆に利用した賢い統治者もいる。

 アケメネス朝ペルシャ王のキュロス2世は、征服した中東の人々の民族意識や宗教を敬うだけの能力と知性を持っていた。たとえば、紀元前539年、その半世紀前にネブカドネザル2世によってバビロンに捕虜として連れてこられたユダヤ人の子孫約4万人を解放し、パレスチナへ戻って宗教にもとづく共同体を築くのを許した。また、バビロンではどんな宗教も認められた。


地政学上の8つの大罪

人間はつねに、名誉、恐怖、私利私欲によって突き動かされている

・米国の軍事史学者のビクター・デイビス・ハンソンによると、時代とともに戦争技術は変化するが、戦争の動機やそれにともなう感情、戦争を行う大義名分は変わらないという。傲慢、計算違い、欲望、間違って解釈された名誉心、その他諸々の感情により、将軍たちは、ときには常識的に考えればそうすべきではないとわかっているにもかかわらず、運に身を任せて戦争を始めてしまう。またハンソンは、戦いたいという欲求は、怒り、誇り、名誉心、恐怖心、利得心から来るものであることが多いと言っている。


大罪1 利己主義

・これまで描写してきた脆さや情熱は、個人においても集団においても一言でいえば「エゴイズム」である。


大罪2 色欲

・色欲もまた、政治と地政学の領域に入り込んでいる。腹立たしいほど制御不能なこの欲望は、歴史において重要な役割を果たしてきた。たとえば、ロシアのエカチュリーナ2世は性欲が旺盛なことで有名だが、愛人の一人、スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキをポーランド王に据えた。

 また、この大罪がどのように当時の政治に影響し、その影響が現在まで続いてきたかを示す典型的な例は、英国王ヘンリー8世だろう。彼は恋愛に夢中になり、新しい教派であるイングランド国教会を生み出した。6回結婚したが、スぺインのカトリック両王の娘、キャサリン・オブ・アラゴンとの離婚協議を理由にローマ・カトリック教会と絶縁し、その機を利用してイングランド国教会の最高権力者となった。


大罪3 怠惰

・意外に思われるかもしれないが、怠惰もまた、国際関係や地政学的戦略を定める際に役割を与えられている。


大罪4  貪食

・地政学の世界「貪食」は天然資源を手に入れたいという過度の欲求を意味する。必要以上のものを独占して、それを他者が享受できないようにするのだ。


大罪5 怒り

・怒りは、多かれ少なかれあらゆる人間のなかに巣くっており、ときに驚くべき早さと辛辣さで暴力の源となる。見た目は穏やかな人でも、地政学的行動を指揮する際には怒りが重要な役割を果たす。


大罪6 羨望

・今日、「羨望」は不公平感と関連づけられる。いまや、テレビからインターネットまで、さまざまなメディアが、私たちに世界のほかの場所で何が起きているかを事細かに教えてくれる。


大罪7 強欲

・国益を国の政治の基本指針とするのは、ネンリー・ジョン・テンプルがいっていたように、「すべてを自分のものにして他人には何も残さない」という意味において、「強欲」の一種だと考えられる。結局、「強欲」とは、誰とも共有せずにただ独占する喜びのためだけにできるだけ多くの富を持ちたい、という強い欲望なのだ。これは飽くことを知らず、だからこそ際限のない罪といえる。


大罪8 傲慢

・この大罪は国際関係の領域で広く見られる。自国がもっとも発展していると信じている国々は、自分たちの優位性や正当性を信じ、自分たちこそが真理を知る唯一の存在だという盲目的な自信を持っている。こうした感情から、ほかの社会や人生観を軽蔑して修正しようとしたり、最悪の場合はその時代の権力者の社会的・経済的・政治的価値観に合わないというだけで、ほかの国を侵略することさえする。




新版『ラルース 地図で見る国際関係』  現代の地政学

イヴ・ラコスト   原書房    2016/12/22




「地政学、それはまず戦争をするのに役立つ」

「地政学、それはまず戦争をするのに役立つ」。これは1970年代末に発行されたイヴ・ラコストの著書のタイトルで、当時大きな反響をよんだ。

 現状に即して完全に見なおしたこの新版で、著者はこの直観を現代世界を読み解くカギとして使っている。著者(フランスの地政学の第一人者の1人)は現代の大きな争点について、独自のアプローチを提案する。それは、局地的な地図から世界地図まで、さまざまな地域の地図を重ねあわせることによって、そうした争点をたがいに関連付けるという方法である。


<中国:いずれは世界一の経済大国か?>

統計によれば、中国は2009年から公式に世界第2位の経済大国になった。しかし国民の多く、とりわけ農民は、今でも非常に貧しい生活を送っている。にもかかわらずそうした状況が語られないのは、人々が今でも共産党の役人の支配下にあるからである


始まりは大きな地政学的動き

漢民族の勢力拡大:南北2000㎞

・中国人は全員同じ言語を話すわけではないが(中国南部にはさまざまな方言が存在する)、そのほとんどが自らを漢民族だと認識しており、共通の文字である漢字を用いている。漢字はアルファベットと違って表意文字で、読み方は地域によって異なる。この文字の統一性は、インドとは大きく異なる点である。インドも10億人以上の人口をかかえるが、その90%がヒンドゥー教徒であることを除けば、言語的、文化的には非常に多様である。


中華帝国がまもなく世界の中心になる

中国のめざましい経済発展とその地政学的理由

・産業活動は、党の有力者とその家族が結託して中国や外国の個人投資家と取引するという、理論的に不鮮明な無秩序な方向に向かって進められた。

取引相手はとくに台湾の人間だった。


・そのいっぽうで地方の状況は非常に不安定なままで、国の管理下にある工場は失業者を出し、多くの場合労働者に賃金を払えずにいる。


国内移住と貧困

国際的な研究によれば、中国では中流階級(西洋型消費・社会生活を送る人々)が3億人いるいっぽうで、公式な数字によれば1億人以上が貧困線以下の生活を送っている。これは年収882元以下を基準にしたものだが、貧困線の世界平均は年収3000元以下である。こうした貧困層の大半は、仕事を求めて田舎から都市に出てきた無数の国内移民(2000年代初頭には約4200万人)で、おもな出身地は、四川省、湖南省、河南省である。出稼ぎ先としては、広州(半数近く)と上海が多い。こうした人口の大移動は、国の政治経済を不安定にする大きな危険要素の一つである。


・人口密度の非常に高い東部地域となかば砂漠のような西部地域との違いは歴然としている。世界的な経済危機によって対米貿易が低下したとはいえ、中国はこの危機以前に経済成長の記録を達成している(最高年16%)。そうしたなかでも中国当局は綿密な出生管理を続けており、1970年代に決定した産児制限政策は2001年にふたたび「国家政策の基本」であると宣言された。しかも妊娠中絶という強制的な手段も棄ててはいない。中国の出生率は人口の自然出生率より低くなる見込みで、女性の数の不足が強く意識されはじめている。都市の人口は、1980年から2011年の間に、全体の19.7%から50%に変化した。


農地の獲得、緊張と対立の源

・1980年に中国の都市人口は全人口の20%以下であったが、現在は50%を超えたところだ。上海は2300万人を、北京は2000万人を超えている。かつて四川省に属していた内陸部の重慶市は、数字の上では3100万人を超えるが、これは特別なケースである。というのも、三峡ダムの建設後に長江流域が水没したため、「赤色盆地」(四川盆地)の多くの地域を行政上まとめたからである。

 多くの都市の拡張はほかの国と同様、都市化の問題を引き起こしたが、中国では都市の農村部への拡張が特別の問題をもたらした。農地は原則として集団の土地にしておかなければならないからである。各公社で指導者たち(選挙で選ばれる原則だが、実際は共産党に任命される)が土地を不動産開発業者に売ることを決めると、開発業者はその不動産を裕福な市民に売却する。この売買の際に、公社の指導者たちが利益のうちのかなりの部分をしばしば着服していることに、農民たちはすぐに気がついた。こうした土地詐欺に続いて複数の指導者に対する暴動が起こり、インタ―ネットで伝えられるようになった。

 党幹部(「赤いプリンス」とよばれる)の家族が私服を肥やす問題やその役職の問題、地方や国家のトップの座を争うライバル関係については、ますます論議されている。


<中国がアメリカを「救う」>

・1990年代から米中の経済関係は非常に良好で、何年も前から中国資本がアメリカの巨額な貿易・予算赤字を補填しているほどである。中国はアメリカに製品を売り、同国から国債を購入しており(推定1兆ドル以上)、アメリカの外貨と経済を支えている。


国内移動者が大量に存在

・今や豊かで工業化された沿岸各省と、大部分が農村の中央部、そしてあきらかに開発の遅れた西部各省の間には大きな格差が認められる。

 現代の中国の特徴は地方から都市へ向かう国内移動者が大量に存在することで(2000-05年に2億人以上)、一部の人はこれを社会を不安定にするリスクであると考えている。しかし当局は、人口100万人以上の都市に住む人の割合は世界平均よりもまだ5%以上低いと指摘する。

 香港を含む中国のGDP(国内総生産)は、2010年にはアメリカに次いで世界第2位であり、日本とドイツがこれに続いている。


華僑

・華僑がもっとも多いのは当然ながら東南アジアだが、中国人の存在に対して土着住民が激しい拒否の動きをみせることがある。とくにインドネシアでは、1965年にスハルト将軍のクーデターが起こったときにそれがみられた。中国人は当時共産主義と同一視され、地元の共産主義者とともに多数が虐殺されたのである。


どのような大国? どのような未来?

中国では昔から、何百万人もの農民が不法に都市に出稼ぎにきて、非常に不安定な状態におかれている。国内移住を管轄する当局は、相応の許可をもたない人間が都市に居住することを禁止しているからである。現実に何千万人もの「密労働者」が必要な滞在許可なしに都市で働いているが、最低の賃金で、家族を呼びよせられずにいる。彼らはいかなる要求もできない。そんなことをしたら追い出されるか、労働所に収容され、それまでの貯金を田舎の家族に仕送りできなくなるからである。世界的な経済危機の影響で中国の経済成長も大幅に減速したため、「不法労働者」たちは田舎に押しもどされている。収入源を絶たれた彼らは、自分達よりもはるかに豊かに暮らしている地元の共産党の役人による支配に反発しはじめている。

 反発の声は、共産党員の労働者からも上がっている。党の有力者の親族が経営する民間企業は羽振りがいいのに、彼らが働くかつての国営工場は不振にあえいでいるからである。この不安定な社会情勢に直面して、指導者たちは社会保障制度をはじめとする改革を約束する。国の息のかかった組織は、国の統一を強化するために、中国が外国から脅威にさらされていると吹聴する。その言によれば、国際世論がチベット人を支持しているのがその証拠だ。


ナショナリズムの高まり、社会不安、農村部での反乱、都市部の混乱など、現在の中国は何が起きてもおかしくない状況である。しかも、めざましい発展を制御しつづけることができたとしても、この国はいずれは国境を越えて力を行使したくなるのではないだろうか。中国は原材料、とりわけ石油を大量に必要とし、中央アジアやアフリカに本格的な経済攻勢をしかけている。とくにアフリカには、資材と資本だけでなく数多くの労働者も送りこんで、地元民をひどく驚かせている。

 中国の大企業は、現在はグリーンランドや北極海の鉱物資源に強い関心を示している。


北朝鮮:横目でみる地政学的争点

・以来、韓国は民主主義体制のもとで繁栄する国家となり(人口4900万人、2011年にGNP1兆1630億ドルで世界13位の経済大国)、隣国の北朝鮮は貧困と全体主義に沈んでいった(人口2400万人)。


そのうえ北朝鮮が原子力研究分野でパキスタンや複数のアラブ諸国を支援したことも忘れてはならない。また、特定のテロリストグループに原子力兵器を提供すると脅していることも忘れてはならない。しかしながら、国の経済が破綻しているにもかかわらず、現在誰も体制が近々崩壊するとみている様子はない。それは直接の利益を得るものがいないからかもしれない。南北統一が実現した場合、韓国は、ドイツ経済が東西再統一時にかかえた負債よりもはるかに重い負担がのしかかってくることを恐れている。中国は、南北朝鮮の再統一がアメリカに有利に働くのではないかと危惧している。そしてアメリカは、南北統一によって韓国駐留米軍の存在意義が問われることになるだろうとみている。日本はといえば、北朝鮮のミサイルの直接の脅威にさらされているのにもかかわらず、統一された朝鮮が長期的には大国となり、経済的な手ごわいライバルになることを憂慮している。さらに北朝鮮から大量の移民が流入するリスクもかかえている。近年北朝鮮政府は、新たな核実験や、太平洋上のハワイにまで達しうるロケット弾の発射を行った。


韓国は、北朝鮮軍が日本に到達する能力のある射程1300㎞以上のミサイルを少なくとも1000基保有しているとみている。一部の観測筋によると、中国は深刻な危機の際に北朝鮮のカードを切るかもしれないという。とくに台湾問題をめぐって米中間に強い緊張が生じた場合に、北朝鮮のミサイルの脅威は日本に向けられるかもしれない。


日本:驚異的な成長も現在は停滞中

・中国と朝鮮半島の北東に位置する日本のジャパンという英語名は、中国語で「日本」をリーベンと呼んだことに由来する(ジーペンと聞こえる)。この非常に古いアジアの国は、世界的に見て二つの大きな地理的特徴をもっている。第一に、早い段階でおおよそ統一された、全体として非常に単純な形状の島国国家であるという点だ


・しかも全長3000㎞以上の広さをもちながら、大きな文化的均質性を保っている点も、他の島国国家とは異なっている。二つめの大きな地理的・地政学的特徴は、19世紀の産業革命を自力でなしとげ、その結果、西ヨーロッパや北米と同様の「先進国」の特徴をすべてかねそなえた唯一の非西洋国家であるという点である。


日本の危機感

・1990年代半ばからは成長率が大幅に低下し、日本は新たな段階に入った。さらに2009年には世界的な経済危機の影響で、本格的な景気後退に突入した。原因は複雑だ。1つは、産業界の大企業が多くの生産拠点を海外に移したことである。海外拠点は人件費が安く、そう遠くない韓国や台湾、インドネシアだけでなく、より大きな市場をもつアメリカや西ヨーロッパにも広がった。また、人口の減少と老齢化による国内市場の景気停滞も原因の一つである。


コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。(1)



『知らないですまされない 地政学が予測する日本の未来』

松本利秋  SBクリエイティブ  2021/1/6




アメリカによる平和(パックス・アメリカーナ)

・アジアで力の空白が懸念される中で、これから数十年後のアジアで日本の生き残りの可能性を探ることが本書の目的である。そのために現在日本を取り巻く巨大なうねりの本質とその原因の解明を試みた。その基礎をなしているのは地政学である。


・現在日本が中心になって推進している「クアッド」はその典型的な例であり、更なる拡大と発展に寄与する努力が日本に課せられた義務と位置付けることだ。そして、クアッドを拡充させるには様々な情報の共有が不可欠だ。

 現在、日本は世界最高度の機密情報を共有するファイブ・アイズに加入することを目指しているが、現状ではスパイ防止法さえも存在せず、ファイブ・アイズに加入すれば、日本のせいで機密情報が漏れることも懸念されている。また共同で軍事行動を起こさねばならない場合、平和憲法がネックになる場合も想定される。


マクロ視点でコロナ後の世界の動向を分析する地政学の基本

なぜいま地政学か

【一般的な認識】 グローバリゼーションが進み、国境を意識しない物流や人の交流が不可欠となった現代では、国際紛争は外交と話し合いで解決できるし、また、そうすべきである。


【地政学の視点】 現実に紛争が起きていることを踏まえ、地政学は軍事力も含めて国益を追究するための戦略を研究する実用的な学問であり、現実の変化に対応する政策を考える政策科学とも言えるだろう。


日露戦争と地政学――弱体化した英国の制海権とロシアの膨張

【一般的な認識】 日露戦争は満州を超えて南下してくるロシアに対して、国家存亡の危機を感じた日本が戦いを挑み、大激戦の末に勝利した。


【地政学の視点】 ロシアはシベリア鉄道を開通させ、欧州からアジアまで最速で到達できるようになった。これに対して、海上から世界の物流を牛耳っていた英国が危機感を抱き、ロシアの南下に安全上の危機を感じた日英の利害が一致し、日英同盟を結んだ。日露戦争での日本の勝利は、日英同盟あってこそのものである。


海洋国家と大陸国家・視点の違う地政学――基本的な地政学用語

【一般的な認識】 膨張する大陸国家と、それを阻止しようとする海洋国家という対立構図が地政学の基本だが、大陸国家中国が台湾や尖閣諸島を欲しがる理由には明確な説明がない。


【地政学の視点】 人口が増え、国家が活力を増してくると、それに伴って生存権を拡大するために「面」の確保にエネルギーを集中し、確保した土地を領土として占有するのが大陸国家の本質だ。


日本の立ち位置はヒンターランド

【一般的な認識】 尖閣諸島周辺領海への執拗な中国公船侵入に対抗して、自衛隊の施設を建設すべきだという、中国軍との一戦覚悟の論が出ている。


【地政学の視点】 中国との戦闘になったら、戦闘の範囲が尖閣周辺だけでなく本土にまでおよぶ可能性が極めて大きい。日本はあくまで海洋国家として、海から中国との勢力バランスをとる戦略が必要である。


・歴史を振り返れば、海洋国家イギリスはオフショア・バランシングを駆使して海運業でのし上がってきたオランダを敵視し、オランダの植民地であった南アフリカを奪い取り、ナポレオンが率いるフランスをけしかけてオランダ本国をつぶし、更にはドイツなどと組んでナポレオンをワーテルローの戦いで打ち負かさせた。ドイツが台頭してくると、第一次大戦で強固な連合軍を組み、遠くアメリカまでも引き込んでドイツをつぶし、第ニ次大戦ではアメリカだけではなく、社会主義国ソ連までも仲間に引き入れてナチス・ドイツをつぶしたのである。


・このような同盟関係を背景に、日本はあくまでも海洋国家らしく大陸には直接関与することなしに、オフショア・バランシングに勤しみ、その一環としてリムランドである朝鮮半島をバックアップすることで、大陸からの膨張圧力を殺いでヒンターランドの役割に徹底していくことが、今後の戦略の在り方であろう。


中国経済に依存した悲劇

中国共産党の基本政策と日本の対中戦略

【一般的な認識】 中国の政治システムは共産党一党独裁で、反対勢力は存在しない。政策の実施はスピード感にあふれている。経済の急成長も共産党の強引な成長戦略の結果である。


【地政学の視点】 中国経済は海外貿易が支えている。交易にはシーレーンが不可欠だが、中国の近海は日本列島弧から台湾、フィリピンなどに囲まれており、周辺諸国との軋轢が生じるのは必至である。


・その結果、GDPに占める輸出の割合が高くなり、2010年には貿易黒字のGDPにおける構成比が8%にまで跳ね上がった。ちなみに日本の貿易黒字はそのGDP構成比の0.2%に過ぎない。少ない内需を貿易黒字に頼って製造業の成長を維持してきた結果、国際市場への依存度が大きくなったのだ。しかし、ここ数年の中国の貿易額全体は、度重なる外国情勢の変化で縮小してきている。しかも、その輸出の約50%は海外資本が中国国内で製造したものだとされている。中国経済の構造的欠陥の最大のものは内需が少なく、それが年々右肩下がりになっていることである。共産党当局はそのことを懸念し、内需拡大を重ねて強調しているが、内需の原資となる中国国民の賃金が極めて低く抑えられている。改革開放路線は深刻な貧富の格差を生み、とりわけ9億人にも上る農村人口との格差が急速に拡大している。

 従って、中国国民の大多数が個人消費に回せる余裕はなく、内需拡大は中国共産党が行っている現状の経済戦略ではほとんど見込めないということになる。


・今後、中国の人口はますます減っていくことが確実で、その結果、少子高齢化で労働人口が減り、国内市場そのものも将来的には縮小していくことになる。外国企業が中国に投資する最大の要因であった「十数億人の巨大マーケット」というものは、今後、確実に失われていくのだ。


大陸的発想で海洋進出――地政学を読み違えた中国

【一般的な認識】 日本の尖閣諸島周辺の海底に莫大な量の石油・天然ガスの存在が確認されると、中国はその領有権を主張し始め、領海侵入を繰り返している。


【地政学の視点】 中国の行動は自国の勢いが盛んな時にできるだけ支配地を広げ、防衛線を中央から遠くに張って領地とする、大陸国家特有の国益拡大戦略によるものである。


ほころびを見せ始めた一帯一路政策
【一般的な認識】 一帯一路政策の目的は「世界第一の国」の実現。そのために中国はAIIB(アジア・インフラ投資銀行)を創設し、各国から資金を集め、中国を海陸で世界を結ぶプロジェクトを開始した。


【地政学の視点】 周辺国とトラブルが絶えない中国が、自国を取り巻く海と陸をつなげる一帯一路構想を実現させるのは難しい。ヨーロッパまでの鉄道の警護やメンテナンス、中国船の寄港地確保などは、周辺諸国との関係が良好であることが大前提であるからだ。


インドを包囲する真珠の首飾り作戦――一帯一路政策の実態

【一般的な認識】 スプラトリー諸島での軍事基地建設など、この海域を着々と領土化してきた中国が次に目を付けたのがインド洋だ。インドの周辺国に巨額の投資を行って味方に引き入れ、インドを孤立化させようとしている。


【地政学の視点】 現在のところ中国には、アラビア海やアンダマン海周辺に常駐的なプレゼンスを維持する力はない。更には、地政学でいう「チョークポイント」であるマラッカ海峡の入り口にインド領の軍事基地がある島々が存在しており、中国のシーレーン確保は困難だ。


コロナ危機で露呈した中国外交の限界

【一般的な認識】 中国の武漢で新型コロナが発生したにもかかわらず、共産党幹部は情報を隠蔽していたことが明らかとなった。各国からの批難をそらすために、米国がコロナをまき散らしたとする論陣を張った。


【地政学の視点】 一帯一路のルート上の国、特に発展途上国でのウイルス禍が顕著となっている。日本としては、コロナウイルスの世界的蔓延で露呈した中国の外交的弱点を利用しつつ、中国懐柔戦略を考えるべきだ。


・新型コロナウイルス感染症への対応を巡り、中国の初期対応が後手に回ったこと、情報開示が十分でなかったことなどから、世界中で中国に対する批判が高まった。


・続いて武漢封鎖後1週間目、1月31日に流されたCCTVの映像で、武漢市のナンバーワン、武漢市長の上司である共産党委員会書記、馬国強氏がキャスターの質問に答えて「もう少し早く厳しい措置をとっていれば、全国各地への影響も小さかったし、党中央や国務院にここまで心配をかけずに済んだ」と、マスク姿でひたすら謝罪したのだ。更には「習近平総書記、党中央が武漢の人民を忘れず、いつも心にかけ、愛してくださることこそ何にも勝る慰めだ」と発言し、この動画も世界中に配信されてしまった。

 地方政府が不始末をしでかした場合には、行政のトップが責任を取らされ、その上に立つ党書記は表には出てこないのが、これまでの中国のやり方だ。中国の全てを指導する共産党は「全能無謬」のはずで、絶対に失敗はしないとなっているからだ。


・このようなシステムの中で、情報の隠蔽工作がなされていたことが次々に明るみに出てきた。正確な情報を流さなかったということで問題となったのは、WHOの言動である。


・中国に対する印象はアメリカをはじめ各国において著しく悪化した。現在、中国に対する賠償請求訴訟が、世界各地の裁判所で起きているのだ。中国の初動対応の誤りが世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を招き、甚大な被害を受けたとして、アメリカ中西部ミズーリ州では、2020年4月に中国政府当局がウイルスの危険性や感染情報を隠したために深刻な経済的影響が出たとして、中国政府や共産党などを相手に損害賠償を求める訴訟を米国内の裁判所で起こした。アメリカでは、個人や企業による同様の訴訟が連続して起きている。


・こうした動きは、アメリカだけにとどまらない。インドでは弁護士団体などが20兆ドルの賠償を求める請願書を国連人権委員会に提出した。ナイジェリアでも、弁護士らが中国政府に対し2千億ドルの賠償を求めると表明した。


・当然のことながら、中国政府はこれらの賠償を全て否定することを表明している。しかし、訴訟大国アメリカでは、この手の訴訟は大量にあり、外国政府に対する賠償金支払い命令が出されている。例えば、2016年、北朝鮮を旅行中のアメリカ人学生オットー・ワームビア氏が北朝鮮当局に拘束され、1年半後の帰国直後に死亡した事件では、オットーの両親が北朝鮮を相手取り、損害賠償訴訟を連邦地方裁判所に起こし、2018年12月に5億ドル(550億円)の支払いが命じられた。賠償金は北朝鮮がアメリカ国内に保有している資産から支払われることになった。アメリカ国内の北朝鮮の凍結資産は、2017年の段階で6300万ドルに過ぎず、その中から賠償金が支払われることになる。


・北朝鮮の場合、凍結金額は少ないが、中国は巨額の資産がアメリカ国内にある。ワームビア訴訟の結果を踏まえると、中国に対する訴訟は金額の問題も含めて、かなり現実味がある。

 このように、新型コロナウイルスへの中国政府の対応に、世界各国が疑念を持ち始めた。これに対して中国は、武漢などのロックダウンを通じてウイルス制圧に成功したことをアピールしている。世界各国に医療物質や医師団を送る、いわゆる「マスク外交」を展開し、自国のイメージ回復に躍起となっている。


新型コロナウイルスが世界中に広がる以前から、中国の外交戦略はプロパガンダの多用が問題となっていた。中国共産党の中央宣伝部をはじめ、統一戦線工作部、更には外交官による他国を対象とした世論作りが展開されてきた。中国語や中国文化の普及活動をはじめ、多彩なメディア戦略で他国内にその国を批判する論調をしつこく報道させたり、国際社会に対する情報を制限したりしている。こうした「パワー」を駆使した外交戦略は「シャープパワー」と呼ばれていたが、コロナウイルスを巡る外交戦略で表面化した中国強硬外交の在り方は、「戦狼外交」や「最後通牒外交」と呼ばれるようになった。

 先に挙げたポーランドやドイツの例が「戦狼外交」と呼ばれる攻撃的な手法だが、「最後通牒外交」が行使されている国もある。「最後通牒外交」とは従来、中国からの経済支援と密接に関わっている国に対して自国の要求を飲ませるために、支援の削減や中止をちらつかせて圧力をかける手法である。この手法が用いられた例として、オランダの台湾政策に対する圧力がある。


・コロナ禍の中で、重要な製造業の多くが中国に集中していることに気づいた国は米欧だけではない。日本もその愚かさに気づいた国の一つだ。2020年3月初め、安倍晋三前首相は日本の主要経済人を集めた会議で、サプライチェーンの混乱を避けるために、日本は中国への依存度を減らすべきだと提案した。安倍前首相は「一つの国に生産を大きく依存している製品のうち、付加価値の高いものは日本に移転すべきだ。それ以外はASEANなどに生産拠点を多角化しなければならない」と述べ、2020年4月7日に閣議決定した緊急経済対策で、新型コロナウイルス問題で打撃を受けたサプライチェーンの海外移転や東南アジアへの拠点分散を支援するため、2400億円超の予算を計上したのである。


地政学から見た朝鮮半島――日本の戦略的視点とは

地政学から見た朝鮮半島プレリュード

【一般的な認識】 朝鮮半島は古代から中国に支配され、現代にいたっても米中2大勢力の間で二股外交になっている。外交の基軸が定まらない韓国に日本は翻弄されている。


【地政学の視点】 古代から巨大な中国軍と果敢に戦い、幾度か中国の圧力を駆逐した朝鮮は日本からすれば防衛の最前線であった。日本の安全保障面から見れば、今も韓国の存在は重要である。


中国に寄り添い大陸国家を目指す南朝鮮・韓国

【一般的な認識】 ナショナリズム高揚のため、敗戦で弱体化した隙に日本の竹島を占拠した韓国は、黄海の離於島も中国建国のどさくさに紛れて占領した。


【地政学の視点】 離於島の占領は中国の核心的利益をつくこととなり、現在中国からの厳しい軍事的な圧力にさらされている。韓国が親中にシフトせざるを得ない原因の一つとなった。


反日の原点――南北朝鮮建国神話の違い

【一般的な認識】 北朝鮮、韓国ともに反日国家だが、北は軍事的に日本に敵対していることは明らか。韓国は米韓同盟との関係上、反日であっても実質的に日本とは敵対関係になっていない。


【地政学の視点】 建国以来軍事的に敵対関係をとって、北朝鮮に対抗する韓国をリムランドとして、日本は韓国を援助するヒンターランドとしての役割を果たすことになる。


朝鮮半島38度線を軸に南北逆転の地政学的巨大地殻変動が起きている

【一般的な認識】 3度にわたる米朝首脳会談でも北朝鮮の核廃棄問題は解決しなかった。韓国は露骨な離米外交をとりつつ中国に接近しており、朝鮮半島の不安定化が懸念されている。


【地政学の視点】 米朝対話ができたことで北は米国とのパイプができ、コミットすることで海洋への筋道ができつつある。南は中国に接近し、大陸を通して展開できる道を探ろうとし、南北が入れ替わるような事態が予想される。


軍事的圧力で変化する北朝鮮

【一般的な認識】 北の核を廃棄させる具体策がない現状では、米本土に届く大陸間弾道ミサイルの開発を凍結すれば、アメリカは北を核保有国と認知する可能性がある。


【地政学の視点】 2017年トランプ政権発足直後にアメリカは朝鮮半島の両側に2個の空母打撃群を配置し、更には大量の無人機、サイバー攻撃システムを使い、北を締め上げた。その軍事圧力が米朝首脳会談に結び付いたのである。この作戦は力の信奉者に対応する典型例となった。


コロナ感染を認めず、核をあきらめない北への日本のアプローチ

【一般的な認識】 国連の厳しい経済制裁の中、北朝鮮は新型兵器の開発を続けている。最近、弾道軌道をとらないイスカンデル型ミサイルの所有が判明。日本のイージスアショア・ミサイル防衛システム設置構想が変更を余儀なくされた。


【地政学の視点】 北朝鮮とロシアの接近が目立ち、ガスパイプラインの設置などが持ち上がっている。北の新型兵器はロシア製のコピーであり、軍事面の関係も深い。日本はロシアとの関係を深めることで北朝鮮とのコミットメントを深化させていく戦略が必要だ。


海から見た日本の生き残り戦略

海の地政学――知られざる安倍論文の中身

【一般的な認識】 米国の衰退と中国の台頭という国際情勢の潮流の中で、日本の外交・安全保障政策の方向性を見定めることが喫緊の課題となってきた。


【地政学の視点】 軍事的な膨張を続ける中国に対して、日米印豪が連携。リムランドを支援して中国を封じ込めるインド洋と太平洋一体構想を2012年に安倍首相が英文の論文として世界に発表。4カ国外相会議が日本で開催されて構想が具体化した。


日米印豪を結ぶ日本の戦略

【一般的な認識】 日米印豪それぞれの国益に照らし合わせれば中国の存在は実に大きい。中国との経済的軋轢をかわしながら、パワーバランスをとっていくのが日本の戦略としても重要だ。


【地政学の視点】 中国の基本発想は「パワーによる制圧」。中国周辺のリムランドが連携し、総合力で均等になるか上回れば、力だけでは押し切れなくなる。中国のパワーの源は貿易によって培われた経済力であるからだ。


東南アジアとアメリカを結ぶ日本の海洋地政学的戦略

【一般的な認識】 2018年インド太平洋構想に呼応して米太平洋軍が「インド太平洋軍」と改称。これを見て、古くから華僑勢力が強いASEAN諸国では、軍事色が強いとしてこの構想を敬遠していた。


【地政学の視点】 インドと太平洋を繋ぐ位置にあるASEAN諸国の参入が不可欠。提唱国日本が「自由で開かれたインド太平洋(FOLP)」構想と改称。軍事色を薄めた構想に仕立て直したことでASEANも参加を決定。この結果ASEANも日米印豪と共同で海洋安保行動をとることが可能になる。


オーストラリアとインドをクワッドに追いやった中国の自業自得

【一般的な認識】 中国と豪・印は経済的には深い結びつきがあった。しかし、豪とはコロナの発生源を巡って対立し、中国は豪からの輸入品にストップをかけた。また、インドとはヒマラヤ山岳地帯で領土問題による軍事衝突を起こした。中国の強硬姿勢が両国をクアッド加盟に追いやったのである。


【地政学の視点】 周辺諸国を次々に敵対関係に追いやった中国が、孤立化を深めていくのは自業自得ともいえる。世界各国が警戒心を抱くような唯我独尊状態は中国の弱体化に繋がっていく。


古代中国の地政学から見た新日英同盟

【一般的な認識】 ASEANも含めたクワッド体制は、中国の傍若無人な膨張に対抗しようとする国々が強調して対応するためのプラットホームとなりつつある。


【地政学の視点】 古代中国の故事には、強大になった秦の圧力を防ごうとする周辺6カ国による「合従連衡」がある。故事に倣い、現状の中国を秦に見立てることができるが、クアッドには香港問題のもう一つの当事国である英国も加わり、欧州まで広がる大包囲網になる可能性がある。


新段階に入った日本――地政学的立ち位置とクアッドの舞台

クアッドからTPPへと新世界構築の推進役となる日本

【一般的な認識】 EUを脱退した英国がTPP加入に意欲を見せ、FOIPをプラットホームとして安全保障と経済安保へと拡大する方向に向かっている。


【地政学の視点】 英国の加入により欧州とアジアの距離が縮まり、経済も含めた安全保障の選択肢が増える。日本を軸とした繋がりから新しい世界が始まる予兆がある。


米新政権に対する日本の戦略とファイブ・アイズ加入の条件

【一般的な認識】 2020年の大統領選挙の結果次第だが、民主党、共和党どちらに政権が移っても日米安保体制は重要である。だが、民主党政権なら軍事費が縮小され、米軍の動きが鈍くなる。


【地政学の視点】 アジアにおける米軍の動きが不透明な場合、日本が効果的な安保政策をとるためには高度な情報が必要。英連邦と米国が構成するグローバル情報網への日本の参加が望まれる。


・中国の膨張拡大の象徴となってしまった南シナ海問題が深刻さを増している原因の一つは「軍備を縮小して資金を福祉に回す」というアメリカ民主党の伝統政策にあるといえるだろう。バイデン政権に入る政府高官たちはかつてのオバマ政権を担った人物が多いとされていることから、同様なことが起きる可能性が高い。

 ともあれ、バイデン大統領の対中国政策が我々日本人にとって最大関心事であることは言うまでもないだろう。


・言語が共通であるとともに文化も似ているため、関係も密接だ。この深い関係があるからこそ他の同盟国との間よりも高いレベルの機密情報の共有が可能になっている。それ故、未加工の情報もファイブ・アイズ内で共有されているのだ。問題は、日本がこれほど高い信頼をメンバーとの間で築いていけるのかということである。障害となる問題点を3つに絞って見てみよう。

 まず第1に挙げられるのは日本にはスパイ防止法が存在していないことである。

 第2の問題は日本の情報収集能力だ。

 第3の問題は価値観に関する問題である。その事実を示したのはファイブ・アイズのメンバーが中国の香港国家安全維持法適用に強く反対して声明を出したことである。


資源輸出国から産業国家に――ロシアから見た日本の重要性

【一般的な認識】 ロシア経済は石油などの地下資源の輸出で成り立っているが、当然のことながらやがて資源はなくなる。ロシアが生き残るには産業を起こすしかない。そのためには日本からの支援が必要だ。


【地政学の視点】 北方領土の並び方をロシアから見ればオホーツク海を囲むようになる。島を返還すれば日米安保がある限り、米軍基地または自衛隊基地ができるという恐怖感がロシアにはある。


オホーツク海を塞ぐ北方領土

【一般的な認識】 温暖化が進行し、今世紀の半ばまでには北極海の氷が解けるほどに地球環境は悪化し、将来にわたる大問題となる。


【地政学の視点】 北極点を中心に地図を見ると北極海は内海のように狭く、アメリカ、ロシア、欧州の距離はごく近い。氷が解ければ欧州・アジア間のシーレーンの効率は極めて高くなる。